Esola池袋店 STYLE for Biz

ビジネス書専門書店で働く女子大生スタッフが選ぶ1冊。好きなことに夢中になっていたはずなのに。切なく語りかけてきた、ある章のタイトルとは。《STYLE for Biz log》


いつもありがとうございます。
天狼院書店の木村です。

「本が好き」
そんな気持ちを抱えて天狼院書店にやってくる学生スタッフがたくさんいます。
それでもその多くは「本」=「小説」だったりもします。
ビジネス書って、なんだか難しそう。
それが本音かもしれません。

ですが、難しい専門書だけが「ビジネス書」ではありません。
「本」を「有益な情報」と再定義した天狼院書店が贈る「ビジネス書専門書店」のSTYLE for Biz。
「ビジネス書」も広義で捉え、小説や漫画、雑誌、様々なジャンルをご用意しております。

今日、アルバイトスタッフが紹介してくれたのは「ビジネスに効く」小説。
きっかけは、大学のレポート課題の書籍として指定され、手に取ったことでした。
そんな彼女が心を掴まれたある章のタイトル、とは。

『序章 決して風化することのない君の記憶』

ページを開くと、まずこの章のタイトルに目が止まった。
切なく、何かを語りかけてくるようなタイトル、久々に心が動いた。

『序章 決して風化することのない君の記憶』

意外、意外すぎる。まるで何かの恋愛小説のようなタイトル。
なんだか切ない気持ちになり、そのまま読み進めていくと、その気持ちはピークになり、気付くと私は涙を流していた。
もう二度と会えなくなってしまった妻の思い出に浸る夫と、その子供。
胸が打たれた。
久々に心を動かされ、私はふとこの時、
自分が大学の授業が始まってからあまり本を読んでいなかったことに気付いた。

本が大好きで、少し時間が空くと本を手に取って読みたくなり、
いつか一日中、本を好きなだけ読むことができたら、なんてことを夢見る私に取って、
本は心のオアシス、精神安定剤のようなものだ。
疲れた時、落ち込んだ時に手に取るだけで不思議と心が落ち着いて、
明日からまた頑張ろうと思う、そんな大事な存在。

それなのに、私はここ数ヶ月ずっと本を読めていなかった。
大学で日々の授業や課題をこなし、ゼミ活動にバイトに秋からの留学の準備に追われ、心に余裕がなかったんだと思う。
気付いたら私はずっと疲れた顔をしていて、全てのことに全力投球できなくなっていた。心のオアシスが足りていなかったのかもしれない。

そんな想いが、この小説の序章を読んだだけで私の頭に泉のように溢れてきて止まらなかった。
そして同時に、この本は私のオアシスになる、絶対に、と確信した。
立教経営のレポート課題の指定本だったのに、まさかこんなに心が動かされるなんて、衝撃だった。

切なく、何かを語りかけてくるようなタイトル。
この本は、その最初のページから私に響き、大切なことを思い出させてくれた。
読み終わる頃にはきっと、私の愛読書リストに追加されているだろう。

そう、確信して、期待に胸を膨らませて私はその先のページを開いた。
ページの先に広がる、豊かな物語の世界に思いを馳せて。

『空飛ぶタイヤ』 池井戸潤 実業之日本社文庫 2016年01月
(紹介:チーム天狼院 増田圭織)

何を読んだらいいか迷った時はぜひ、スタッフにお声がけくださいね。
紙の書籍、「LIVE」の本も。
あなたに合った1冊を、真剣に、丁寧に、ご紹介させていただきます。

 

【お問い合わせ】
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
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