『東京だけど、行こう。』が連れてきた景色《絶対麗度ライティング》
*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:紬野 しずく(絶対麗度ライティング)
「ああ、また東京か。」
パソコンの画面に表示された【2026年4月開講】「自分の“理想のメイク”を完成させる 実践メイクレッスン」の案内を見ながら、私はそうつぶやいた。
東京。
新幹線で約2時間。毎月通うには、決して近い距離ではない。
去年の秋、名古屋で「メイクの基礎と私の“理想のメイク”を知る 実践メイクレッスン1day」を受講した。その後、今回の第1期となる4か月講座(東京開催)の募集があった。受けたい気持ちはあったのに、そのときの私は申し込めなかった。
時間の余裕も、体力も、そして「今の自分がそこまでして学ぶだろうか」という気持ちも、まだ整っていなかったのだ。
けれど今回、案内を開いた瞬間、心はもう決まっていた。八割方。
1dayレッスンのあと、「もう少し学びたかったな」という思いがずっと残っていたこと。前回の受講生たちの変化や感想を見聞きするたび、「やっぱり受けたかったな」と思っていたこと。そして今回は、日程的にも無理がなさそうだったこと。
最後までブレーキをかけていたのは、「メイクのために、そこまでする?」という自分の声だった。
でも私は、こういうときの自分を知っている。六割以上気持ちが傾き、条件がそろっているなら、たいてい申し込んだほうがいい。迷い続ける時間とエネルギーのほうが、もったいない。長く生きてきて、直感は案外当たると知っている。
こうして、4月から毎月一度、新幹線で東京へ通う4か月講座が始まった。
メイクは楽しい。少しでもきれいになりたい気持ちはもちろんある。でも、魅力はそれだけではない。
見るだけで心が躍るアイシャドウパレットやチーク、手になじむブラシ。先生が毎回紹介してくれる「私に合う」アイテムを夢中でメモし、翌月までに買いに行く。その時間さえ、レッスンの続きのようで楽しかった。
「好きこそものの上手なれ」とは、本当によく言ったものだ。好きだからこそ、こんなにもエネルギーが湧いてくる。
4月、1か月目。
テーマは「メイクの基本原則と、メイクの疑問・悩みを徹底解決」。
なりたいイメージをふくらませ、そのためにどこをカバーし、どこを生かすのかを学んだ。
40代後半の肌の悩みは尽きない。
シミ、くすみ、たるみ、毛穴、凹み、小じわ……。
朝、鏡を見るたびに、
「あれ? 昨日までここになかったものが増えてる?」
と思う日すらある。
コンシーラーで隠すとシワに入り込み、
ファンデーションを重ねれば厚化粧。
引き算をすれば寝不足に見え、
足し算をすれば昭和になる。
もう何が正解なのか分からない。
だからこそ学びたかった。
若作りをしたいわけじゃない。
シミや凹みとも上手につき合いながら、
「今日の私、なんかいい感じ。」
そう思えたら十分なのだ。
5月、2か月目。
テーマは「肌質別の整え方・惹き立て方」。
メイクは、実はベースメイクが七割なのだという。
どんなに美しいアイシャドウやチークも、土台が整うと映え方がまるで違う。化粧もちも変わる。
仕事も人間関係も、自分自身との付き合い方も、結局は土台が大事なのだと、思わぬところで人生の教訓まで受け取った。
6月、3か月目。
テーマは「メイクの幅を広げる」。
「私の魅力発見ワーク」では、受講生同士で感じた印象を伝え合った。
人から見た自分は、自分が思っている自分とは少し違う。自分では当たり前だと思っていた表情や雰囲気を、「それが魅力ですね」と言ってもらえる。その体験は、想像していた以上に深く、温かかった。
そして、いよいよ7月。
最後のテーマは、「私を最大限に惹き立てる、自分の“理想のメイク”を完成させる」。
とても楽しみだ。
この4か月を振り返ると、この講座に申し込んだことで、思いがけない贈り物がいくつもやって来た。
秘めフォト東京に初参加し、全国制覇を達成したこと。5月には、天狼院渋谷店でメイクレッスンを受け、先生の手で仕上げてもらったメイクのまま、プロカメラマンにプロフィール写真を撮影してもらえたこと。十年、二十年ぶりの旧友たちと再会できたこと。
毎月東京へ通うからこそ、「来月も行くよ」と自然に連絡できた。そして、本当に久しぶりに会う約束が次々と生まれた。
今月も、まだ会う予定の友人が何人もいる。
そして今月は、初めて絶対麗度ラボ総会に現地参加する予定だ。
自分が書いた作品を、目の前で朗読してもらえる。今からとても楽しみにしている。
ふだんの私は、体力温存・省エネ派だ。こんなふうに予定を詰め込むのは、かなり珍しい。
あのときの私は、ただ、「東京だけど、行こう」と決めただけだった。
その先に、こんな景色が待っているなんて、知る由もなかった。
たった一つの決断が、思いもよらない贈り物を運んできてくれた。
だから今、あの日の私に親指を立てて言いたい。
グッジョブ。
***
この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。
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