メディアグランプリ

アラサー冒険記


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【9月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
記事:戸崎いずみ(ライティング・ゼミ平日コース)
 

「後一歩の努力が足りなかったのかも?」
頭の中で何度もその瞬間を反復して反省を繰り返した。
私は大きなチャンスを逃してしまった。
 

6月に参加した本の著者の方が来福されるイベントで、グローバルチャレンジスタートアップという研修の告知を受けた。行政の募集するスタートアップ起業家向けのサンフランシスコ・シリコンバレー視察を含めた研修だと言う。既に起業している人が対象だが、起業を目指す人も申し込みをして良いと知って、イベントの流れでエイや! と思い切って申し込みをした。
これも何かの縁だと思ったのだ。
 

私は英語が大の苦手で、今まで英語から逃げて生活をしてきた。33歳の今、だからこそ、挑戦してみようと思った。
独身で、特に挑戦するのに足かせになるものは無い。実は仕事もフリーランスになったので、自分でコントロールできる環境にある。特にこれ! と言った趣味が無い私は、習うことは唯一の趣味で、5月から天狼院で開催される講座を色々と受講させていただいている。英語の講座も受講した。講座は7月に修了して、その時はわーっと上がったモチベーションが、講座が終了するとシュンっと風船の空気が抜けるように縮んでしまった。
 

英語の勉強のモチベーションが続かないのは、実際に使う機会や使うメリットが感じられないからなのでは無いかと思う。
 

生活に必須なことは、嫌でも毎日繰り返すので、ある程度のレベルになるのだと思う。たぶん、ナイフとフォークの生活を30年程していたら、箸も上手く持てなくなるんじゃないかと思う。
 

そこで、研修に申込みをした。
 

申込みをした後に知ったのだが、この研修の上位5名に入るとサンフランシスコで実際に「アジアンナイト」というアジア各国の起業家が参加し、サンフランシスコの投資家の集まるプレゼンのイベントで、自分の事業アイディアを話すことができるとのことだ。
 

昨年はこのイベントに出場した学生起業家の方が、何とたった1年で1億円の投資を受けて、今は40名以上の組織の代表をしていると伺った。
 

研修には200名以上の起業家の方が全国から集まっていて、何でわざわざ福岡に来るのやろ? と疑問に思っていたが、合点がついた。
 

これもまた、エイや! と私もせっかくならその上位5名を目指してみようじゃないか! と思った。
ただ、目指すと言っても、グローバルに向けて提案するビジネスアイディアなんて一ミリも思いつかなかった。まわりの起業家の方とお話をすると、実際にもうアイディアを組織で実行している方が圧倒的に多かった。
地元の福岡が好きな私は福岡市を盛り上げるビジネスアイディアで、海外の方が福岡に移住したくなる事業を! と考えていたものの、サンフランシスコからお越しになっている講師のBtraxの代表で日本育ちのブランドン先生に「いや、世界から見て福岡は全然知られてないから。移住よりまず知名度でしょ!」と日本語で突っ込まれた。
 

こんな感じだとまずいなと思ったが、それ以降ブランドン先生はきつい言葉とは裏腹に、サンフランシスコからメッセンジャーで私の事業計画のサポートをして下さった。
「世界の5%のニッチなサービスは、日本でシェアトップを狙うよりも圧倒的に利用されるサービスになる」と教えて下さった。
そして、私の起業アイディアは「ユーザー視点では無く、自分の自己満足っぽい」と突っ込みをいただいた。
 

研修では、ユーザー視点を考える方法の一つとして「デザイン思考」という考えを学んだ。サンフランシスコでは当たり前の考え方で、スティーブ・ジョブズさんもデザイン思考でアップルコンピューターのコンセプトを発案されたそうだ。
私は、そのデザイン思考を元にその日から四苦八苦してビジネスアイディアを考えた。色々な方の視点に立つ為にインタビューを駆け回って行った。
 

そこで「Bridge of Dreams」という、夢を持った子どもが夢を叶えるためのサービスを思いついた。そこから、毎日事業を徹底的にブラッシュアップした。事業に関する専門知識を持つ方や、英語を母国語とする方々にプレゼンテーションを聞いていただき、何度も何度も内容を書き直した。
 

結果200名以上の参加者から、上位100名に残りサンフランシスコに行く権利を手に入れ、そこから上位33名に残り、上位15名に選ばれた。
 

そこで、福岡市市役所で、プレゼンをする権利をいただくことができた。
英語でのプレゼンは想像以上に難易度が高く、原稿を1,000回以上読み上げても中々身につかなかった。グローバルなプレゼンテーションのイベントにも参戦し、ドイツや台湾の起業家の方と同じ舞台でプレゼンテーションを行ったが、あまりのレベルの差に愕然とした。
だが、必死に努力していると英語が十分で無くても、様々な国の方がアドバイスをして下さった。グローバルな視点はこんなに違うのかと思うくらい、国によって皆様アドバイスが違った。
 

本番当日。頭が真っ白になって、暗記したプレゼンが上手く出てこなくなってしまった。結局、本番はカンペが手放せなかった。
 

私は後一歩の努力が足りなかった。
 

結果、サンフランシスコでのプレゼンテーションの権利は手にすることができなかった。
 

しかし、その機会を通して、たくさんの素晴らしい方々と気持ちを共有することができた。
起業家の方々の仲間がたくさんできた。
 

そして、マイクロソフトでプレゼン世界一になった澤円さんから、心が熱くなるようなアドバイスをいただき、審査員でお越しになった元Skypeの代表で、今は起業家支援の活動をされている岩田さんから、今後の事業計画について詳細のアドバイスをいただくことができた。その後、私の課題に合わせて必要な書籍の情報や専門の分野の助言までいただいた。
 

11月、研修でできた仲間達とサンフランシスコに行く権利を、最高の経験にするため、今度は後悔の無い努力をしたいと思う。
 

私のアラサー冒険記は今始まった!
 
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2018-09-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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