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国語、算数、理科、キャリア


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タイトル:国語、算数、理科、キャリア
記事:市原冴也香(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
 
 
昔々あるところに、小さな女の子がいました。
 
その女の子はお母さんから
「大きくなったらあなたも働くのよ。でも働くって大変で大変で仕方のないことなのよ」
と言われ続けていました。
 
女の子は少しづつ大人になることが怖くなり、
「大きくなりたくない!」
と思うようになりました。
 
それでも否応なしに大きくなった女の子は、「社会に出ることは恐ろしいことだ」と思い込み、就職活動を拒否するようになっていきました。
 
このように親から「働くこと=大変なこと」と言われて育った子供は少なくないでしょう。
 
私はN P Oや企業のC S R活動を通じて中学生と高校生、また就職活動の支援業務を通じて大学生と接してきました。
 
その中で感じたことは
「親の職業観は、子供に大きな影響を及ぼしている」
ということです。
 
家で親が「仕事って大変なものだ」と言っていたら……。
全ての子供がそうだとは思いませんが、子供は「仕事って大変なものなんだなあ」と疑いなく思い込むことは想像に難くないでしょう。
 
中学校でキャリア教育の授業で知っている職業を挙げて貰うのですが、たいていは学校の先生、テレビC Mや番組内や漫画で取り上げられた職業、有名なスポーツの選手、バスや電車、YouTuberなど流行の職業、身近なお店、そして親の職業です。
 
中学生の段階では身の回りの職業しか知る由がないのでしょう。これ以外の職業が挙がることの方が珍しいくらいです。
 
一部の意識が高い学生を除き、高校生や大学生になっても同様です。
インターンシップや就職活動を初めてようやく、様々な職業があることを知っていくのです。
 
今はインターネットでたくさんの情報を得ることができますが、得たい情報は自分で取捨選択ができてしまいます。ですので、自分が知らないこと、興味がない情報を得ることはしない子供が多く、職業観を豊かにしていくことはこのままでは難しいのではないでしょうか。
 
子供の視野を広げるため、私はキャリア教育を、国語や算数のように必須科目にしたら良い、と考えています。
 
大学生の就職活動をキャリアカウンセラーとして相談に乗っていた時に、営業職で内定を得た学生がこう言っていました。
 
それは、
「親が反対するから」
です。
 
話を詳しく聴いてみました。
 
「派手な会社じゃないけど、堅実で業績もいいよ。卒業生も活躍しているよ」
と私が学生に言うと、
「営業って大変なんだってお母さんが言ってたから」
「そうなんだ。お母さんも営業やってたの?」
「ううん、違うけど」
「そっか、お母さんは営業をやったことないんだ。じゃあ企業の人の話を聴いて、あなたは大変そうだと思った?」
「大変なこともあるけど、やりがいもあると思う。でも、反対されてるし……」
 
私には全国にある大学のキャリアカウンセラーが「あるある!!」とうなずく光景が見えました。それほどよくある会話です。
 
「身の回りの仕事しか知らない」
「親が知ってる仕事じゃない」
こうやって視野が狭まっていってしまうのは、ひとりの人の可能性としてもったいないことだと感じて仕方がありません。
 
だからこそ、キャリア教育を必須科目にするのです。
 
例えば
「営業という仕事を知ろう!」
という授業ではどんなことができるでしょうか。
 
活躍している営業パーソンを呼んで、
「営業という仕事とは?」
「営業の楽しさ、難しさ」
「営業をしているとどんな喜びがあるか」
を話してから、
「営業体験をしてみよう」
など、やってみたら子供の視野が広がると思うのです。
 
というのも、私自身が営業という仕事を、親やテレビの影響で大変な職業だと思っていました。
 
しかし営業アシスタントの仕事を経験した際に、お客様のためを思って知恵を絞り、足を運んでいる営業の人の姿を目にしました。そして目標数字を達成した時の嬉しそうな顔も見てきました。
 
その経験を通じて営業という仕事への考えが変わりました。
「営業とは、困っている人の課題を解決して笑顔にする仕事なのだ」
と。
 
大人だってこうやって価値観が変わるのだから、まだ価値観というキャンバスが真っ白な子供がたくさんの職業を知って行ったら、大人になることを楽しみでワクワクするのではないでしょうか。
 
例えば大人が仕事のために資格取得をするように、子供たちが
「大きくなったらあの仕事がしたい!」
と目標ができれば、そのためにどんな勉強が必要か分かってきます。
 
勉強する意味が出来れば今この瞬間を大切にし、もし勉強が大変だったとしても乗り越えようとする子供はたくさんいることでしょう。
 
キャリア教育が必須科目なって毎週1時間だけでも行われれば、たくさんの職業を知ることができ、たくさんの職業人と会話する機会に恵まれたら、
「働くって楽しそう!」と思う子供が増え、未来が明るい社会となる。
 
そんな社会になることを想像すると、ワクワクしませんか?
 
 
 
 
***
 
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2020-09-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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