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「先生がお母さんから相談されることベスト3」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:神田つぐみ(ライティング・ゼミ夏期集中コース)
 
 
「先生、今お時間いいですか?」
夕方6時ごろ。学校の放課後学童に子供を迎えに来た、クラスのお母さんが声をかけてきた。
「実はちょっとご相談があって」
この時間帯は、いつもお母さんのお悩み相談室が展開されている。
保育園のように毎日お迎えがあるわけではないので、お母さんたちと交流する大事な時間だ。毎日そんな風に過ごしていると、お母さんが相談する内容はほとんど同じだと言うことに気がつく。
 
今日は私が7年間、小学校の教師をしていてよく受ける相談と、私なりの答えを書いていこうと思う。これを読んで、少しでもお母さんの心がホッとすればいいなと願っている。
 
放課後、子供たちが帰った静かな教室で、一人一人の机の中をのぞいてみる。
30人に6人くらいは、ぐちゃぐちゃになったプリントや、いつぞやの給食に出たであろう袋に入った豆や、集めに集めた練り消しゴムが出てきたりする。
大人になっても整理整頓ができない人は多いし、何を隠そう私もそうだ。
だから気持ちはよくわかる。
 
ベスト3【先生、うちの子、整理整頓ができないんです】
 
学年問わず、いつの時代もお母さんの頭を悩ませるのがこれだ。
そりゃそうだと思う。教室には、自分専用の引き出しも、戸棚も収納箱もないのだから。
そんな時私はこう言う。
「子供が片づけをしないのは、それ以上に目の前に楽しいことが待っているから、我慢できないんです」
片づけをする時は、決まって宿題や授業が終わったあと。
大抵、休み時間が待っている。そんな時、丁寧に片付ける時間をとる子供はそういない。
「だから、片付けや整頓そのものをゲームに変えましょう」
「元に戻せるかなゲーム、どっちが早いかなゲーム」遊び方はいくらでもある。
今日から子供が片付けたくなる遊びを考えよう。
 
「今日は学校で何して遊んだの?」
「遊んでない。わからない」
 
これは特に低学年でよくある会話。毎日こんなだから、お母さんは心配になる。
 
ベスト2【先生、うちの子、学校での話をしてくれません】
 
高学年でもそうだが、特に1、2年生のお母さんは心配する。
そんな時私は言う。
「楽しむのに夢中で覚えてないんですよ。だからちゃんと遊んでいますよ」
 
私たちも子供の頃、毎日鬼ごっこやドッチボールをしていたものだ。
けれど、昨日や一昨日、どの時間に何をしたかなんか細かく覚えているだろうか。
なんとなくこれしたな〜くらいだろう。子供もそうなのだ。
 
大丈夫。ちゃんと遊んでちゃんと楽しんでる。
 
クラスにはたくさんの友達がいる。
毎日いろんな友達と話したり遊んだり、グループを組んで勉強したりする。
 
ある日、職員室の電話が鳴った。私宛だ。
 
ベスト1【先生、うちの子友達いますか?】
 
そのお母さんの子は、クラスのムードメーカーで、いつもドッチボールをしている。
彼の周りにはいつも大勢の友達がいるし、誰が彼とチームを組むかで喧嘩が起こるくらいだ。
 
「いつも友達に囲まれて大人気ですよ」私が答えると、お母さんはとても驚いていた。
 
「ただいまー!」子供が帰ってくると、多くのお母さんは「今日は誰と遊んだの?なにしたの?」と質問するだろう。
その中で、「○○ちゃんと××して遊んだよ」と即答できる子がどれくらいいるだろうか。
ほとんどいないはずだ。
そしてそれに答えることの重要性を彼らは知らない。
 
そんな様子を見てお母さんは心配になる。
「うちの子、友達いるのかしら」と。
 
当時私は、低学年の担任をしていたからかもしれないが、
幼い子供はまだ特定のグループを作らない傾向にある。
家が近所だから、席が隣になったから、今遊びたい遊びが一致したから。
そんな一時の気分で遊ぶ友達を選んでいる。
 
だから、その時その時で遊ぶ友達はかわるのだ。
そしてもちろん、そのことを説明などしない。
 
それでも、大丈夫。ちゃんと友達と過ごしているから。
 
もちろん私は多くの子供たちを見てきたからこそ、言えること。
お母さんは、たった1人の我が子だから、心配だしわからない。
「そうだったんですね!うちだけじゃないんだ!安心しました」その一言で私も安心する。
 
今日もまた、私は放課後のお悩み相談所で、お母さんとお話しできるのを楽しみに待っているのだった。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2020-08-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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