早く、病院に行けばよかったのに。
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記事:SAT (ライティング・ゼミ平日コース)
あれは、6月の中旬だっただろうか。
右の親知らずに大きな穴が空いた。
小さな穴ができていたようで、そこにガムが挟まっていたのだが、ミントのガムだったことに加えて、歯磨き粉もミントだったので、ガムが挟まり続けているのに気づいていなかった。
そのうち、歯ごたえのあるものを食べているときに、バキッと音がして、親知らずに違和感が走った。
あれ?これって、もしかして……
舌で音がしたところを触ってみると、歯が分解しているのがわかった。
舌で欠けた歯を取り出して、歯のかけらを飲み込むようなことはなかったのだが、そこまでひどくなっているとは気づいてなかった。
こうして、親知らずに大きな穴ができたのだが、そこからすぐに歯医者に行けばよかったのに、ずるずると先延ばしにしていた。
すると、次から次へと、患部以外の歯ぐきが腫れ始めたばかりでなく、反対側の歯が割れたり、噛むと痛みが走る歯が続々と現れてきたのである。
そのうち、右の親知らずが神経から痛くなり始めた。痛み止めの薬を飲んでも効かない。
一つトラブルが起こったときに、早いうちに対処しないと、次から次へとトラブルになる、典型的な例だと思う。
痛くて歯ごたえのあるものが食べられないし、好きなお酒も美味しくない。
さすがにグズグズしてはいられなくなって、歯医者を検索した。
ちなみに、歯医者には、苦い思い出がある。
この事件の1年前に、左の奥歯が少し欠けたときに、なにも考えずに、家の最寄り駅の目の前にある歯科クリニックに通ったのだが、私の健康保険証で値踏みされたのか、奥歯に被せるものを保険が効かない1本4〜8万くらいのセラミックやらなんやらを大プッシュされたのだった。
しかも、そこの医師は気が弱かったのか、看護師にそれを言わせて、あとから、言ってくれた?と確認していたのが聞こえたのである。
このときはとりあえず応急処置までしてもらうと、そこから先は通わなくなったのだが、至るところにある歯科医院に対して、疑心暗鬼になってしまった。
だから、今回はちゃんと調べた。誠実そうなところを選ぶことにしたのである。
結果、医師やスタッフで写っている写真がとても雰囲気の良さそうなところを見つけて、通ってみることにした。
事前に調べるのは大事だと思う。口コミを直接知り合いから聞ければいいのだけど、そういう人が周りにいなかったら、ぜひともネットの口コミとか、写真の雰囲気とかで決めたほうがいい。
ただし、1つのサイトの口コミだけだと、偽装していいことだけを書いているところもあるから、ちゃんと数件調べたほうがいい。
こうして、通い始めたクリニックは、すごくいいところだった。
高額の治療を押し付けないし、親知らずやもう一本、修繕不可能な歯を抜いたのだが、どちらも抜いたときは全然痛くなかったし、ほとんど腫れなかった。
虫歯全部を治療してくれたし、銀歯が増えたけど、安心して噛めるようになった。
しかも、毎週1〜2回ペースで通ったのだが、すべてきっちりと30分以内に収めてくれた。
こうして、丸3ヶ月かけて、計8本ほど治療された。
ようやく、すべての歯がきれいになったところで、終了となった。
でも、長かった。丸3ヶ月もかかったのだ。
30分×5回×3ヶ月+移動時間=8時間分の損失である。
しかも、歯を2本失い、銀歯だらけになった。
保険治療範囲で済んだとはいえ、治療費もそこそこかかったのである。
原因分析をすると、1年前にちゃんと調べて通っていれば、または、親知らずが欠けた時点で通っていれば、もしかしたら、もう少し時間と費用を圧縮できたのではないかと思う。
それから、そもそも、虫歯になる原因として、飲み会で酒を飲んで帰ってきて、そのまま寝てしまうので歯磨きができていない、とか、家では炭酸水を常飲しているのがよくない、というところが考えられた。
でも、ねぇ、虫歯の要因をカンタンに改善できたら苦労はしないわけですよ。
そうすると、現状では事前の改善策を取るようなことが(自力では)難しいので、兆候が現れたことに気づいたときには、すぐに病院へ行くこと、が対応策になるということだ。
今回の事象から、私が得た教訓がある。
1. 忙しいから、を言い訳にしないで、小さくても兆候が現れたら、すぐに通院して確認してもらうこと。
2. 面倒くさがらず、調べて、信頼できる「かかりつけ医」を得ること。
3. 定期的に検診を受けること。
今回、私の身の上に起きた事象は、歯の不具合、だったのだが、これが身体の不調にも当てはまると思っている。
しかも、身体だと早期発見で治る場合も、発見が遅れると、命に関わることになる可能性もある。
私は今回、本当に歯の不具合だけでよかったと、心の底から思った。
ちゃんと、おかしいと思ったら、きっちり名医を探して、病院に行ってくださいね。
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