メディアグランプリ

面倒くさいことはレゴブロックにしてみる


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:かねこ みちこ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
こまごました、すべきこと。面倒くさいこと。奴らはいつでもつきまとっている。
「宿題やりなさい」
「いい年なのに、結婚しないの」
「朝8時30分までに、ゴミ置き場に燃えないゴミを持っていかなきゃ」
子供の頃から大人になった今まで、奴らは次から次へと目の前に現れ、その度に闘ってきているはずだ。
ある時は眠いのを我慢して、ある時は友達との遊びの約束を断って、そしてへたすると自分が本当にやりたいこと、生きたい人生をあきらめてまでも。
 
今、自分の周りをちょっと見渡しても面倒くさいことが山ほどある。
 
返事を書かなければいけないメールやLINEのメッセージ。かける時間が決まっている電話。嫌いな上司への報告。同僚とのランチタイムでは、大して興味のない社内の噂話を聞かされる。
家に帰れば山盛りの洗濯物。冷蔵庫は空っぽ。夫は15年近く同じ会社に勤めているのにまだ平社員のまま。息子は遊んでばかりで成績も下降気味。このままでは高校に合格するかどうかもあやしい。
 
単なる「課題」や「作業」と割り切って片づけていくのだが、それでもやっぱり面倒くさいというモヤモヤした気持ちが消えない。
それぞれの作業は大したことではないのに、組み合わせや感情の入り混じりで、どす黒くややこしい強敵に見えてくるのではないか。
どうせやりたくないのなら、どうせやらなければならないことなら。いったんバラバラにしてみたらどうだろう。
 
そう、レゴブロックのように。
 
1つ1つはでこぼこのついた小さなブロックだが、組み合わせ次第で様々な立体が作れる。作る過程と完成した時の達成感に、子供から大人まで夢中になる。
 
まずは「面倒くさいこと」に関連しそうな物事を、すでに出来上がっているレゴブロックの作品をばらばらにするように分解してみる。
メールの返信であれば「言葉」「入力」「ツール」「反応」といったように。
そして、その分解した物事に違う要素を加えたり、組み合わせたりしてみる。たとえば「言葉」であれば、いつもの挨拶文に季節や天気に関する話題をほんの一行加えるだけで、印象が大きく変わるだろう。
「入力」も定型文をあらかじめ登録して少ない時間で入力できるようにしたり、いっそのこといつも使わないキーボードをつないで使ってみると新しい感覚を覚えるだろう。
 
また、組み合わせる対象を全く異なる分野のものに替えて面倒くさくないようにできるかもしれない。
 
山盛りの洗濯物は必ずしも家で洗って干す必要はない。洗濯物を車に積み、気分転換がてらドライブに出かけ、出かけた先のコインランドリーに持ち込めば洗濯から乾燥まで60分程度で終わる。本を持ち込んで店内の椅子に座れば、洗濯時間が読書時間に早変わり。
宿題といえば、夏休みの宿題を代行する業者がいるというので、それならば近所の人たちに声をかけ宿題選手権を開催し、参加者に今どきの子供の宿題がどういうものなのかを体感してもらうのも楽しい。
学習ドリルや漢字書き取りだけでなく、自由研究をコンペ方式でやれば、提案したほうもされたほうも脳の活性化に役立つだろう(ただし子供自身の学力向上につながるかは別問題)。
 
しかし、どう頭をひねっても楽しくできない作業もある。
 
それ以上分解できないような単純作業であればあるほど、つまらない。楽しくない。味気ない。こんな場合はどうしたらよいだろうか。
 
そんな時は、違う要素を追加するのが手っ取り早いように思う。
 
例えば、ベルトコンベヤーに乗って流れてくる1種類の和菓子に、同じ飾りをひたすら手で乗せ続ける単純作業。最初はいいが、だんだん退屈して眠くなってくる。100個目ぐらいで飽きて嫌になってきたけれど、後9,900個分1人でこの作業を続けなければならない、としたら?
 
こんな時こそ頭でっかちになってはダメなのだ。
想像力を呼び起こすために、感覚に頼ろう。
目、耳、鼻、舌、皮膚。人間には五感というすばらしい感覚がある。
 
目の前に流れる和菓子に、触ると痛いぐらいの剛毛が生えてきたら?
突然ドロドロに溶けだしてスライムになったら?
触った途端に、いきなり炎を出して燃え上がったり、逆に凍ってしまったら?
飾りを乗せる時に、ちょっとしたリズムを追加してみたら? 指先でもいいし、足元でもいいし、腹筋をリズミカルに動かせば単純作業がいきなり筋トレに。
もしも和菓子からインドカレーのスパイシーな香りがしたら? どうすればそんなことができるだろう、と中身や仕掛けを想像したくならないだろうか。
 
……そして、そんな想像力の塊でできた和菓子をレゴブロックで作り上げるとしたら……?
 
こう組み立てたらどうなるかな、と想像力をふくらませながらあれこれ試してオリジナルの作品を作ることができるのがレゴブロックの一番の楽しみ。
お決まりの組み合わせで固めるばかりではつまらない。時には遊び心を持って。
 
 
 
 
***
 
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2023-04-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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