気持ちが乗らない時にすることは……。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:延原恒平(ライティング・ゼミ 平日コース)
「あぁ~、やる気が出ないなぁ……」
と、目の前のやらないといけないことに対して、怠けてしまいたい時が度々ある。
それは、自分にとって、手間がかかることや難しいことといった、自分のやる気よりもやることのハードルが高いと感じられる時に、往々にしてなる気持ちである。
誰もが、誰かに、「自分のやる気スイッチを押して欲しいなぁ」と、一度は、思ったことがあるのではないだろうか。
そんな思いから、人のやる気について、少し調べてみることにした。
中でも、一番面白い発見は、脳科学的には、やる気という概念がないことであった!
記事によれば、「やる気」という言葉は、「やる気」のない人間によって創作された虚構であり、人間は、行動を起こすからこそ、「やる気」が出てくる生き物だということであった。
「行動」があって、その行動に伴って湧いてくるのが、「感情」であり、行動しないのに、「やる気」の話をすることは、単なる言葉遊びの世界であるということであった。
確かに思い当たる節がある。
掃除をすることが億劫だなぁと思っていた時、立ち上がり、掃除を始めてみると、だんだん乗ってきて、最後には隅々まで綺麗に磨き上げなければ、気が済まないことがあった。
また、寒い日に練習に行く際、「今日は嫌だなぁ~」と思うことがあっても、いざ、実際に練習をはじめてみると、ノリノリで練習にはまってしまう自分を思い返した。
「そうなってくると、如何にして、スタートラインに立つかが重要なんじゃないだろうか?」と思うようになってきた。
そんな話を友人にすると、こんな話が返ってきた。
「強制的に、スタートラインに立つ仕掛けを作ってみてはどうかなぁ?」
友人は、運動不足を解消するために、ジムと契約をした。月謝を払っているだけに、行かないともったいないという感情から、強制的にジムに行くようになり、それが、毎週続くことで、運動する習慣が持てたらしい。
「確かに、仕掛けとして、強制的にスタートラインを組み込むのはありだなぁ」と思った。
そして、振り返ってみると、自分自身も、毎週、天狼院書店に課題を提出することで、ジムと同じように、ライティングのトレーニングとなり、書くという習慣が身についてきたような気がした。
そうなってくると、如何にして、仕組みやきっかけを作るかが鍵になってくると思った。
仕組みやきっかけを作るためには、他の人は、どんなことをしているのか更に調べてみた。
ストイックな友人は、周りに宣言して自分を追い込み、強制的にやる仕掛けを作っていた。
ルーズな友人は、締め切りの直前になってから始めるという、余裕を無くして、ギリギリの状態になる仕掛けを作っていた。
いずれも強制的に自分を追い込む仕掛けであり、自分にとって、いまいち気乗りがしなかった……。
そんな中で、一番興味を引いたのは、「小さく試す」というきっかけ作りであった。
行動すれば、乗ってくるという、人間の特性を活かして、最初のハードルを極端に下げるという話である。
例えば、毎週、天狼院書店に課題を提出するという話であれば、最終ゴールの課題提出をゴールとせずに、パソコンの前に座って、3行だけ書くという、小さなゴールを設定する。
そうすることで、いざ、3行書き始めると、3行が4行となり、それがどんどんと続いていき、気がつけば、最終的なゴールに辿り着くという話である。
「とにかく、まずは手を動かしてみる!」
これが一番大切だと、友人に教えてもらった。
その話を聞いてから、やる気が出ない億劫な話ほど、とても小さな目標をゴールとして、まずは手を動かしてみるようにした。
すると、どうだろう!
とても小さなゴールを設定することによって、スタートラインに立ちやすくなった。
そして、そこから先は、雪だるまが転がっていくように、動けば、動くほどに、そのことを進めようと話は進んでいき、最終的には、ゴールに辿り着けるようになったのである。
このことを仕事にも取り入れてみた。やる気の出ない仕事を後回しにしたり、ほったらかしにせず、いの一番で取り組むようにしてからというもの、仕事の回転がとてもよくなっていった。なぜなら、やる気の出ない仕事というものは、懸案事項や労力がかかる仕事になっていることが多かったからである。
そのような仕事がうまく進むことによって、仕事全体に弾みがつき、仕事に余裕が生まれ、結果、仕事がスムーズに流れていき、全体としての生産性が上がっていった。
やる気の出ない仕事は、小さなきっかけづくりによって、そのものを改善するだけでなく、私の働き方そのものを変えていったのである。
つまり、なかなか、やる気が出ないという時は、自分の中での順番が逆だったのである!
やる気を灯してから、行動するのではなく、まずは、小さく行動をして、自分のやる気に火をつけることを私はおすすめしたい!
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