メディアグランプリ

アラフィフ独身女が、わらにもすがる思いで読んだ本

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:デリシャス・マサコ(リーディング・ライテイング講座)
 
 
ダイバーシティが声高に謳われ、女性のライフスタイルも多種多様となってきたが、まだまだ独身女性の肩身は狭い。
ましてや今のアラフィフ世代ともなれば、20代、30代で家庭を築くパターンが主流で、独身であることは断然マイノリティだ。
「いつも自由に食べて飲んで、楽しそう。自由でいいわよね」という同世代の主婦たちの羨ましがる声も、どこか上から目線に聞こえる時がある。
彼女たちの妬みなのだろうか、はたまた、私の僻みなのだろうか。
 
そんな女性同士のマウンティングをものともしない女性が最近、現れた。
石田ゆり子だ。
勿論、彼女は最近デビューしたわけではない。
年齢を重ねた今、奇跡の50代独身女性として注目を浴びた。
キャリアウーマンのガツガツ感はなく、至って自然な佇まいは幅広く女性に受け入れられ、更には男性からも支持されている。
 
そんな石田ゆり子が自身の著書で「心のバイブル」として紹介する本があった。
「なまけ者のさとり方」だ。
女性同士の妙な「羨ましがり合い」から逃れ、あわよくばアラフィフとなっても男性から愛されたいと企む私は、すがるような思いで彼女のバイブルを手に取ってみた。
 
1972年にアメリカで出版され50年近くロングセラーとして世界の多くの人に読まれる、この本は日本語版でも文庫本180ページほど。
本を読むスピードが遅めの人でも、集中すれば2、3時間あれば読めるだろう。
 
原題はThe Lazy Man’s Guide to Enlightenment
Enlightenment という言葉は、直訳すると「啓発」である。
つまり、なまけ者の自己啓発本ということだ。
 
面白いのは啓発本なのに、この本に綴られる「幸せへのさとり」には新たな努力を必要としない。さとりを見つけるための、苦しい修行や訓練は一切、要らないのだ。
まさに、なまけ者にはうってつけ。
簡単に幸せになれるのなら有り難い。
 
では、いかに幸せな人生へのさとりにたどりつくのか。
それはただ、もののとらえ方を変えるだけ。
そのとらえ方のフィルターは全ては愛なのだという。
 
肩身のせまい独身女として相当ひねくれた私は、愛だの恋だの真面目に語られると
うさん臭く感じるクセがついている。
しかし、この本で語られる愛は、お花畑のような美しい愛だけではなかった。
根性の曲がった私のような者も、御幣を恐れず言うならば、悪事を働く悪党までも愛せよという。
 
たいていの人は常時、善人ではいられない。
体調が悪い時、機嫌が悪い時は悪態をつくことだってある。
そんなブラックな自分をネガティブにとらえるのではなく、ポジティブに愛していいのだ。毒づいた自分でさえも愛すれば、 見える世界は変わってくるというのである。
読んでいて、少し心が楽になる。
そして、愛を語られる時に発症しがちな、むずがゆさもない。
 
ただ一つ、ありのままの自分と現実を愛する以外に、幸せになるために1つだけしなければならないことがあった。
「今あなたの味わっている喜びを一つずつ手放していけば、また次の喜びが訪れるのです」
つまり、執着を手放すこと。
 
確かに、独身である自分、サラリーウーマンとしてキャリアを積んできた自分
そんな肩書に執着しなくてもよいのかもしれない。
そして「専業主婦であるあなた」「シングルマザーであるあなた」も同じ。
あなたは、あなた。
そこに肩書によるマウンティングは存在しない。
 
ただ肩書きという自分の持ち物を自分自身が徹底的に愛してやればいい。
「20年以上、仕事を頑張ってきた自分」
「したいことがあれば誰の許可をえることもなく自由に出来る身軽な私」
そんな私を目一杯抱きしめる。
そして執着はしない、変わりたければ変わればいい。
 
石田ゆり子の存在を改めて考察すると「奇跡の50代独身女性」と言っているのは
マスコミを始めとした私たちであり、本人は決して、その肩書を売りにはしていない。
彼女は彼女なのだ。
肩書や、取り巻く環境に執着することなく、ただ、今ここにある彼女自身を愛した結果が、あの姿なのかもしれない。
 
苦しい修行もなく、自然体で肩ひじ張らず、人生を幸せに歩めるのならば、この本に記されている愛ある考え方を1つずつ、実践してみようじゃないか。
そんな風に思える。
出版されて数十年もたつロングセラーと呼ばれる本なのだから、きっと効果があるのだろう。
いや、きっと間違いない。
石田ゆり子という実証結果もあるのだから。
 
最後に。
私は石田ゆり子のファンではない。
ファンでないが故に、多くの人に愛されるその秘密を知りたかったのだ。
 
もし人間関係に悩んだり、自分とはなんなのかと行き詰まったならば、是非この本をお薦めする。ものを見るフィルターをかえれば、きっと今までと違う景色が見えるはずだから。愛をこめて、この本をあなたにもお薦めしたい。
 
 
 
 

 
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2020-11-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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