メディアグランプリ

あなたの「好き」を殺さないで ~ドラマ「お耳に合いましたら。」が教えてくれたこと~


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:大嶋実里(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「もう、めんどくさ~~~い!」
 
私が服を買う時、いつも感じることです。
女性には買い物好きな人が多いのでしょうが、私はそうではありません。
手持ちの服が古びてきてしまい、そろそろ買いに行かなきゃと思うだけで、憂鬱になります。
 
仕方なく店に足を運び、服を見て回り「これいいかも」と思っても、値札を見て買うのをやめることもしばしば。
手頃な値段でよさそうなのを何着か持って試着室に入り、全部合わなかった時の、あの脱力感。
服を元の場所に戻し、また他を探さなきゃと考えては、出るため息。
疲れ果て、結局買わずに帰ることさえあります。
 
これは単に「私がお洒落ではない」からだと思っていました。
けれど、どうやら違ったようなのです。
それに気づいたのは、2021年7月から放送されているテレビ東京系のドラマ「お耳に合いましたら。」の第一話を観た時でした。
 
このドラマは、チェーン店系のご飯「チェンメシ」が大好きな、漬物会社に勤めるOLが、あるキッカケからポッドキャストの配信を始める『パーソナリティー成長記』です(番組HPより)。
 
あるキッカケとはドラマ第一話で「ラジオレジェンド」として登場する、吉田照美さんの言葉でした。
その言葉が、私にも教えてくれたのです。
引用させて頂きます。(第一話脚本:マンボウやしろさん)
 
『素敵な景色を観たり、美味しいものを食べたりしたら、誰かに伝えたくなるあの気持ち、あるでしょ。
何かを好きになる感情というのは、言葉にして誰かにちゃーんと伝えないと、心がマヒしてしまうらしいよ。
 
要するに、好きなものがあるのに長い間ずーっと誰にも言えないでいると、心が感動する必要性が無いっていう風に判断して、何かを好きって感じることすら、やめてしまうんだって。
怖い言い方しちゃうけど、好きが、死んでしまうんです』
 
ドラマでは、最後の言葉がリフレイン。
『好きが、死んでしまうんです』
『好きが、死んでしまうんです』
『好きが、死んでしまうんです』……
 
あぁそうか。私が服を選ぶのが嫌いなのは「この服が好き」と言ってこなかったからだ。
好きが、死んでしまったんだ。
 
 
私の実家は、ごく普通の一般庶民の家庭です。
どちらかというと節約を美徳とし「良いもの=安いもの」という価値観が強かったと思います。
だから例えば、服を選ぶ時も選択の基準は「自分が好きなもの」ではなく「より安いもの」だったような気がします。
そういえば自分で服を選んだ記憶は、ほとんどありません。
私の服を、すべて母が買っていたわけではない、にも関わらずです。
おそらく小さい頃から「この服が好き。これ着たい」と素直に口に出してこなかったからなのでしょう。
 
他にもあります。私には「好きな芸能人」が居ません。
思えばこれも、小さい頃から口にすることはありませんでした。
 
小学生時代、男性アイドルといえば「新御三家」である西城秀樹、郷ひろみ、野口五郎です。
私は「秀樹が一番かっこいいかな」と心の中で思うだけでした。
 
中学時代は「たのきんトリオ」の田原俊彦、近藤真彦、野村義男です。
「3年B組金八先生」というドラマの「星野清」役だったマッチ(近藤真彦)を見て「かっこいい」と思ったことは覚えていますが、友達同士で話すことなどは、やはりありませんでした。
その後も特別ファンにはならず、三人の中で「かっこいい」とハッキリ感じたのがマッチと覚えている程度でした。
 
誰かと比較しないと「その芸能人が好きか」判断できないのは現在も同じです。
実は昔から、こんな自分を「どうしてだろう」と不思議に思っていました。
これも「好き」を表に出さなかったからなのだと、このドラマを観て気づかされたというわけです。
 
 
しかしその逆、つまり「表に出したことで、より自分の中に定着した」のを実感させられたことが、最近ありました。
 
Excelってこんなに面白いんだよ! ということを伝えるために、ライティングゼミの課題として書き、メディアグランプリに2021年7月17日に掲載された記事、
「Excelは 自分で作る コンピューター」。
フィードバックで「熱量がすばらしい」「ワクワク感が伝わるコンテンツ」と褒められてからというもの、私の中の「Excelが好き」という気持ちが、どんどん強くなっているような気がしたのです。
 
しかも現在私は無職で公共職業訓練を受講中のため「Excelが好きなのでそれを生かせる仕事がしたい」と口に出す機会が増えており、ますますその思いが定着しているように思います。
 
まさにドラマで言われていた通り「言葉にして他人に話す」ことで「ずっと好きでいられる」ことを感じています。
 
 
そしてもうひとつ思い出したのが「こんまり」こと近藤麻理恵さんの「ときめくものだけ残す片づけ」。
もしかしたら「ときめくか、ときめかないか」を判断しながら片づけることは、死んでしまった「好き」を復活させるのに有効なのかも。こんまりさん式の片付けで人生が変わる秘訣って、それなのかも。
 
そんなことを考えていた頃、こんまりさんの、こんな言葉をInstagramで見かけました。
 
「洋服は堂々とワンパターンで」
 
片づけ後、服がワンパターンになることに悩まれる人が多いそうで、それに対しての答えです。
ときめくもの「だけ」残しているから、そうなって当然ということです。
こんまりさんご自身も、実はワンパターンなのだとか。
「好きな服のパターン」がわかっていれば、買い物もきっと、めんどくさくはなりませんね。
 
 
今の時代、人に伝える方法は沢山あります。
ドラマの主人公のようにポッドキャストでしゃべったり、Youtubeに動画をアップしたり、Instagramに写真を載せたり、Twitterでつぶやいたり、ブログに綴ったり。
 
あなたの「好き」が死なないように、自分に合った方法で、人に伝えてみませんか?
熱量いっぱいに発信することで「好き」を殺さずにすむだけでなく、主人公のように人に元気を与えることができるかも、しれません。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2021-09-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事