私は、未来の明石家さんまになれるのだろうか。
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記事:apisuto(ライティング・ゼミ)
ある飲み会にて。
相手「仕事、何やってんの?」
わたし「あ、大学院生です」
相手「すごいですね……(同い年くらいなのに急に敬語になる。そしてその後、話が続かない)」
私は、人より学生生活が長い。というのも、大学院に進学したからだ。大学院といっても、どんな所なのか具体的にイメージが湧かない方も多いのではないだろうか。だから、飲み会で「大学院生です」と話すと必ずと言っていいほど、微妙な空気が流れる。
大学院は修士課程と博士課程の2段階のコースに分かれる。大学院に進学すると、まず修士課程に進学する。通常2年間。そしてもっと勉強したい場合は、次のステップとして博士課程に進学する。こちらは通常3年間。私は博士課程まで進学をしたタチである。すると、お決まりの質問をされる。
「白衣着ているの?」
「実験大変そうだね」
残念ながら、私はどちらも当てはまらない。「大学院」「博士」「研究」のキーワードに、白衣で実験室にこもって研究しているイメージを持つ方が多いようだ。理系の大学院生であれば、そのイメージに近いだろうが、私は文系の大学院生。研究室で本を読んだり、研究対象となる関係者の方々にお話を聞いたり、アンケート調査をしたりすることがほとんどだ。もちろん服装は私服である。
研究でまとめた内容は、研究会や学会で発表をする。学会とは、特定の研究テーマに関する先生や大学院生などが全国各地から集まり研究発表をする場だ。発表の場では、参加者の先生や大学院生から質問やアドバイス、時には鋭いご指摘をいただく。ここで「お!面白い研究だね」「新しい視点だね」と思ってもらえると、大御所の先生に名前を覚えてもらって、研究会に呼んでもらったり、授業でゲストスピーカーとして話す機会をもらったりする。いわば、大学院生にとって、次のステップに繋げる顔見せの場でもある。
ここまで説明しても、いまいちピンと来ない方が多いかもしれない。ここは、私の頼みの綱、Google先生にお願いしよう。「大学院とは」と検索してみると「大学院生の生態」というページが出てきた。その一部をご紹介する。
「基本的に夜行性」→深夜の方が先生や同級生とも連絡が取りやすい。
「本代の方が食費より高い」→図書館で借りるのではなく、手元に置いておきたい本が多い。1冊、5,000円をこえる本なんてたくさんある。
「土日に休みがない」→土日に研究会があったり、お金を稼ぐためにバイトしたり、レポートをまとめたりするので、土日だからといってお休みではないことが多い。
「研究をすればするほど何がやりたいのか分からなくなってくる」→自分の研究テーマは○○です、と胸を張って言えるようになるまでには時間がかかる。
あぁ、どれも頷けるものばかり。こうやって特徴を挙げると、悲壮感が漂うかもしれない。ただ、私もそうだし周りを見ても、楽しんでやっている人が意外と多い。自分の興味のあるテーマについてトコトン調べて、新しいことを知り、自分の考えをまとめていく研究は、知的好奇心が刺激され、ワクワクして楽しい。
とはいえ、定期的な息抜きは大切。私の息抜きは、バラエティー番組を見ることだった。テレビに出てくる芸人さんの話を聞いて「やっぱりすごいわ」と感心しながら、ふと思った。大学院生と若手芸人って結構似ているんじゃないか、と。
どちらも夜行性。忙しい割にお金はないけど案外楽しくやっている。そして、私が一番似ているのと思うのは、人前で自分をさらけ出して自分のウリを確立していかないと次のステップにつながらない、ということだ。
厳しいお笑いの世界で生き残ろうと思ったら、ウリが必要となってくる。ピコ太郎の「PPAP」、平野ノラのバブリーネタなど、代名詞となるギャグやネタがないと視聴者の印象に残らない。この芸人さんたちは、舞台で経験を積み、観客の反応を見ながら自分のウリを確立していったのだろう。
大学院生も同じである。大学院では、膨大な情報や知識に触れ合う。そうなると一体、自分が何を研究したいのか見失いがちだ。大学院での研究は、高校までのように○○=□□といった明確な答えがあるわけではない。自分は何を研究したいのか、その軸をしっかり持たないと、いつまで経っても自分の中で考えがグルグルと回っていくだけだ。自己満足なお笑いネタと同じで、自己満足な研究なんて面白くない。自信がなくても学会や研究会といった人前で発表し、アドバイスや指摘をたくさんもらって「自分の研究テーマは○○である」というウリを作らないと、大学院を卒業してもプー太郎のままである。
なかなか厳しい道かもしれないが、壁が高いほど燃えるタイプの私の性分には合っている。目指すは、お笑い界の大御所、明石家さんま。人前で自分をさらけ出しあんなに楽しそうに自分のウリを日々、バージョンアップさせている人は他にはなかなかいない。
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