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メディアグランプリ

格好良さは、文章で手に入る。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:長尾創真(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「格好良いおじさんになりたい」
 
最初に思ったのは、中学生のときだ。
夢はなに? と聞かれたら、「格好良いおじさんになりたい」と言っていた。
 
きっかけは、中学2年生。2011年3月。
東日本大震災のすぐ後。
 
Jリーグの選手達が行ったチャリティーマッチで、44歳のキングカズが途中交代後、美しいゴールを決めた。カズダンスをする姿は、日本一輝いていた。
カズは、みんなに勇気を与えていた。日本に勇気を与えていた。
そのカズを見て、こんな人になりたいと思った。
 
高校、大学と、その想いは変わらなかった。
「格好良いおじさんになりたい」
常にそう思っていた。
 
大学4年の就職活動のとき、改めて、「格好良いおじさん」は、どんな人か考えた。
 
例えば、キングカズ。例えば、イチロー。
 
僕の中の「格好良いおじさん」は、夢を与えて、挑戦していて、自分の好きなことをしている人だ。
 
ふと、ぼくは、自分が大学で部活をしているとき、自分の目指す「格好良い」に近かったことに気がついた。
 
大学では、ヨット部に入った。
日本一を目指して、挑戦した。初心者から始めて、私立の強豪校を倒す。
日本一を目指す姿は、きっと格好良かった。今の、現役を見ると、そう思う。
自分の理想の姿だった。
 
では、引退してからは、どうだ。
 
ヨット部を引退して、一年と半年。
2020年4月の休日。
 
昼まで寝て、起きてからも、布団でYouTubeを見ていた。
YouTubeの「おすすめの動画」で、時間が溶ける。
気づいたときには、16時。夕日が部屋に差し込む。
 
寝すぎたこと、スマホを見すぎたことによる、倦怠感。
やらないといけないことがあるのに、やらなかった、罪悪感。
時間を無駄に使ってしまった、後悔。
 
お腹が空いて、動くのもめんどくさい。
トイレに行くために、仕方なく起き上がる。
鏡を見ると、腫れた顔が映る。目の下のくまが黒く、顔はたるんでいる。
 
「あぁ。かっこわりぃ」
マイナスな感情が渦巻く。
 
でも、そんなとき、一人で、こんな言い訳をする。
「やりたいことが見つかってないからかな」
 
きっとやりたいことが見つかれば、すごい熱量でがんばることができる。
だって、大学のときできたんだ。
きっと、今こんなになってるのは、「やりたいこと」が見つかってないせいだ。
いつか、見つかる。
 
