メディアグランプリ

珈琲とドーナツと暮らしと変わること


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:遠藤 美紀(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
数日前のある日曜日のことです。
私は買い物に出かけました。あれこれと必要なものを購入し、さて、買い物はこれで大丈夫かなとひと段落した時に、この後はゆっくりとコーヒーでも飲みたいな、と思ったのです。
 
 
近くのカフェを探してみると、スターバックスコーヒーがあります。
それでは、スターバックスコーヒーでゆっくりお茶をして帰ろうかと思い、お店の前まで行くと、店内はかなり混み合っていて、購入するのにも時間がかかりそうだし、とてもゆっくりする、という雰囲気ではありません。
それならば、他のカフェを探そうかとも思いましたが、いや、こんな時は早く家に帰ってゆっくりするのもいいな、と思い直しました。
そこで、カフェではなくコンビニに寄ってドーナツを購入し、帰宅したのです。
 
 
家に着くと、さっそくお湯を沸かし、ドリップコーヒーを自分なりに丁寧に入れ、ドーナツをお皿に取り出すと、本を開き、ゆっくりと自分の時間を過ごします。
 
 
それにしても、コーヒーとドーナツは本当に相性がいいですね。私の大好きな組み合わせです。
ゆっくりとコーヒーをひと口飲んでみると、その日はなんだかとてもコーヒーが美味しく感じられました。
 
 
コーヒーを飲みながら、「あれ? そういえば、いつからコーヒーを美味しいと感じるようになったのだろう?」
ふとそんなことを考えました。
 
 
子どものころはもちろん、コーヒーが美味しいとはとても思えなくて、なぜこんなに苦いものを飲むのだろう? と不思議に思ったものです。
それがそのうち、ミルクとお砂糖がいたっぷりのコーヒーなら飲めるようになって。そして今ではほとんどブラックで飲んでいるのです。カフェラテなどでも甘味は入れない。
でも、どんなきっかけではじめて飲んだのか、全く覚えていないのです。
もしかしたらはじめは大人っぽくなりたくて少し無理をして飲んでいたのかもしれません。
でもそれが、いつのまにか美味しくて飲むようになっていました。
 
 
人の好みは変わるものですね。私が甘さたっぷりのコーヒーしか飲めなかったのが甘みなしで飲むことが好きになったように。
もしかしたら、そのうちコーヒーを飲まなくなるのかもしれません。こんなにコーヒーとドーナツは合う! と言っていても「ドーナツ? もうなんだか食べられなくなったの」なんて言い出すのかもしれません。コーヒーに和菓子を合わせたり、やっぱり日本茶と和菓子よね、なんて言っていたりする、なんてこともあるかもしれませんね。今だってその組み合わせも好きなんですけどね。
 
 
でも、そうやって変わっていくことはもちろん悪いことではありませんよね。その時にはその時のお気に入りがあって、いつでも色々なことをささやかに楽しんで暮らしていくのだと思うのです。
 
 
そう考えると、なんだか少しホッとします。
なにかが変わることが怖いわけでもありませんし、なにか心配になるわけでもありません。でも、きっと私の好きなことや好きなものは形を変えてもきっとあり続けるということは、なんだか嬉しく感じるのです。
 
 
そして、好みの問題だけではなく、暮らしていくと変わらざるを得ないことだってもちろんありますよね。
仕事が変わったり、引っ越しをしなくてはいけなくなったり、大切な人とお別れをしなくてはいけなくなったり。
 
 
そういった変わらざるを得ない時は好みの問題と違って受け入れ難いことだってもちろんあります。
そんな時は私は珈琲とドーナツのことを思い出そうと思います。好みだって、次のいいものをみつけたから変わっていくことがあるのです。
それなら、変わらざるを得なかった何かも、「珈琲とドーナツ以外のいいもの」のようにきっといいところがあるのだと思うのです。
それをずっと変わりたくなかったのに、といいところをみつけるのを拒否してしまうと、もちろん楽しく暮らすことも難しくなってくるでしょう。
 
 
意外と変わることは苦手という人も多いのではないでしょうか。今のままがいい。
でも、それは無理な話です。それならばや早いうちにいいところをいっぱいみつけてみてください。
それもまた、心地よい暮らしにとって大切なことなのだと思います。
好みが変わることも、環境を変えることも、変わらざるを得ないことも。
全ては私たちの暮らしに新たないろどりを添えてくれるものなのかもしれません。
 
 
そんなことを考えながら、私も傍に安心の珈琲とドーナツを添えて新しい環境に慣れ親しんでいこうと思っています。
 
 
 
 
***
 
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2023-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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