メディアグランプリ

共同地から見たコミュニティのあり方


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記事:大畑朋子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
先日、ある話を聞いた。
 
それは、共同地から見たコミュニティのあり方である。
 
ここでいう共同地とは、たとえばマンションやアパートなどの一つの地に多数の人が住んでいることを示している。そして、その共同地に暮らす人は、今後ますます共同地内のコミュニティ維持を放棄し始めるのではないだろうかという問いかけであった。
 
共同地を利用する上で、多くの場合、近隣に住む人との付き合いや共同地の安全運営のための会議に参加する必要があったりする。もちろん、これらは強制では無いものの、煩わしいと考える人が多いのも事実である。
 
「お金を払っているのだから、あとは自由にさせてくれ」
 
これが多くの人の本音ではないだろうか。
 
その一方で、面白い事実がある。共同地に暮らす人々は身近な付き合いは嫌がるくせに、オンライン上のコミュニティの繋がりを求める人は多い。それを物語っているのが、まさしくオンラインサロンだ。
 
オンラインサロンとは、月額いくらかを課金し、自分の趣味・関心に近いコミュニティに所する。オンライン上で出会った人々と関わりながら提供されているコンテンツを楽しんだり、自らがそのコンテンツ作りに参加したする。そして、時にオンラインでコミュニケーションをとっていた人とリアルの場で、交流を楽しんだりしたりするのだ。
 
本来、共同地に住む近隣の人との繋がりもまたコミュニティであるはずなのに、人々はなぜかそれは求めず、わざわざオンラインを使って、近くて遠いい場所にコミュニティを求めたがる。一体何が違うのだろうか?
 
そのことを考えた時に、私は一つの結論にたどり着いた。それは、共同地に住む人々はみな多様であるからだ。
 
多様であると考える共同地は、ある意味で学校に近い。学校は、様々な価値観を持った人が一つの場所に集まっているからだ。
 
学生時代、クラスの中で、相性がいい人・悪い人は必ずいたのではないだろうか。相性がいい人とは常に一緒にいるものだ。その一方で、相性が悪い人とは距離を置いてしまう。また、クラスの中には、いくつかグループが存在し、あるグループでは居心地よくいられるものが、なぜか別グループに入った途端居心地が悪くなってしまう。
 
そのような現象が実は共同地内でもおこっているのではないだろうか。つまり、共同地で全ての人と仲良くすることは難しいのだ。
 
コミュニティとは本来、社会のつながりではある。しかしながら、そのコミュニティが社会性というものを欠いても生活に支障がきたさない場合、人はわざわざ干渉しないのかもしれない。代わりに、自分の居場所を確保するために、わざわざオンラインにまで手を伸ばし、自分が心地よいと感じるコミュニティを求めるのだろう。
 
そんなことを考えながら、たまたま私が住むマンションの一階を歩いていた時、住民の何人かが会議を行っている姿を発見した。初めは、何も考えずにその姿を見ながら歩いていた。だがしかし、それはすぐに新たな考えへと移行していた。
 
自分も一緒ではないか。
 
そう、私自身が近隣との繋がり・共同地運営のための会議などは参加したくないと考えながらも、他方でオンライン上のコミュニティを求めているのだ。
 
先ほどまで他人事のように考えていた共同地から見るコミュニティのありかた・多様性について考えながらも、実は自分がその例であったのだ。
 
恐ろしさを感じながらも、その一方では、そう考えるのも仕方がないと思い始めた。
 
今の時代、オンラインで常時誰かと繋がっていられる以上、近隣や共同地に求めるものは何もないのかもしれない。もしあるとすれば、そのオンライン上で繋がることができない場合のみ、お互い協力しあって安全なコミュニティを築きながら生活するのだろう。
 
おそらく自分ならそうするはずである。
 
インターネットの発展により、コミュニティのあり方も日々変化し続けている。そして、その減少が顕著に現れているのが「共同地」だ。もはやこれからの時代、共同地のコミュニティ維持は必要なくなるのかもしれない。先日聞いた話から思考を巡らしつつ、私はマンションを抜け出した。
 
 
 
 
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2019-11-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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