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メディアグランプリ

完璧なご飯よりも大切なことがある。それに気づかせてくれた同僚の言葉


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ぬもさん(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
温かい湯気と美味しそうなにおいが食欲を誘う。
「いただきます」
目の前には、色とりどりの料理が並んでいる。
母はどんなに忙しくても家族のご飯を作ってくれていた。
 
毎日のご飯は作るのが当たり前。
これが普通だと思って育った私は、結婚をしてから大きな壁にぶつかった。
夫には健康的な食事を食べさせてあげたい。自分の仕事も疎かにしたくない。仕事を終えて疲れた状態でも、夫のためにと、手作りの夕飯を作るようにしていた。
でも、母のように完璧にこなしたいと思うほど、私の体力と精神はどんどん削られていった。
ご飯をつくることと、仕事を両立させることがこんなにも大変だとは思っていなかったのだ。
 
「ご飯を作るのは当たり前」という固定概念に囚われていた私を救ってくれたのは、同僚の一言だった。
「全部手作りじゃなくてもいいと思うよ」
頭をハンマーで叩かれたような衝撃を受けた。
今までご飯は全部作っていると言うと、大抵の人からは「すごいね」とか「いい奥さんだね」と言われていた。
否定されたのは初めてだった。落ち込んでいたら、同僚がさらに続けて言った。
「最近のお惣菜や冷凍食品は凄いよ。美味しいし、楽だし。料理に時間をかけるより、家族の時間を大切にしたほうがいいよ」
固定概念という厚く覆われた壁が崩れていく。
その通りだと思った。仕事から帰宅して、就寝するまで夫と過ごす時間はわずか4時間程度。この時間を大切にしたい。どうしてそんなことに気が付けなかったのだろう。母のように完璧な料理はできなくてもいい。そう思うようになってから心が軽くなっていった。
 
みなさんは一週間の献立をどのように考えていますか?
自立してから実感しましたが、献立づくりって大変ですよね。
同僚から指摘を受けるまでの私は、レシピ本と睨めっこしなから一週間のレシピを決めていました。バランスを考えて一汁三菜、魚は週に3回、野菜は多めに。栄養についての知識がないため、あれこれ検索しながら一週間分の献立をリスト化していく。これだけで1時間はかかっていた。
 
現在は献立リストを決めていない。
健康に気を配りつつも、便利なものが世の中にはあることを知ったからだ。
私がよく利用するのは、焼くだけで1品作れるお手軽食材だ。スーパーのお肉コーナーや魚コーナーに置いてある。
フライパンで焼くというひと手間がいい。手抜きをしている罪悪感もなく、出来立ての温かいメインがあっという間に完成する。後は、切った野菜などを添えればいいだけ。
メインが自動的に決まるから、献立をどうしようと考えなくてよくなったのだ。これだけで料理のハードルがグンと下がる。
 
こんな手抜き料理生活を始めても、スルーしていたものがある。冷凍食品だ。
なんとなく、保存するための添加物が多く含まれているイメージがあり、買うのを拒んでいた。
しかし、テレビで冷凍食品特集をやっていて驚きの事実を知った。
「冷凍食品は保存料を使わなくても大丈夫なんです」
-18℃以下で保存すると腐敗などの原因である細菌が活動できないため、食品添加物を使用する必要がないそうだ。
もちろん、加工する段階で添加物は入っている場合もあるそうだが、規定や量などきちんとガイドラインがあるらしい。完全に体に良いというわけではさそうだが、安心して購入できるようになった。
 
食材だけではない。時短を可能にするなら家電調理を駆使する方法もおすすめだ。
私の家には電気圧力鍋や高性能なオーブンがあるわけではない。でも、100均で売っているレンジで使える容器を使うだけで、調理時間を減らすことに成功している。
ガスなど火加減を見なくてもいいし、とにかく楽になった。レンチンしている間にテレビを見たり、ゆっくりできるのもいい。最近では電子レンジだけで晩御飯を作れるレシピ集などもあり、活用している。
 
料理だけに限らないが、何事もバランスが大切なのかもしれない。
冷凍食品や出来合いのお弁当ばかりだと栄養バランスが崩れてしまうが、上手く取り入れれば、時間を有効に活用できる。私はそれを実感できた。
今、私は幸せだ。
好きな仕事をしながらも、夜は家族と晩御飯を食べている。当たり前だと思っていた家族との会話も、時間がなければ話すことさえできないのだ。
 
「完璧にこなさなければいけない」という呪縛から解き放たれただけで、こんなにも幸せだと感じることができるなんて。
そんなことに気づかせてくれた同僚に感謝している。
ありがとう。
 
 
 
 
***
 
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2021-10-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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