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『巨人の星』・星飛雄馬、大リーグボールへの親近感


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記事:佐野 タケヒロ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
中日ドラゴンズ、父、星一徹監督。
その監督におぶられる読売ジャイアンツ、子、星飛雄馬。
二人はその状態で球場を後にする。
 
テレビアニメ「巨人の星」の最終回、最後のシーンである。
 
父と子が敵同士になり、勝負する。
この試合に飛雄馬は勝つが左肩を壊し、
一徹は負けを認めた後、父親として飛雄馬を背負う。
 
星一徹は無言だが、こんな心の声が聞こえてきそうだった。
「飛雄馬、よくここまでやった! よくやった! よくやった!」
 
私は小学生以降、再放送も含め、このシーンを見ると、涙があふれてくる。
それは、それまでの星飛雄馬の努力の過程を知っているからもしれない。
 
深く悩んだ末の魔球、大リーグボール1号。
しかし、花形満に打たれる。
 
また深く悩んだ末の魔球、大リーグボール2号。
しかし、左門豊作に打たれる。
 
そしてまた深く悩んだ末の魔球、大リーグボール3号。
これは、伴忠太に打たれたのではあるが、レフトゴロでアウトになる。
 
なぜ、たかがアニメの最終回をこんなにも記憶しているのか。
 
それは、自分自身、星飛雄馬のように、深い悩みと魔球のような解決策を
見出し続けるような人生だったからもしれない。
 
特に、私は、日常において自分にとって気分がよくなる方法を追い求めていた。
 
若い大学生とき、
私はいろんなことを考えすぎて、
気分が晴れないときが多々あった。
 
同級生との比較。そして自分への劣等感。
過去の後悔。そして未来への不安。
そんなことを寝床で考えていると、寝付けないこともあった。
 
そんな時、ある書籍を見つけた。
 
「『朝型人間』の秘密」
 
早起き散歩をすると気分がよくなるらしい。
そもそも人間は太古の昔から早起きだったとのこと。
食い入るようにその本を読んだ。
 
いままでは夜型人間であったが、明日から早起きして散歩してみよう!
最初の一週間の朝は、眠かった。
反対に、日常の気分は非常によくなった。
 
二週間、三週間、……。
一ヶ月、二カ月、三カ月、……。
 
「この早起き散歩は、気分がいい!」
 
早起き散歩の良さを実感した私は、
結局、大学生時代だけではなく、社会人になってからも、続けた。
 
今思うと、これが「自分の気分がよくなる大リーグボール1号」だった。
 
その後、時を経ち、3社の会社を経て、個人事業主として独立することになった。
自分としては、本当に独立なんて大丈夫だろうかと、自信が十分持てなかった。
不安に押しつぶされそうになり、なんとかして気合を入れようとした。
 
そんなとき、ある経営者が自分自身に気合いを入れるために
やっていることを知った。
 
「水浴び3杯」
 
朝起きたら、風呂場で、桶に水道水を入れ、3杯浴びる。
毎日やる。冬でもやる。雪が降っていてもやるというものだ。
 
その経営者はもう30年続けているとのことだった。
 
「これなら、不安が吹き飛びそうだ!」
 
5月だったが、さっそくやってみた。
 
「うわーっ。冷たいっ!」
 
冷たいが、「水浴び3杯」した日は、気分がよかった。
自分の心と体が真から目覚めるようで、やると、その日の気分はよくなった。
 
9月ぐらいまでは苦もなくできた。
10月以降、気温が下がると、当たり前であるが、水道水の水温も冷たくなった。
 
「おーっ」
 
1月を過ぎると、冷たいという感覚を通り越した。
自分が何を浴びているのかがわからない感じだ。
冷たい水道水と接した自分の体の方が熱く感じたときもあった。
 
そして、寒い日であっても、「水浴び3杯」をすると、気分がよい。
 
一年、二年、三年、……。
 
今思うと、「自分の気分がよくなる大リーグボール2号」だった。
 
しかし、約5年で辞めてしまった。
理由は、「痛風」である。あるとき、右足首が痛くなった。
ものすごく痛くなり、歩きづらくなったので、水浴び3杯は中断した。
 
「こんなアプリを使いながら、ゆるくていいので、続けてみてくだい。」
 
知人に紹介してもらったのは、「坐禅」のアプリである。
お坊さんが、胡坐を組んで、手を重ねて、座る。
あの坐禅ができるように導いてくれるアプリだ。
 
正確な型には、腹式呼吸とか、無心になれ! など細かいことは
いろいろあるのだが、朝と夜に、鼻呼吸で1回10分間~30分間やるとのこと。
まずは1週間続けた。
 
「これは、気分がいい。」
 
この鼻呼吸で坐禅をしていると、頭の後ろがしびれてくる。
そして、心が落ち着いてくるのだ。
 
「まさか。こんな気分になるとは」
 
座禅したその日は気分がよいというよりも心が落ち着いてくる。
たまたまかなとも思ったが、朝、晩やると、落ち着いて日常がすごせる感じだ。
 
結局、約3ヶ月続けた。
 
「お父さん、前にみたいに、あまりイライラして怒らなくなったね」
 
娘から言われた。自分でもそう思った。
そもそも根底からイライラが生じなくなったので、
不愉快なことがあっても、表に怒りとして出てこないのだ。
 
仕事でストレスを感じたときも、10分間でも坐禅をしてみた。
その結果、別世界に来たような感覚になり、先ほどのストレスを忘れ、
仕事を再開できた。
 
ネット情報なので、根拠としては十分ではないかもしれないが、
医学会では、口呼吸よりも鼻呼吸の方が取り込める酸素が増えるので、
鼻呼吸のよさについては広く知られているそうだ。
 
確かに、このような科学的な根拠もあれば頼もしいが、
自分が一番大切しているのは、実感だ。
 
まさに、座禅は自分が実感した、
「自分の気分がよくなる大リーグボール3号」の発見だった。
 
私の記憶が確かならば、星飛雄馬はその後、左肩では野球はできなくなったが、
右ピッチャーになったり、打者に転向したりして、プロ野球を続けた。
 
マンガでの話ではあるのだが、私も飛雄馬のように、
「自分の気分がよくなる大リーグボール」を今後も発見し続けていきたい。
 
そして、自分の人生をもっと気分よく生きていきたい。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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