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メディアグランプリ

ずっと色気がほしかったのは私も一緒です。


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記事:櫻井 るみさま(ライティング・ゼミ)

私には色気はない。

ずっとそう思い続けていた。
思い続けて現在39歳、である。

そもそも私は「色気」「フェロモン」といったものからは遠かった。
私の顔は一般受けはしないと自覚した時から、お笑い担当への道をひた走り、ブサイクな自分が「色気」とか……。
笑われる……、いや、笑われるならまだいい方で、きっと気持ち悪がられる……。

そう思うと、「色気がほしい」なんてとても言えなかった。

先日、Web天狼院にてスタッフの川代さんが「色っぽい女になりたいと思い続けてはや8年」というタイトルの記事を書いていた。
タイトルからして大共感。
「色っぽくなりたい」という願望は年代を問わず、女性なら誰しもが持つものなのかもしれない。

ただし、彼女は20代前半。私は40間近。
こちとら20年以上模索し続けている。
もはや年季が違う。
むしろ、私の年齢で色気がないのはちょっと問題があるのではないかと思う。

もう若くはない。
でも、若くないから「女」として終わっているとは思わない。
多分、年代ごとで「色気」の種類が違ってくるのだと思う。
10代から20代半ばまでははじけるような若さの色気がある。
それが年齢を重ねるにつれて、徐々に変わっていくのだろうと……。

ならば、アラフォーの「色気」とはどのようなものなのだろう……?

35歳を過ぎた辺りから、自分の年齢に対してずっと思っていたことがある。

「中途半端な年齢」

外見をどんなに磨いても、やはり身体は嘘をつかない。もう若くはない。
かといって、熟女かと聞かれたらそうでもない。
熟女好き芸人の皆様からしたら、40になってないならまだまだ小娘だと言われそうだ。

決して若くはないのに、熟してもいない。
年齢的には確かに衰えているのに、精神的にはまだまだ未熟さを残している。
私が思い描いていたこの年代の「大人の女性」には、全然なれていないような気がする。

アラフォーの……というか、私の色気は一体どこにあるのだろう??
ここ何年かずっと考えていた。

だから、私が天狼院のそのイベントに惹かれたのは当然の事だと思う。

「青山裕企氏ポートレート講座/自分史上最高にセクシーな自分に出会う!」

タイトルからしてもう惹かれてた。

自分史上最高セクシー!!
私が求めて求めてやまなかった「私の色気」が、これに出れば分かるのかもしれない!

そう思うと、いやがうえにも期待は高まった。

そして迎えた当日。
14時から2時間の講義を終え、都内のスタジオに移動。
18時から20時という夕方から夜にかけて、実際に講義で習ったことを実践してみた。

私以外の参加者の方は、しっかりとした一眼レフやデジカメを持ってきていて、スマホのみというのは多分、私だけだったと思う。
スマホのカメラはやっぱり限界がある。

だから、私は早々に撮る側から撮られる側にまわった。

というよりも、撮ってもらいたかったのだ。

自分がどういうふうに写るのか。
そこに、私の求めている「私の色気」はあるのか。
それは、レンズを通した時に表れるのか。

知りたかった。
だから、撮ってもらいたかった。

ただ、私はプロのモデルさんじゃないので、やっぱり最初は慣れなかった。
だから「レンズの向こうにいるのは好きな人」「見つめているのは好きな人」と自分に暗示をかけて、じっとレンズを見つめた。

そうしたら、私を撮ってくれた人が「何でそんな顔できるの?!」と、とても驚いていた。

ああ、そうか。これでいいのか。

コツを掴んだ私は、そこから一気に何かを放出した。
その時脳内で何を考えていたかは、もはやここでは言えない。
ただ、それが「色気」につながるなら、全開で出してやろうと思っていた。

撮影はとても楽しく、あっという間に終わってしまった。

そして、次の日に専用のFacebookグループにあげられた写真を見て、驚いた。
というか仰け反った。

「誰だ、これ……!」

そこに写っていたのは私ではないようだった。
私ですら見たことのない私。
でも、紛れもなく私だった。

もちろん、撮ってくれた方の技術によるところが大きいのは分かっている。
だけれども、私がこんなにもセクシーな表情をしていたということが嬉しかった。

 

ああ、これだ……。
私の求めていた「私の色気」は……。

あの写真を見るたびにそう思う。

 

 

私はちゃんと「私の色気」を持っていた。

 

そういえば、講義のなかで青山先生がこのようなことを言っていた。

可愛くない女の子はいない。
セクシーじゃない女の子はいない。

「色気」は多分、身につけるものでも、努力して手に入れるものでもない。

というか、きっと女性はみんなそれぞれの「色気」をすでに持っている。
それに気付くか気付かないか、それだけの違いだ。

私は40を前にして、運良く気付くことができた。

 

さて……、これからどこでどう活用していこうか……。

 

***
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2016-06-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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