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我が家の犬に学ぶ日々


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:来ノ宮梅子(ライティング・ゼミ4月開講コース)
 
 
私は初めて2年ほど前から犬を飼いはじめた。その犬の名前は「福」と書いてフク、文字通り家族に福が来ますように! と名付けた。福を呼んできているか?はおいおいとして。初めてフクに会ったのは、ネットで見た子犬が妙に気になり、東京からわざわざ新幹線に乗って大阪までその子犬に会いに行った。でも気になった犬はまだ2カ月というのに大人しくお膝猫ならぬお膝犬。この犬種はこんなに大人しいのですか?と聞いたら、いやいやもっとやんちゃですよ! といって連れてきてくれたのがフクだった。フクは日本では珍しいケアンテリアというスコットランド地方出身の鼠などを捕まえる猟犬の一種。まあ、外に出してもらったのが嬉しいのか? 愛くるしい眼差しでおしりプリプリ嬉しそうに出てきたかと思うと、まるでボールみたいにぴょんぴょん跳ねては触ろうとする手にまとわりついてきた。お膝に居たワンコそっちのけで、フクの可愛さに一気に心を奪われてしまいました!
よく飼い主さん達が犬や猫との出会いは迷わないものだというが、まさしくわざわざ新幹線を使ってまで出向いたのはこの子に会うためだったのだ。そんな出会いで我が家の家族となったフク。来たばかりのフクは2か月ほど、まさにやんちゃざかり! かじれる物はなんでもかじる。手もかじる。甘噛みが分からないからこれがなかなか痛い。赤ちゃんはエネルギーのかたまりと感じるが、子犬も同じだ。全身で伝えてくる! 愛くるしい目で遊べと見つめられると、つい付き合ってしまう。そうしてフクの術中に毎日ハマるのだ。決してフクはそれを計算している訳ではない。飼い主がハマってしまうのだろう。
それまでずっと飼いたいと思ってはいたものの、東京ではなかなかその機会を作れなかった。コロナという大きな転換期を迎え、私も思い切って住まいを地方へ移したことで、犬を飼える住まい環境が整い、念願かなって犬を飼うことができたのだ。きっとそんな人が大勢いるのではないだろうか?
犬を飼いだして学んだことがたくさんある。その一つは、犬も予防注射が終わらないと数か月は外での散歩をしない方が良いと聞いていただのだが、トレーナーさん曰く、その数か月がとても大事だと。三つ子の魂百までというが、犬も子犬の時期にどれだけの経験をするかで、成長したときに物事を受け入れる器が変わるというのだ!! 経験した分だけ脳が柔軟になって飼いやすくなると。まさに人間の子供と変わらない。犬文化の先進国であるイギリスでは子犬を買うと大勢の人を招いてパーティをするらしい。犬が色んな人に出会うという経験を一気にそのパーティでできるわけだ。その大事な数か月を家の中だけで過ごして、いきなり外に出たら、神経質な性格の犬ならさぞかし怖い想いをするだろう。
とはいへ、予防接種前に病気が移ってはいけないので、抱いて駅や人の多い場所へおもむき、行きかう人の顔をみせ、撫でてくれる人に撫でてもらい、犬がいれば距離をおいて顔を見せて挨拶する経験をつませた。そのお陰かどうかはわからないが、成長したフクは誰をみてもどんな犬をみても一切吠えない。飼い主としては吠えて気を使うこともなく、とても助かっている。
また犬の保育園たるところも、これがなかなか素晴らしい。保育園では同じように預けられている犬と遊んでいるだけのはずなのだが、遊び方がいつの間にか上手になって、ドッグランへ行くと、フクの3倍はあろう大きな犬種でもお構いなしで一緒に遊び、小さいのに脚が早く小回りが利くものだから、大きなワンコを手玉に取ってドッグランを走りまわっている。一緒に遊んだ相手の飼い主さんに言わせると、こんな犬に会ったことないですと。飼い主としてはちょっと鼻が高い。いやいやその保育園のトレーナーさんのお陰です!
犬の保育園では、優しい先輩犬から始まり少しずつ色んな犬と相性を見ながら経験を積ませているのだそうだ。なるほど他の犬と付き合う成功体験を積んでいるのだ。たくさんの成功体験を積んだフクは大きな犬に会っても恐れを知らないし、どの犬にもほぼ怒られない、どうやら怒られない術も学んでいるらしい。
こういう経験をしたからといって、すべての犬が社交的になる訳ではないが、その犬の良い潜在能力が引き出され、悪い芽が出にくいのは確かだ。それは人間にとってすれば飼いやすくなって大助かり。犬を育てると人間も学ぶことが実に多い。
犬を散歩しているときにもフクに学んだ。散歩途中に会う人、会う人に挨拶して回る。マンション住まいの私は、普通なら知り合わないであろう人たちと、今ではすっかりご近所さんとしてご挨拶するようになった。そもそも昔は歩いていて人に会えば挨拶するのが普通だったのに、いつからか気恥ずかしくてしなくなっていた。
ドッグランで仲良くなったお友達は無農薬の果樹園をしていて、季節になると無農薬の美味しい果物が手に入り、はたまた公園で仲良くなったおじさんは無農薬の野菜を作っている農家さんで、今度は無農薬の野菜も手に入るようになった。食いしん坊の私にはこれほどうれしいことなし、フク万歳である!!
もうすぐ2歳となるフクはすっかり成長して落ち着き、家ではとても大人しく手が全くかからなくなった。月日を重ねた分だけ絆が強くなるのか? お互いの言っていることが良く分かるようになってきた。子犬の可愛さとは別な愛情が生まれてくるようだ。
犬を飼う前はどこか犬は犬でペットというただ可愛がる存在と思っていたが、いやいや違う、犬は立派な家族の一員であり、相棒でもあり、とてつもなく愛おしい大切な存在なのだ。
 
 
 
 
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2023-04-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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