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好き? それとも損得で選ぶ?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:小林千恵(ライティング・ゼミスピード通信コース)
 
 
「あっ、これ、私がやりたいと思っていたことだ……」
 
あることを思い出した。どうして忘れていたのだろうか?
ずっと探していた答えを、見つけたような出来事だったのだ。
 
何かを大きなことを選択する時に、どちらにしたらいいのか、迷い悩む時がある。それは、失敗したくないからだ。
 
好きで選ぶか?
それとも
損得で選ぶか?
 
損得で選ぶなんて……、ちょっと恥ずかしい。という考えすら浮かんできたりする。
 
しかし、何かを選ぶ時、損か得か?
正確に判断できる。そういったものでもない気もするのだ。
 
私は、「好き」ではなくて、「損得」を基準で選んだ結果、失敗した。と感じた経験があった。
 
何年も前になるが、人生を変えたい! と夢を実現させて、アメリカに留学した。
大人留学、言い換えれば、自分探しの旅だ。
 
留学して、最初の1年間のプログラムが修了した時、一緒だった人たちのほとんどが、日本へ帰国していった。
一年もアメリカにいて、英語がまだこの程度? このレベル?
これでは、英語を使っての仕事は無理だよね? 人生だって変わっていないじゃない!
明らかな英語力不足に落胆しながら、滞在の延長を決めた。
 
学生ビザで滞在していたので、学校へ行かないと滞在の延長は出来なかった。そんな理由で、次にどの学校に行くかを考えて調べていた。
留学先のシアトルで、リフレクソロジーの1日体験コースがあり、参加したことがあった。そのクラスがとても楽しかったのを思い出し、元々興味があったマッサージ技術を学びたいと思ったのだ。
現地のスクールへ通うことも検討しながら調べていた。
マッサージの資格は、シアトルのあるワシントン州での資格を取らなければならず、実技だけではなく、難しい解剖学や机上の学びの多くをしなければならない。みっちりとフルタイムで3年が必要だった。それは、あくまでも、ストレートに上手くいけば……の話だ。
私の英語力で、まったく知らない専門的な語彙のオンパレードでかなり大変そう。授業についていけるかも不安だった。
そんな時に、現地で働いていたアジア出身の友達に相談したところ、「アカウンティングを学ぶと、就職にも有利だから、それも選択肢に入れてみたら?」 とアドバイスをもらったのだ。
「この学校は、とてもいい学校だよ」と、学校まで紹介してくれた。
 
「就職に有利」 その時は、アメリカで働くことが出来るなど、全く考えていなかったし、はっきり言って、目の前のことでいっぱい、いっぱいだった。
先のことまでじっくりと考える余裕がなく、自分のことなのに、自分で何を選んだらいいのか、わからない状態だったのだ。
友達にそう言われると。その気になり、就職に有利だからという、損得な理由で選んだ。
結果的には、その友達がお勧めの学校のアカウンティングコースで学ぶことになった。
 
コースがはじまって、すぐに後悔した。
わからない……、授業の内容がなかなか理解できなかったのだ。英語で新しいことを学ぶことも負担になり、朝から晩まで勉強しないと落ちこぼれてしまいそうだった。
幸いなことに台湾出身の優秀なクラスメートと仲良くなり、わからないところを教えてもらい、助けてもらった。彼女の親切なサポートがなければ、おそらく途中で挫折していただろう。それから、猛勉強の末、無事卒業が出来た。
 
その後、アメリカで1年間働ける許可を手に入れた。
アメリカで働くことなど、全く頭になかったのだが、やってみようかな? せっかくの機会だから、と軽い気持ちで決めた。その時は、仕事なんてすぐに見つかるはずがないという、後ろ向きの気持ちがあったのは事実だ。
英語が出来ないコンプレックスがとても強かったからだ。自分が思ったように流ちょうに話せなかったこともあった。アメリカで日系企業ではなく、アメリカ企業で働くことは、かなりチャレンジだと感じていたのだ。
それにも関わらず、現地のアメリカ企業で働く機会が派遣とは言え、簡単に手に入ったのだ。
英語のハンデがあっても、数字の世界。
数字は、世界共通。1、2,3……同じである。
 
その頃アメリカ経済は、バブリー気味の好景気だったので、派遣会社に登録したら、驚いたことに、すぐに仕事の依頼が来た。
「え? 私でいいの?」 心の準備がまだ出来ていなくて、戸惑う自分がいた。
しかし、友達が言っていた、就職に有利は、本当だったのだ。
 
その後、月日は流れ日本へ帰国。
東京で再就職をして働きながら何年か経った頃、人生の流れの中で大きな変化が訪れた。
その時に、ずっと忘れていた、「シアトルでマッサージスクールへ通いたかった」、という、自分がやりたかったことを、不思議なことに思い出したのだ。
 
忘れていたこともショックだったが、そんな想いがあったことを、思い出したのも信じられなかった。
それから、何かに背中を押されるように、すぐに日本でリフレクソロジーの学校へ通い始め、自宅サロンを始めたのだ。
 
遠い昔、損得で選んだことを後悔した。
しかし、寄り道しても、遠回りしても、結局は、やりたいと思っていたことに、また繋がっていったのだ。
 
間違った選択などない。
選択に失敗などない。
 
自分が間違ったと決めたら、間違い。
失敗だと決めたら失敗になるのだ。
 
逆も然り。
 
選んだ道を、一歩、一歩進んで行けば、色々な景色を見せてもらえる。
その道は、自分では予想できないだけで、行くべきところへ繋がっているのだろう。
 
だから、損得で選んで悪い! ことは決してない。
 
その時、その時、自分の人生において、彩豊かにしてくれることしか、起こっていないのだろう。考えてみると、その選択をしたお陰で出来た体験も多かった。
 
振り返った今だからわかること。
その時は、損得であろうとなかろうと、ベストな選択だったのだ。
 
どんな選択にも間違いはない。
 
選んだ道が正解だと、自分で創っていけばいいだけだ……。
 
 
 
 
***

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2021-05-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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