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いちばん好きな町に行ってきました ※すいません、池袋ではありません ≪こつこメモ≫

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わたしはいつもどこでも服を買う時に、この町のことを頭に浮かべます。

「ああ、ここで買うならあそこに行って買った方が絶対、いいだろうな、だから今日はこれを買うのやめよう」

そんなことも多々あります。だってあの町に行けば服はとんでもなく安いし、店もいくらでもあって選び放題だからです。

あの町とはわたしのことを知ってる人はどこだかもう察しが付くと思いますが、そう、「下北沢」です!

先日、大学の寮で二年間同室だった伊豆丸と下北沢に行ってきました。わたしが下北沢が大好きすぎてやかましかったので、興味を持ってくれて、行きたいと言ってくれたのです。

伊豆丸はいずまるって読みます。これまで会ってきた人の中でも、上位クラスの珍しい苗字です。初めて自己紹介された時、名前だと認知できず、なにかの呪文かと思いました。

 

わたしはいつも北口から出て、スーパーのピーコックやファミリーマートで友達と待ち合わせてから、通りを進んでいくのがオーソドックスになってます。

北口よりも南口の方がチェーン店の居酒屋やファーストフード店が多いです。服も南口にはユニクロなど大手のお店があります。

ぽつぽつと北口方面に散らばる古着屋さんに気になったところからどんどん入って行きました。原宿とかと違って人が通りにぎゅうぎゅう詰めになることはありません。少し賑やかな商店街のような感じです。非常に平和です。

 

一件目の古着屋「MICMO」の時点で初めて下北沢に来た伊豆丸はその服の安さに大興奮。三着ぐらい早速、お買い上げしておりました。

伊豆丸はダンスを学校の部活でも、外の教室でもやっているので、ダンスの時に着れそうな服を買っていました。わたしはダンスが大の苦手なのでわかりませんが、多分ダンスと古着って相性がいい気がします。デザインにしても気安さにしても……。

次にぐんぐん進むと三本道に差し掛かるのですが、多分、下北沢にリサーチとかなしに初めて来た人は困ると思います。

 

「え、どうすんのこれ?」

「どれでもいいと思うよ~」

 

そう言うわたしに伊豆丸はめちゃくちゃ半信半疑でした。

わたしはもうどこかに行けばなにかしらあるし、毎回が地図を広げるための探索だと思ってるので、むしろいつも行かない道に進みたいぐらいなんです(本当は新宿駅並みに迷路で道が覚えられないというのもあります)

とりあえず真ん中の道を選んで進みました。ハンドボール部の部活帰りで15時に集合したこともあり、お腹がぺこぺこでした。

でも魅力的な店が多すぎて、食事する店をなかなか見つけられません。

見つけられませんが、出会いはいつもたまたまなのです。

800円でピザとサラダとドリンクのセットがある「DON PIZZA」に入り、昼ごはんなのか晩ごはんなのかわからないご飯を食べました。

その場で釜でお兄さんが焼いてくれたピザは、何切れとかではなく、まるまる一枚でした。Mサイズのピザよりは小さいですが、一人前にしてはなかなかの大きさ。わたしはアンチョビを、伊豆丸はハーブとトマトのピザを頼みました。お腹いっぱいになりました。

それから適当に歩くと鎧のようなものをまとった武装スパイダーマンが店番をしている美容院「blat」に差し掛かりました。思わず記念撮影をしましたが、ふたりとも撮るのが下手すぎてスパイダーマンの股間しか写ってないのが笑えました。

 

そこをまっすぐ行くとあったのが床がタイルになってる元入浴場だった古着屋さん「NEW YORK JOE」でした。

名前そのまんまですね。店内全品半額と、恐ろしく安かったです。わたしはスカートを二着買いましたが1000円でした。

次に入ったのは納豆が大好きな伊豆丸に見てもらいたくて寄った納豆工房「んだい屋」です。なんと、店の前に納豆の自動販売機があるのです。

ラー油納豆、おろし納豆、さらには納豆ドーナツまで入ってます。

伊豆丸は初めて会った時のLINEのトップ画が納豆だったくらい、納豆を心から愛している人なのです。

でもここで買っても持ち帰るのが困難なので買いませんでした。昔懐かしい藁の納豆や、健康に良さそうな納豆アイスも売ってました。

 

そして服にも食にも満足したわたしたち。なにを血迷ったか、目の前にあった占いのお店「下北沢の家」に入りました。

簡単なプロフィールを書くと、まずは伊豆丸から占いがスタート。タロットカード占いでした。待合席に座って聞いてると「死神」やら「しかばね」やら、不吉な名前のカードばかり。ベッドの上で人が佇んでいるカードも出た模様です。

それを聞いていたわたしは笑いを堪え切れませんでした。でも半年後にいい人が現れるなり、結果が出るらしいです!よかった!

 

しかしわたしも人のことを言えるほどの結果ではありませんでした。とりあえず逆位置ばかりです。

タロットカードは正位置と逆位置があって、占い師から見える位置で占うそうです。最初に正位置ばっかだと喜んだら、逆位置ばっかの間違えでした。

しかも正位置のカードに限って「月」とかなのです。正位置だと逆に悪い意味になるカードがあることを、わたしは初めて知りました。月の正位置は不安とかだそうです。うーん……。

 

でもなにがすごいって、カードを見て次々と話を組み立てていく占い師さんの対応力というかプレゼンテーション能力に、一番驚きました。たまたま出たカードにわたしから引き出した話を絡めながら、過去はこうだったが今その過去はこうなって、将来にこんな風になる、と流れるように話を組み立てていくのです。

長年やってるからとはいえ、すごいなって思いました。わたしだったら話に詰まるのが怖くてできません。毎回が全く違う本番だなんて、プレッシャーに耐えられません。

最後に軽く手相も見てもらって終了しました。

 

そんなこんなで最後は南口に行って適当なチェーン店でご飯を食べて帰ったのでした。でも、そこでも伊豆丸のグラスはひび割れしていました。なんか持ってるな、と思いました。

そしていちばん好きな町から電車に乗って、それぞれいちばん大切な町に帰りました。

伊豆丸のいちばん大切な町は千葉県の町なのですが、自分が居ない日に限って入れ違いで木村拓哉が来てたらしく「キムタクー!」って発狂していました。やっぱり持っているな、と思いました。

わたしのいちばん大切な町は今日もなにもなく平和でした。

テレビ番組の「もやもやさま~ず」で取り上げられてしまうぐらい、もやもやした町です。今日もきっともやもやしていましたし、帰ってきたらもやもやしていました。

でもそのもやもやが、やっぱり今日も好きでした。

 

おわり

 

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