メディアグランプリ

「花には蝶、うんこにはハエ」


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記事:あやっぺ(ライティング・ゼミ平日コース)

「あなたの座右の銘は?」

そう訊かれる度、あの日以来、私はいつもこう答えている。

【花には蝶、うんこにはハエ】

2009年6月22日。
お好み焼きの「千房」の創業者・中井政嗣氏の講演の中で聞いた、強烈なインパクトを持った言葉だ。忘れられない名言として、私の脳裏に刻まれた。

当時、婦人雑貨店のショップオーナーをしていた私は、スタッフへの給料明細にいつも手書きの手紙を同封していた。
A5サイズの紙を、横置きで2つ折りにした、グリーティングカード風の手紙の表紙には、

いつもありがとう
あなたがいてくれたおかげです

というメッセージを。
中面には、

○○さんのこれまでのがんばりに 最上級の感謝を
○○さんのこれからの活躍に 無限大の期待をしています

というメッセージを、あらかじめ印刷して使っていました。
そして、余白には必ず一人ずつ手書きのメッセージを添えた、ひと手間かけた手紙を同封していた。

そのことを知っていた、勉強会で共に学んでいる仲間の一人が、ある時、

「千房の中井社長が、社員にとても丁寧な手紙を渡されているのが、たまたま見たテレビ番組で紹介されていた」

と私に教えてくれた。
その勉強会の塾長も、中井社長と一度お会いしたことがあったそうで、とても素晴らしい方だったとおっしゃっていた。
私は、いつか中井社長とお会いしたいと思い続けていた。
その念願が叶って、大阪で中井社長の講演を聴けることとなった。
私はこの日を指折り数え、本当にとても楽しみにしていた。

期待通り、いや期待を上回る素晴らしいお話、ユーモアも交えた楽しいお話の数々に、笑いと感動の嵐だった。
その中で、特に印象的だったのが、 

自分の周りに集まってくる人達は、自分の真の姿を教えてくれる。

  花には蝶
  うんこにはハエ

 自分の周りにハエばかり集まってくると言ってぼやくのは、
自分がうんこだと言っているのと同じだ。
 蝶に集まってきてほしければ、自分が花でなければならない。

というお話だ。

スタッフの仕事ぶりに何か至らなさがあったとしたら、それは教育が行き届いていないからだ。各スタッフが十分に力を発揮できる環境を作れていない、オーナーである私の責任だ。
私はそう思って、日々店づくりをしてきたつもりだったが、改めて自分の姿勢を問われた気がした。

約5年半、ショップオーナーという立場を経験して、責任や覚悟の意味を学ばせてもらった。

雪が降るのも、ポストが赤いのも、みんな自分の責任。

経営者とはそのくらいの気持ちでいないと務まらないという話を聞いたことがある。
さすがに、ポストが赤いことまで責任を取りきれないが、要するに他人のせいにできることなど何一つないということの例え話だ。

私は会社勤めを経験しているので、もちろん勤め人の気持ちもわかる。
理不尽なこと、腹に据えかねること、大小さまざまなストレスがあり、愚痴をこぼしたくなることも多々あるだろう。
しかし、お給料をもらいながら言える上司や部下の愚痴なんて、ある意味、贅沢な悩みだ。
それも給料のうち。本当にとことん嫌なら、辞めればいいのだ。

経営者になって、赤字でもお給料を払わなければいけない経験をすると、お給料をもらいながら言える愚痴なんて、ノロケ話のように聞こえるようになる。

こればかりは、実際に経験してみないとわからない感覚かもしれない。
経営者を経験したことがある人には、共感してもらえるだろうと思う。

「そんなに優秀な人間だったら、君の下で黙っておとなしく働いているはずがないだろう。なぁ、そう思わんかね?」

昔、亡き父がまだサラリーマンだった時代、部下を無能呼ばわりして、上司から叱責されたことがあったらしい。
気が短くて、自分にも他人にも厳しかった父だが、この時ばかりは相当堪えたそうだ。

本当にその通りだと思う。
私も、父から聞いたこの話が忘れられず、自分が経営者の端くれとして、悪戦苦闘していた日々で、思い出さない日は無かった。
中井社長のお話にも通じるものがある。

今、自分の周りには、どんな人がいるか。
勤め人をしていたら、上司や部下を自由に選ぶことはできないだろう。

しかし、「自分の周りに集まってくる人達は、自分の真の姿を教えてくれる」という考え方は、経営者でなくとも、プライベートな人間関係でも、同じことが当てはまるのではないか。

時代や環境を言い訳にすることなく、泥の中から美しい花を咲かせる蓮のようにありたい。

私はそんな想いで、蓮にちなんだ名前を社名にした。
果たして私は、本当に花になれていただろうか?
蝶が集まってくる、花を咲かせることができていただろうか?

我が家の小さな庭には、花好きの母が植えたチューリップやパンジー、ムスカリが今年も色鮮やかに咲いている。
時々、蝶が集まってくるのを見ながら、私もこうありたいと、改めて思わずにはいられない。

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2017-04-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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