メディアグランプリ

参加者が集まらない。ロケット打ち上げピンチ!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:J子(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
「あすか、今度は長崎でロケット打ち上げよう。
俺が発射台を作っていいか松隈先生に聞いてもらえるかな」
 
父の心に火がついてしまった。
 
私自身、高校時代大嫌いだった科目は数学と物理。大学は商学部という筋金入りの文系だ。
そんな私だが今回ひょんなきっかけでロケット教室をすることになった。
3月に福岡大学工学部の松隈先生と一緒に福岡でロケット教室を開催した。
 
3月のロケット教室には父も来てくれ、楽しそうにロケットを孫と作っていた。
「長崎でも子供たちと一緒にロケット飛ばしてみたい」
 
父がふと言い出した。
 
ロケットを打ち上げるためには、発射台と発射装置が必要だ。
松隈先生に父が長崎で打ち上げたいこと、発射台を作りたいことを話すと、
 
「いいですね、ぜひ長崎で打ち上げましょう」
と快諾してた。
 
父は小さな農機具店を営んでいる。発射台が作れそうな廃材がちょうどお店にあり、
いとも簡単に発射台を作ってしまった。発射装置は松隈先生が貸してくださることに
なった。
 
農機具店がある長崎県雲仙市愛野町はじゃがいもの産地だ。
5月からじゃがいもの収穫シーズンが始まる。
 
「5月末だったらじゃがいも収穫後の畑でロケットを打ち上げられるかもしれない。
ロケット製作は会社の2階を使っていいよ。ロケット教室は5月28日にしよう。
最初は10人くらいかな。あすかは子供たちを集めてくれ」
 
父と相談し日程と定員が決まった。
チラシを製作し、インスタやフェイスブックで募集をかけたが、中々応募がこない。
私が調べたところ、長崎でロケット教室が開催されたことはまだなかった。
どうしたものか。
地元に住んでいる姉を誘うと、ちょうど法事が入っておると断られてしまった。
 
どうしよう。
せっかく準備しているのに参加者がいないなんて。
ロケット教室まで残り2週間。参加者ゼロ。
 
とにかく地元の人たちに声をかけまくった。
たまたま、実家の隣に住んでいるママ友にロケット教室のことをラインで話した。
 
「あすかさん、面白そうですね。私ロケットを考案した植松さんがモデルになった
下町ロケットのドラマよくみていました。あの植松さんが作ったロケット息子も制作してみたいと言っています」
 
「ありがとうございます! ぜひ参加お待ちしています」
 
やっと1人目の参加者を見つけることができた。
 
その後、ママ友さんの紹介で6名、農機具店のお客様のお孫さんが3名参加してくれるということで、娘もいれて定員の10名なんとか集まった。
 
母が「何かお土産あった方が保護者の方も子供たちも喜ぶと思うよ」
と保護者には会社のタオルと飲み物、子供達にはお菓子のセットと飲み物を準備してくれた。お菓子のセットは娘も一緒に買い出しに行ってくれ、お菓子のセットを作ってくれた。
 
いよいよ本番当日。
深呼吸して、司会スタート。
「今日はロケット教室に来てくれてありがとうございます。私の自己紹介をします。川鍋明日香といいます。わたしはみんなと同じ愛野町出身です。今は株式会社フジシタというお父さんとお母さんがやっている農機具店の会社を手伝っています。
 
今回フジシタでロケット教室をやることになったのはね、福岡でロケット教室をした時に、お父さんが来てくれました。ロケット作ったり、飛ばしてみて、
「ロケット楽しいね! 長崎でも子供達と一緒にやってみたか!」
ということで、フジシタでやることになりました。
 
ロケット教室は、植松努さんという方から始まった教室です。
植松努さんは、下町ロケットというドラマのモデルになったと言われています。
現在はNASAやJAXAと一緒に宇宙のお仕事をしています。
植松さんからみんなへビデオが届いているのでまずはビデオをみてみましょう」
 
子供達より一緒に来ていたお母さん達が食い入るようにビデオをみていた。
 
「どうだった?では、実際に作ってみましょう。まずは自分で取り扱い説明書をみながら作っみよう。わからなかったら、周りの友達に聞いてみてね。それでもわからなかったら周りの大人に聞いてみてね。ロケット教室はカンニングどんどんしていいからね。
最初は難しいと思うかもしれないけど、大丈夫。必ずつくれるから」
 
お母さん達はなるべく見守ることを伝えて製作がスタートした。
 
制作中は飽きていたが、出来上がった後のロケットに恐竜シールを貼るのを楽しんでいる男の子。
 
集中しすぎてあくびしながらも、なんとか接借剤を塗って完成させようと頑張っている
女の子。
 
あっという間に作り上げてしまい、早く打ち上げたいと靴を履こうとしている男の子。
 
思い思いにロケット作りを楽しんでいる姿があった。
 
いよいよ打ち上げだ。
父も一緒にカウントダウンした。
 
「安全確認よし! 3.2.1 発射!」
 
ロケットは瞬時に時速200 km/hに加速して、約2秒で高度50 mに到達。
ぽん!という音とともにロケットからパラシュートがでて、
ひらひらじゃがいも畑に落ちてきた。
 
10発中9発打ち上げ成功。
 
残念ながら娘のロケットだけが打ちあがったものの、パラシュートが開かなかった。
失敗も大きな経験。
 
ロケット教室終了後参加したお母さんからメールを頂いた。
 
「本当に飛ぶロケットを手作り出来たこと、なかなか出来ない素晴らしい体験です。
これからの社会を生きていく中で必要な事。勉強ってなんだろう? 将来の夢って…。
どうせ無理、出来ないだろうなぁと諦めるのではなく、夢やりたい事を発信していく事、どうしたら出来るのか考えていく力を養う事が大切だと思いました。
 
今私も現実に、昨年、中学生で合唱の活動を立ち上げて、無理かもしれないと思っていたNコンにも今年は出られそうな兆しがあります。
ビデオで話されていた、【思うは招く】を正に実感しているところです。
本当に素晴らしい体験をありがとうございました!
そして何より今実感している事が、間違いじゃなかった!ただのわがままじゃなかった! 子ども達にとってもきっといい経験になるのだと、確信と言うか…自信が持てました!
これから子供達と胸を張って頑張っていきたいと思いました! ありがとうございました」
 
父にメールの内容を伝えた。
「ロケット教室やって本当によかった」
目には涙を浮かべていた。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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