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悪魔の趣味とモテる男


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記事:森山寿介(ライティング・ゼミ9月コース)
 
 
“一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。”
中国古諺(ちゅうごくこげん)
 
中学生のころからの趣味が釣りである。
いろんな趣味を持っていたが、いまだに続いている趣味が釣りである。
 
釣りを始めたきっかけは、父親がとか、祖父が……みたいな文脈になりがちだけど、ボクの場合は、中学時代の友人の影響で始めたはずという曖昧なものだ。始めたきっかけは正確に覚えてないけど、釣りをしたくて釣り竿を背中に背負って自転車で何キロも走っていたことはよく覚えている。いまだったら絶対自転車ではいかない距離だし、何度もよく通ったなと我ながら感心するくらいだ。
 
釣りと一口にいっても、海釣りもあれば、川釣りもあるし、湖や池でする釣りもある。ボクはもっぱら海釣りを続けている。つい先日も、大学時代の仲間と釣りにいった。
 
釣りの当日までの情報収集や、釣具屋で当日のイメージをしながら釣り具をああでもない、こうでもないと悩むのも釣りの楽しみの1つだ。行く前から楽しみがあって、当日も釣れる楽しみがあって、持ち帰って、ちょっと家族に自慢して食べる楽しみまである。
 
釣れても釣れなくても楽しいなんて言うのは、よくできた美談で、釣れないと帰りはどんよりする。釣れないよりは釣れた方が楽しいに決まっている。
 
それがどうだ。
釣り情報を検索していた時に出てきたフレーズが、釣りは悪魔の趣味と呼ばれているというものだった。
 
悪魔の趣味だと……。
 
数ある趣味の中でも、特に釣りは一度ハマると熱中しすぎてしまうもので、こう呼ばれるとのことだった。さらに、「釣り 趣味 モテない」というキーワードを検索の候補としてGoogleさんがおススメしてくれる事態になっていたのだ。
一説によれば、婚活の趣味欄に釣りと書くと女性が全く寄り付かないって話まであるとネット上の記事にあった。釣りが趣味だとモテないという風潮はあるのかもしれない。
 
まぁ確かに正直に言えば、釣りをする中で、やや敬遠される理由になるものがないわけではない。例えば、趣味がアウトドアと言えば聞こえはいいが、その中でも凄く地味ではある。そして、エサが気持ち悪い。さらには、生臭そう。書きながら少し笑ってしまったが、そこは指摘を受けても反論の余地はない。
 
悪魔の趣味で女性にモテないなんてひどい言われようじゃないか!
かれこれ30年以上やってきた釣りが……。
 
世の中には無数の趣味になりうるものが存在しているので、モテたいという人は釣りを選ばないという選択肢もあるかもしれない。ただ、釣りを趣味にしてきたことで、人生の時間の中で何かに打ち込む時間が増えたことは事実だし、有意義な時間の過ごし方をもたらしてくれた。釣りを通じて新しい仲間やコミュニティと出会うことも出来た。そして、自分で釣った魚を捌いて食べると、やっぱり普段よりもおいしく感じるという経験もした。
 
釣り場で女性と出会って恋愛になんて流れは確かに周りで聞いたことはない。
男性と釣りのマッチングに世間が厳しいというのがなんとなくわかったけど、それはそれって感じで大したことじゃないとボクは考えている。
 
長く続いている趣味はきっと、モテるためにやるもんじゃなくて、やりたくてやってみた、面白そうだからやってみたという初期衝動があるものだ。そして、その初期衝動が何歳になっても残っていて、今でもスルメのようにかすかに味がするんだと思う。
 
毎日がつまらないとか、休みの日は寝てるだけで終わっている、打ち込むものがないという人には、やっぱり釣りはおススメしたい。モテるかモテないかだったら、休みの日に寝てるだけならモテないだろうから、是非やってみて欲しい。やってダメなら辞めたらいいだけだし。いい暇つぶしにも、人生の充実感を感じる時間にもできるのが釣りだ。
 
さらに、悪魔の趣味である釣りしながら彼女ができたり結婚したりすると、世間のモテないというレッテルを華麗に剝がしてやることもあなた次第で出来る。これは痛快なことかも知れない。きっと、釣りにハマるとそんなことは、どうでもよくなるから悪魔の趣味なのかも知れないんだけど。
ことわざにある永遠に幸せかどうかはまだ検証中だけど、30年以上それなりに幸せな時間を得ている。釣りに行く前は遠足前の小学生のようにワクワクし、当日は釣れたか釣れなかったかで一喜一憂し、自分で釣った魚を食べて悦にいるのも一興だ。
もし、新しい趣味をお探しなら、釣りをその候補に入れることを強くおススメしたい。
 
 
 
 
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2022-11-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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