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インド映画を観て


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記事:圓島徹(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
先日、あるインド映画を鑑賞した。以前に作品を観てすっかりファンになってしまった監督の最新作だった。
 
当日、私はワクワクしながら映画館に向かった。インドでは知名度はあるものの、日本では映画ファンの間で話題になるくらいの知名度のため、上映している映画館は限られていた。映画館では、やはり口コミで人気が広がっているのだろうか、映画好きそうな若者や外国人がまばらに鑑賞しに来ていた。
 
そして私はその映画を観た。圧巻だった。3時間の上映時間があっという間だった。映画館のロビーを出たあとのエレベーターの待ち時間で、私は自然と踊りたくなっていた。それくらい強烈で、幸福感を与えてくれる映画だった。実際に鑑賞してから1週間以上経ってもいまだに小躍りしたくなるほどだ。気が付くと、楽しいことがあった時に興奮して周囲に伝える小学生みたいに同僚や友人に布教していた。
 
どうしてあの映画はこんなに面白いのだろうか? 面白いと思った理由をいくつか考えてみた。まず、シンプルで分かりやすいストーリーということだ。インド映画はさまざまな文化の多種多様な人が観ても楽しめるように作られていると聞いたことがある。そして、テーマが非常に分かりやすい。今回観た映画も主人公たちの境遇にとても共感しやすかった。
 
2つ目はアクションと演出だ。映像の中に想像を超えてくるアクションがあり、自然と夢中になってしまうのである。特徴的なのは子供の頃に想像したような、ありえないアクションをリアルに表現しているところだ。主人公が軽くジャンプして5mくらい飛んだりするのである。まさに私が小学生の頃に想像していた妄想の一つだった。
 
そして演出の中にも魅力的な点がある。アクションに対して見事なまでに、爆発や明暗、音楽などの演出が合わさっているのだ。監督や演出スタッフの方々のセンスの良さと緻密さが表れていると感じる。
 
また役者陣の喜怒哀楽の演技も伝わりやすく、多彩だった。役者のアクションのキレも言わずもがな素晴らしく、また鍛えられた肉体のカッコ良さもあった。マッチョ最高なのだ。
 
3つ目は歌とダンスだ。オリジナルの歌とダンスが本映画のために作成されており、その世界観に引き込まれるのだ。主人公たちは本編中よく歌を歌う。歌とダンスってこんなに楽しいものだったのだと、改めて実感した。太古から人類には歌とダンスがあったというが、はるか昔から受け継がれてきた歌とダンスの歓びがこの映画にも表現されている気がした。
 
ストーリーの分かりやすさに加えて、最高のアクション、歌とダンスが共存しているのだ。面白くない訳がないのだ。さらに鑑賞していく中で、謎が提示される。そして私たちはさらにその世界にのめり込んでいく。その上、圧倒的な映像美と臨場感があるのだ。映画を観るというよりも映画を体験したという言葉のほうがしっくりくるのだ。スクリーン上の登場人物の行動に一喜一憂している自分がいた。そして、登場人物に思わずツッコミを入れたくなるような余白もちゃんとあるのだ。そのツッコミどころも、クスリと笑えるようなちょうど良い塩梅となっているのだ。そういった点も海外とのカルチャーの違いを楽しめるという海外映画ならではの魅力でもあったりする。
 
ただ一つ後悔していることがある。それは予告編を見過ぎて、あらすじを十分に理解した状態で映画を鑑賞してしまったことである。映画を観る中で、次はこうなるのではないか、あの人物、あのシーンはまだ出ていないなということを連想してしまうのだ。もちろん、予告編を観て気分を高めてから鑑賞するのもありだ。ただ、私のように何度も見過ぎて各シーンを、映画を観る前に考察してしまうことには注意が必要である。
 
私はこの映画からいくつかのメッセージを独りでではあるが、受け取った。それは、楽しむことの自由だ。この映画は底抜けに明るく、面白さを伝えてくれた。過去に鑑賞した映画の感想を友人と共有した際に、私は感動していたのに、つまらない映画だったねと言われて反論したことがあった。けれども、今回は人の意見など、どうでもいいと思えた。私が満足したなら、私はそれで十分だ。この映画を観て、圧倒的な面白さを感じたことで、そう思えた。面白いと思う人も、つまらないと思う人も、人それぞれだ。それぞれの感想があって当たり前なのだ。
 
ここまで読んだ方は一体映画名は何なのだ、と思われたかもしれない。映画の名は「RRR」。ぜひ鑑賞してみてください。
 
 
 
 
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2023-02-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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