メディアグランプリ

書くのが苦手なのは、捨てられないから


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Asski Miho(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
カタカタカタ……ターン!
 
…………。
 
「あ〜……また止まったよ……、終わった」(白目)
 
 
 
突然ですが、皆様は文章を書くのが得意ですか?
 
私は超苦手だと思い込んでいました。
先日までは。
だけど、先日とある技を覚えました。
そしてその技によって私の苦手意識はだいぶ薄れていったのです。
今日はその技がなんなのか、そしてどうして苦手意識がだいぶ薄れていったのか書いていきたいと思います。
 
先日まで私は文章を書く時に度々ぶち当たってしまう「とあること」に、とっても恐怖を感じていました。
そして、その恐怖が私を「文章を書くのは苦手だ!! 書きたくない!!」と思わせていたことに気づいたのです。
 
では、私は一体何に恐怖を感じていたのか。
それは「途中で文章を書く手が止まってしまうと、次に一文を書くのにとんでも無く時間がかかる」ということでした。
最初はすらすら〜と書けていても、大体1000文字を超えたあたりでしょうか。
「あれ? 次の言葉が浮かんでこない……」
と、プツッと糸が切れたように突然、次の文章が出てこなくなってしまうのです。
そしてその状態にぶち当たってしまうと、そこからの復帰がもう大変。
1時間くらいどうしよう、言葉が出てこない……と書けなくてパソコンの前でフリーズしてしまうのです。
あまりにも書けなさ過ぎて、「もう無理〜!! 未来の私頑張って書いてくれ〜!!」と匙を投げてコーヒー休憩を入れてリフレッシュするものの、やっぱり未来の私も所詮は私。
書けません。
そんなことをしながら、次の一行書くのに一旦どんだけ時間かけんねん!!! みたいなことが起こっていました。
 
そして、それを何か文章を書く度に何回も繰り返してしまうので、どんどん怖くなってくるのです。
途中で書く手が止まってしまうことに。
だんだんと私は書く前から、「今回も途中で手が止まってしまったらどうしよう……、そうなったらしんどいな……」と、書き出す前に非常に心が重くなっていきました。
気合を入れないと書き出せないメンタルになってしまっていたのです。
そしていつの間にか、書くのが苦手だ!! 書くことは怖い!! と思うようになっていったのです。
 
そんな「途中で書く手が止まってしまうと、次が書けなくなってしまう問題」これをなんとかできないかと思い、天狼院書店開催の文章力についてのライティング・ゼミの最終回、質問タイムに突撃することにしたのでした。
 
「途中まで書けても、一度止まってしまうと途端に書けなくなってしまいます。
いい打開方法ありますでしょうか?」と。
どんな回答が返ってくるのだろう、やっぱりひたすら手を動かしてみてください、そんな回答が返ってくるのかなと思っていました。
でも、返ってきたのは予想もしない答えでした。
 
「1から書き直すのが良いと思いますよ」
 
…………???
 
か・き・な・お・し???
 
私は一瞬何を言われたのか分かりませんでした。
なぜなら、そんな選択肢は私の辞書の中に書かれていなかったからです。
だって、だって、せっかくここまで苦労して書いてきたのに、また1から書き直すってもったいなくないですか??
いや、まだ300文字くらいだったらいいけど、1000文字とか結構な分量書いていたらそれを消して新しく書き直すの、今までの時間はなんだったんだ〜って辛い気持ちになってしまわないですか?
書き直してまたちゃんとした文章書けるか心配にならないですか?
と、もったいない精神により「書き直し」という選択肢は、私の頭から完全に抹消されていたのでした。
 
なので、最初は「かかかかか書き直しですか!? そんな殺生な〜」と思っていたのですが、講師の方の体験談や「良い小説家の条件は書いた回数じゃない、捨てた回数だ」というお話を聞いて腹を決めました。
 
「よし、途中で文章を書く手が止まったら1から書き直そう!!!」と。
 
そして、その決心の後文章を書いていると、とあることに気づきます。
今までは書く前に「うわーしんどいなー今回も途中で止まったら嫌だな〜」と思って、心が重くなっていたのが、書く前のしんどさがなくなりフラットな気持ちで書き出せるようになったのです。
それは、「また今回も書いている途中で止まったらどうしよう、怖い」と考えていたのが「途中で止まったらまた書き直せばいいじゃん!!!」そんなマインドセットに変わったからでした。
 
そして、文章を書くのが苦手といった意識は完全に無くなるまでは行かなくても、だいぶ薄れていったのでした。
私の文章への苦手意識は、「途中で文章を書く手が止まってしまうと、次に一文を書くのにとんでも無く時間がかかること」から来ていたようです。
また、苦手意識が薄まるだけでなく、「途中で止まったら書き直せばいいじゃ〜ん」といったマインドセットに変わったことによって、肩の力を抜いてリラックスして書けるようになりました。
 
また、「書き直す」ということは文章を書く時以外にも使える事に気づきました。
思い返せば、会社で使うパワーポイントの資料を作るとき、学校の美術の授業で作品を作る時、私はいろんな場面で行き詰まった時にやり直すということがなかなかできていませんでした。
それは、せっかくここまでやってきたのに……という気持ちがずっとあったからです。
そして、その気持ちが「何かを始めたら、やり直すことはできない」というマインドセットを作り出し、私の首を絞めていたのでした。
1からやり直してもいい、捨ててもそれが0になるわけではない、そう思った瞬間、なんだか体がフッと軽くなったのです。
 
質問会の時はこんな質問していいのだろうか、低レベルなことで悩んでいるな〜と思われるかと躊躇していたのですが、思い切って聞いてみることで自分の感覚がこんなに変わるとは……。
書く時だけでなく、何かをやり始めるときのマインドが180度すっかり変わりました。
 
ということで、もし私と同じように、書く時に途中で止まってしまう……、そうすると次の一文が書けなくなってしまうという方がいらっしゃいましたら「止まったらまた書き直せばいいじゃん!!」くらいの気持ちを持つと、だいぶ心が軽くなるかもしれません!
 
 
 
 
***
 
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2022-01-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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