良薬は口に苦し？ と思った出来事
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記事：陣（Jin）（READING LIFE編集部ライターズ倶楽部）
ある朝。
ふと目が覚めると喉に違和感がある。
ここ最近やっと1日の気温の差がなくなってきたなと思っていたら今日の朝はめちゃくちゃ冷えていた。
布団から出たくない……と思いながらも何度目かのスマホのアラームを消し、流石に起きる。
乱雑にカーテンを開け、しばらく外の風景を何の気なしに眺める。
眩しいな……今日は晴れか。
と、朝の情景に浸ると見せかけて布団の余韻を感じたい自分と決別すべく足元に絡みついた布団を剥ぎ取った。
と、喉の違和感を感じた。
あー。これは、風邪ですね……。
確かに昨日、耳も痒かったもんなぁ。
私は風邪になる初期は、耳の奥が痒くなるのだ。
そして喉に違和感が出て、風邪へと移行していく。
いつもこの変化に気づいていながら、「ま、どうにかなるやろ」と放っておいてしまい、なかなか治らず結局風邪を引いてしまうという一連の流れが常になっていた。
バカは風邪をひかないと言うが、ひいているとわかっているくせに放置する人はなんていうのだろう？
だが、風邪は万病のもとと言われている。そもそも風邪をひくということは体の免疫力や体力などが落ちている証拠だ。
だから、今回は見逃しません！
ぱらぱらと以前取った検定のときに使用した本を見ていた。
風邪の引き始めには葛根湯が良いと聞いていたのだが、本日手元に葛根湯はない。
そして、高麗人参も良いようですが、それも手元にはない。
無いなぁ～と見ていると、ありました！
それもこの食材を使ったレシピを見てみると、そこには、風邪の引き始めの悪寒などにも良いとかいてあった。今の私にピッタリではないですか。
早速私は材料を準備して調理を始めた。
まずは長ネギを用意し、白い部分の３分の１を小さくみじん切り。
それから大きめのマグカップにみじん切りネギ、味噌を小さじ一杯、すりおろした生姜を小さじ１くらい入れてお湯をコップ一杯注いで味噌をといたら完成。
案外簡単にできてびっくりした。
人によってはこれにさらに梅干しを入れるという方もいたが、春は酸っぱいものを取りすぎないように気をつけたほうが良いと聞いたのと、私自身が梅干しがそんなに好きではないというのもあり、今回入れなかった。
そういえば梅干しが一度だけ美味しく感じたことがあった。
その日はなんとなく疲れており、体に良いものを食べようと自然食品を販売しているお店に向かった。
そこに並べられた弁当を購入したのだが、玄米ご飯の上に載っているのは明らかに酸っぱそうな梅干しだった。
いつもなら嫌煙するのだが、今日はなんとなく行けそうな気がした。
試しにひとくち食べてみると、美味しいのだ。
今までの人生で梅干しが美味しいなんて感じたのは、物心ついてからは殆どなかったし、ここまで美味しいと思ったのは初めてだったので本人も驚いていた。
またこれだけでは足らず、自宅に合った南高梅まで食べる始末。
いつもなら１ヵ月に１個も食べないというペースなのに、その日は小さな紫蘇梅と、南高梅を１粒食べることができた。
「調子いいなぁ！」と思っていた矢先、実はコロナになっていました。
病気と戦っていたため体が疲弊していたようです。
食べ物ってすごいなって思いました。
さて気になるネギ味噌湯の味の方だが……
まずは前提として、私は生姜そんなに得意ではありません。そして、長ネギも生が苦手です。
早速飲んでみると、「うへぇ！」という感じだった。
ネギはお湯を注いだだけでは柔らかくならず、一噛みごとにに広がるジャキジャキ感、生姜のピリッとした味……
……でも、不味くはない。慣れもあるかもしれないが、苦手なはずなのに、そこまでまずいとは思わなかった。
そういえば、体が欲しているものを食べたときは美味しく感じると言うが、私はこのネギ味噌湯めちゃくちゃ美味しい！ とまでは感じないが、もしかしたらこれもその類なのかもしれない……。
試しに少し放置してみると、だんだんネギも柔らかくなっていき、ジャキジャキ感は残るものの、だいぶましにはなってきた。
やはり風邪だったのかもしれない。
それからその日の昼にも残った長ネギとすりおろした生姜を煮込んでスープジャーに入れて味噌を丸めてラップでくるんだものを昼食に持っていって食べた。
朝と違って火が入っていたのでかなり食べやすくなっていた。
そのおかげか、今は風邪のような症状もなく過ごせているので、早めに対策しておいてよかったと思った。
もし「あれ？ これ風邪の初期症状では？」と思うことがあったら是非【ネギ味噌湯】を試してみてくださいね！
良薬は、おいしいときもある。
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