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ひとり暮らしで、人生を変える、とっておきの方法


 
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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根岸 哲史 (ライティング・ゼミ平日コース受講生)
 
「自分を変える」ためには3つの方法しかない。
1番目は「時間の配分を変える」
2番目は「住む場所を変える」
3番目は「つきあう人を変える」
 
これは有名な起業家の名言として広く知られた言葉である。私は2番目の「住む場所を変える」ことが最も効果が大きいと自分の体験から考えている。
 
住む場所が変われば、通勤や通学の時間も変わって、時間の配分は自然と変わる。オフの時間に過ごす場所が変われば人づきあいにも変化が生まれる。住む場所の変化は人を根っこから変えてくれる。
 
はじめてのひとり暮らしとなれば、なおさらだ。家族と離れて暮らすことを決めることほど大きな決断もない。人生最大の変化の機会のひとつと言ってもよいだろう。これはぜひ自分の糧にしてほしい。そこで、初めてひとり暮らしを始めようという人におススメしたい知恵がある。
 
はじめてのひとり暮らしにシェアハウスを選んでみるのはどうだろうか。
 
私はいまシェアハウスでひとり暮らしをしている。私の暮らしているシェアハウスは都心まで電車で乗り換え無し40分ほどの郊外にあって、個室の広さは12畳ちょっと。個室なのでプライベートは守られている。シャワー、洗面、キッチン、ラウンジが共用で、宿泊施設に似たつくりだ。
 
おススメしたいポイントのひとつ目は、お試し価格でひとり暮らしが始められること。だいたいのシェアハウスは家具備えつけだ。アパートやマンションでひとり暮らしを始めようものなら、ベッド、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、クローゼットと一通り買い揃えないといけない。なかなかの出費である。
 
シェアハウスにはそれがない。ついでにいえば、水道光熱費にWi-Fiも賃料込みなので、夏の暑い夜や冬の寒い日に光熱費を気にして空調を節約する気遣いもいらない。これは楽だ。
 
それに、ひとり暮らしは思いのほか寂しい。心寂しくて、家族のいる家に帰りたいと思っても、一度買ってしまった家具はそう簡単に処分できない。失敗のコストが高くつくひとり暮らしをローコストでお試しできる。たいへんお得である。
 
帰ると誰かいてくれるというのも大きな安心感につながる。何気ない話し相手になってくれるのも心落ち着く。それだけではない。ある日の夜、同居人がシャワールームの前でお腹を抱えてうずくまっているのを見つけたことがある。「お腹が痛い」とだいぶ苦しそうな様子だった。そのとき看護師をしている別の同居人が「急性胃腸炎ぽいから、いまは安静にして様子を見て」と言ってくれたのだった。救急車を呼ぶこともなく、事なきを得た。
 
たった一人で胃腸炎の痛みに耐えるのは、いい年をした大人でも、かなり心細い。もしお腹を痛めたのが自分だと想像したら、同居人の存在がなにより心強かったはずだ。
 
その同居人の存在と、その多様さが二つ目の推薦ポイントだ。私の暮らすシェアハウスは定員が40人ほどだが半数くらいが外国人である。アメリカ、フランス、スペイン、中国、韓国、台湾、インド、国籍もバラバラ。彼ら彼女だと食事を共にする共用のラウンジでは日常的に英語で会話をすることになる。
 
日本の不動産は外国人に厳しい。保証人はじめとする日本の不動産業界のルールが、日本に一時的に働きにくる外国人、日本語の勉強に来日している外国人には、使いづらいことこのうえない。だから、ルールのゆるやかなシェアハウスに自然と外国人は集まってくる。
 
日本で暮らしているのに外国人と英語で交流できる経験はなかなか得がたい。家賃を払うだけなのに海外暮らしのような経験ができるのはシェアハウスでしか味わえない。日本語を学びに日本に来ている外国人に日本語を教えるかわりに英語を教えてもらえば、わざわざ英語教室にお金を払う必要もない。
 
そう、自分を変えるためのもうひとつ方法、「つきあう人を変える」までもが手に入るのだ。
 
最後に、出会いもある。シェアハウスの住人は20代~30代が多い。男女混合のシェアハウスなら出会いもある。これも実際に経験した話である。
 
ある日、新しく入居してきた女性がいた。聞けばシェアハウスは初めてだと言う。いろいろな人と交流できるからシェアハウスを選んでみたと。雰囲気のいい人で、仕事も忙しく、恋人もいない様子。ラウンジで顔を合わせるたびに自然と話を重ねるようになった。
 
それからしばらくして、ある週末の夕食時のこと、夕食をつくりにラウンジに降りてみると、その女性が、私の三つ隣の部屋に暮らす男性と、仲良く、イチャイチャと夕食をつくっている場面に出くわした。
 
なるほど、まあ、そういうことなのか。
 
私はすべてを理解した。
 
シェアハウスには「出会い」がある。それは私が身をもって体験した事実だ。
 
だが、同じく、シェアハウスには「別れ」もある。ここに長く暮らしつづける人はあまりいない。半年から一年もすれば多くの人が入れ替わるのもシェアハウスの特徴だ。ということは、次の出会いのチャンスも、またすぐにやってくるはずなのだ。
 
こうして、シェアハウスには人生を変えるたくさんのチャンスが訪れる。ひとりで始めたシェアハウスでの暮らしを二人で卒業することだってできるのだ。
 
だから、ひとり暮らしをするなら、一度くらいはシェアハウスを選んでみてはいかがだろうか。
 
 
 
 
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2019-09-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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