もう、今日はいいや。
やりたいことを考えるのもめんどくさい。
適当に飯食って、YouTube見て、寝よ。
 
そんなことを思って、トイレから、もう一度布団に戻ろうとする。
 
そんなとき、ふと。
頭を、よぎる。
 
「『いつか』っていつ?」
「今の自分でいいの?」
 
ついさっき、めんどくさいと思ったのに、どうしても考えてしまう。
 
もう、今年で24歳。
中学生からしたら、立派なおじさん。
 
自分は、中学生の自分に胸を張れる、格好良いおじさんになれているだろうか。
 
夢を追って、必死で、好きなことをしているおじさんになりたかった。
そして、今の自分も、格好良い男になりたいと望んでいる。
 
でも、そうなれていない。
休日をダラダラと過ごし、ひたすらにYouTubeを見ている。
こんな大人になりたかったんじゃない。
 
「だったら。好きなことをしたら良いじゃん」
また、心の声が聞こえる。
 
一日寝転がっていたせいか、目の前がぼやけて、倒れそうになる。
よろけたぼくは、そのまま、椅子に座り込む。
 
好きなこと……
つぶやきながら、自分に好きなことがない理由を考えた。
 
部活を引退してから、好きなことを探してこなかった。
 
それは、きっと、見つかってなければ、頑張らなくていいから。
逆に言うと、見つかると、頑張らないといけないから。
 
だからといって、このままでいいとも思ってない。
このまま、格好悪いおじさんになりたくもない。
 
矛盾ばかりの自分が嫌になる。
 
だけど。
やっぱり、憧れの人になりたい。
 
別に、あの憧れてた、キングカズのようにスターになれなくてもいい。
 
一人でもいいから、誰かに、勇気を与えられる人になりたい。
ちょっとでいいから、だれかに元気を与えられる人になりたい。
自分なりの格好良いおじさんになりたい。
 
そのために。
このままじゃ、だめだ。
今のダサい自分じゃ、だめだ。
 
変わらなきゃ。
 
それから、ぼくは、探した。
ノートを開き、書いた。自分の中の、好きなこと。心が揺れた瞬間を。
 
書きなぐって、10ページ使った。
でも、その日だけでは見つからなかった。
 
正直、自分に「好きなこと」があるのか、分からなかった。
 
部活が楽しかったのは、一緒に頑張るみんながいたからだ。
ヨットが好きというより、みんなで日本一を目指す空気が好きだった。
 
だから、「好きなこと」を見つけることは難しかった。
 
でも、探した。
格好良い大人になりたいから。
 
どんなことをしているとき、楽しいと思っているのか。
どんなことをしている時の、自分が好きなのか。
 
毎日、毎日考えた。
これまでの、部活人生。
小学校の時から、今まで。
 
どんなことに、心惹かれて。
どんなことで、嬉しかったのか。
 
よくよく考えると、一つの道が見えた。
 
それが、「文章」だ。
 
小学生の時、ポエムが好きだった。
短い文章で、自分を勇気づけてくれる。あの、短い文章が好きだった。
 
小学校で、物語を書く宿題が出た時。
妄想を思いっきり膨らませて。ヒーローが、冒険に行く話を無我夢中で書いた。
 
大学3年で、読書にハマった。
面白い本は、寝ずに読んだ。特に、主人公の弱さを、表現豊かに描いている、西加奈子さんの『サラバ!』は、夜通し読んだ。
 
大学4年の時、部活のブログを書くのが、好きだった。
口下手なぼくが、率直な想いを伝えることができる場。
誰にも遮られることなく、話し続けることができる場。
 
投稿するFacebookに、「いいね」が多いときは、何度も何度もそのページに行き、「いいね」の数を確認した。そのたびに、嬉しくてにやにやした。
 
ぼくは、文章が好きだ。
 
文章は、自分を表現することができる。
誰にも邪魔されず、自分の想いを正直に伝えることができる。
夢中になって書くことができる。
 
自分の「好きなこと」だ。
 
うん、間違いない。
文章が、好きだ。
 
気づいたぼくは、ある場所を思い出した。
福岡で、卒業前一度だけ立ち寄った、「天狼院書店」
 
少し怪しい雰囲気のドアを開けて、中に入ると、笑顔の素敵なスタッフが、丁寧に接客してくれた。そして、「この書店は、本を売るだけじゃなく、『その先の体験』を提供している」と教えてくれた。
 
聞いたときは、よく分からなかった。
でも、なぜだかわからないけど、心惹かれた。
 
その書店が、「ライティング・ゼミ」を紹介してくれたことを思い出した。
 
よし、あれにしよう。
もうこうなったら、直感だ。
 
熱が、冷めないうちに、何か始めないと。
また、ダサい自分に戻ってしまうのは、いやだ。
 
すぐに、申し込んだ。
 
自分の好きな文章を、もっと磨けるように。
自分の想いを、もっと色んな人に届けられるように。
なにより、「格好良いおじさん」になれるように。
 
講座が始まって、二ヶ月経った。
自分の文章が上手くなる実感がある。
好きなことを磨けている実感がある。
 
夢中になって書いている自分がいる。
 
そう。この感覚だ。
自分が、求めていた感覚は、これだ。
 
もっと、もっと上手になりたい。
もっと、もっと読んでもらいたい。
 
誰かに、「そうまの文章で勇気づけられた」と言われるその日まで。
誰かに、「格好良いね」と言われるその日まで。
 
頑張るから。
中学の自分、見ててね。
 
 
 
 
***

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2020-05-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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