レジャーと読書と中毒
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:和田清美(ライティング・ゼミ7月開講通信限定コース)
活字中毒。
読書家が高じると、活字中毒になる人もいるらしい。
本や雑誌、新聞など読むものがないと落ち着かない状態になって、パッケージの成分表や薬の説明文書など、あらゆる活字を読んでしまうそうだ。
活字中毒の人を主人公にした小説があったり、最近だと、女優の芦田愛菜さんが自他共に認めるそれである。
中毒と言われると、アルコール中毒やインターネット中毒など、病気と直結するイメージが大きく、ドキッとする。
しかし、活字中毒は俗語なので、病気ではない。
もちろん、現実と非現実の区別がつかなくなるなど、本当に危ない症状が出たら要注意ではある。
しかし、どちらかというと活字中毒は、メリットを伴う良いイメージが大きい。
集中力の向上、感受性豊か、想像力・思考力が鍛えられる、など、イコール勉強家とも変換できるからかもしれない。
中毒ではないが、私も読書が好きだ。
勉強家でもなく、本に対して一家言あるわけではなく、ただ読書が趣味なだけ。
気ままに、その時気の向いた本を手に取って、楽しんでいる。
絵本に囲まれてご機嫌な幼児の頃の写真があったり、小学生の頃伝記を読んで号泣したり、高校生の頃ミステリーを一気読みして次の日フラフラだったり。
成長とともに、本の思い出が挟まっている感じだ。
だから、好きな作家さんが折に触れて書いている
「読書は遊びだ」「読書はエンターテインメントだ」
「本を読むのは、真面目ですごいわけではない」
この言葉は大好きだし、一番自分の中でしっくりくると思っている。
「読書はレジャー」なんである。
本は好きだけど、書くことは苦手だ。
だから、物語を綴ったり、面白いエッセイを書く人は、心底すごいと思うし尊敬している。
頭の中はどうなっているの? どうしたら、自由自在に創作が出来るの? 本に感動しながら、いつもそう思っていた。
だから私は、書き手の気持ち、その一端に少しでも触れたくて、恐れ多くもライティング・ゼミの扉をそっと押し開いたのだ。
この4か月間、毎週末になると書けないと唸り出し、間に合わないかもと半べそになる。「今週はお休みでもいいんじゃない?」と家人の悪魔のささやきにグラつきながらも、何とか滑り込みで提出してきた。
文章が上手じゃない自覚のある固い頭の私は、せめてコツコツと提出したという誇り、それによってライターや作家さんたちの境遇や心境を少しでも体感したい、ということが必死のモチベーションだったのだ。
もう一つのモチベーション。
受講生の皆さんの記事を読むこと。
最初は、どう書いていいのか分からず、参考資料として読んでいた。
そのうち、面白い読み物として認識が変わるのは、あっという間だった。
皆さんへのフィードバックも勉強になるし、それを受けて文章が変化していく様子は、とても興味深い。
熱のこもった記事。悲しい体験の記事。勢いのある記事。論理的な記事。
どの記事にも共通していることは、真剣な想いが込められていること。
メディアグランプリのトップページにある
「参加者は全員、本気です!」の言葉通り。
全員本気なんである。
本気の想いが、一つ一つ記事に込められているのである。
一記事一入魂なんである。
真剣な文章が、面白くないはずがない。
物事の捉え方、考え方、解決方法。
多くの書き手の、多種多様な記事を一度に読めるコンテンツって、ちょっと他にないんじゃなかろうか。
昔、友人が「他人の考えを頭の中に取り入れるために、毎晩本を読んで寝るんだ」
と、言っていた。
本を読むことって、そう捉え方もできるのか。そうびっくりしたことがある。
メディアグランプリの記事を読みまくっている今、その言葉がすごく腑に落ちた。
メディアグランプリの記事は、小説ともエッセイともブログとも違う。
小説を読むような感情移入とも、エッセイやブログのようにひたすら共感することでもない。
でも、惹きつけられる。
それは、他人の考えを頭の中に取り入れやすい読み物だからではないだろうか。
この記事はこう考えているのか。こう問いかけているのか。
では、私はどう考えるだろう? どう答えを導き出すだろう?
今回、自分も書き手になったからこそ、実感できた捉え方だ。
そういえば読書を「他人の考えを頭の中に取り入れるため」言った友人は、作詞をする人であった。彼もまた書く人だった。
読み手一辺倒だった私は、書くことにチャレンジしたことで、読書の捉え方に奥行きが加わった。
そして、考え方にも少し奥行きが出来た気がする。
思いや考えを言語化することは、とても大変だけれどとても大切なこと。
書くことに関しては、今後この4か月間のペース程に続けていくことは難しいかもしれない。
しかし、読むことに関しては、今まで以上に加速していくだろう。
何故なら、メディアグランプリの存在を知ってしまったから。
お気に入りのブログを読むように、メディアグランプリを毎日読んでしまうことは私の中で決定事項である。
好きなものを読むことに、意味を持たせる必要はない。
好きな時に好きなものを好きなだけ読んで、その中で何でもいい、自分が感じたものを掴み取る。
こうして行った先に、楽しみの奥行きが増すことは、なんと幸せなことだろう。
そして、メディアグランプリの記事を読んでいくうちに、また書きたくなるかも知れない。
そんな循環が産まれれば、それは素敵だ。
もはやこれは中毒だろうか?
メディアグランプリ中毒になってしまったかもしれない。
***
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