メディアグランプリ

猫なんかと暮らすもんじゃない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:おぬ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
今日本は猫ブームだと言う。
雑貨屋へ行けば、猫のイラストが入ったメモ帳やボールペン、バッグやマグカップなど、猫グッズがひしめき合って並べられている。
日本国内での飼育数は犬のほうが多いが、一世帯当たりの飼育数でみると、猫のほうが多いらしい。
テレビをつけていると、猫を起用したCMを毎日のように目にする。
私の周りにも猫好きは多い。
かく言う私も、猫を1匹飼っている。
 
だが、私は声を大にして言いたい。
猫なんかと暮らすもんじゃない、と。
 
まず第一に、猫は大きな声で鳴かない。
犬は不審者に対して吠えることで、番犬となり得る。
だが猫が吠えることはない。したがって、仮に自宅へ不審者が侵入したところで、臆病な猫はベッドの下や押し入れの奥に隠れて、不審者が家から出ていくのを、ただ息をひそめて待っているだけだろう。
 
鳴くのは時々、お腹が空いたときや、遊んでほしいとき。
「んにゃ」と小さく鳴く。
うちの猫は私がくしゃみをすると「んにゃ?」とさも心配しているかのような鳴き声を出し、こちらを見つめてくる。
 
一度家の中の段差に、思い切りつま先をぶつけたことがある。タンスの角に足の小指をぶつけたような痛みが、全ての指に走った。悶絶した私は「いった~!!」とその場にしゃがみこんだ。その時うちの猫は私のそばに駆け寄り、私の頭を撫でながら「ふにゃ~ふにゃ~」と心配そうに鳴いているだけだった。
 
第二に、猫は寝てばかりいる。
猫はその名の由来が、「寝る子」から来たという説がある。そのくらい猫はよく寝る。
もちろんうちの猫も例外ではない。
 
私が朝、重たい体で仕事へ出かけるのを横目に寝ている。
猫専用のこたつを買えば、寒い冬の日は一日中その中で寝ている。
夏はエアコンの風が一番あたるテレビの前で、テレビの音を気にすることもなく、エアコンの風と私たち夫婦の視線を独り占めにして寝ている。これにはテレビのリモコンが効かず困っている。
朝私が目を覚ますと、私の枕を半分占領して、人間のようにいびきをかいて横で寝ている。
 
第三に、猫は臆病である。
犬は飼い主に危険が迫ると、果敢にその危険に立ち向かい守ってくれるイメージがある。警察に頼られるのも猫ではない、犬である。
 
猫は非常に臆病な生き物で、特に雷が嫌いだ。
雷が鳴ると尻尾を丸め、家の一番奥に隠れてしまう。どこに隠れたところで雷の音は鳴り響くのだが。
 
また地震も怖がる。先日熊本で起こった地震の際も、緊急地震速報がなった瞬間に家じゅうを走り回り、本震のあとは押し入れから数時間出てこなかった。
 
大きな音に敏感なようで、宅配のインターホンが鳴ると目を見開き、フリーズした状態で私を見つめる。
荷物を受け取ってリビングに戻ると、「ふぅ~、やれやれ」と、さも一仕事終えたかのようにとりあえず荷物の上に乗る。
 
私の実家でも猫を飼っていたが、年末の大掃除の際に、庭からリビングのガラス窓に思い切りホースで水をかけたことがあった。その時ちょうどうちの猫は(室内の)窓の前にいたのだが、ホースの水をガラス越しに浴びた(と勘違いした)猫は、真上に飛び上がって逃げた。
 
想像してほしい。
走って逃げたのではない。
真上に飛び上がってから逃げたのだ。
そこには犬のような勇敢な姿はみじんも感じられない。
 
最後に、猫は図々しい生き物である。
私が夕飯の用意をしていると、なぜか必ず抱っこをせがむ。
後ろ足で立ち上がり、前足で私のエプロンにしがみつこうとする。
しょうがないので抱っこをすると、のどをゴロゴロと慣らしている。
しばらく抱っこをしてから放しても、しばらくするとまた2本足で立ち上がり抱っこをせがむ。このやり取りが何度も繰り返される。
夕飯の準備は一向に進まない。
 
また私がテーブルにノートを広げて書き物をしていると、必ずそのノートの上に乗る。
ペンを走らせれば、ペンをおもちゃだと思い込み猫パンチを飛ばしてくる。
書き物は一向に進まない。
 
夫がソファで気持ちよく昼寝をすれば、なぜか顔の上に乗る。
昼寝さえもままならない。
 
このように、猫と暮らしてもいいことなど一つもない。
不審者の侵入も防げなければ、寝てばかりでこちらのやる気を削ぐ。飼い主を守ることもなく、自分の身に危険が及ぶや否や、誰よりも先に逃げる。
夕飯の準備も進まなければ、おちおち昼寝もできない。
 
そして何よりも厄介なのは、そのかわいさだ。
まん丸お目目で見つめられると何もかも許してしまう。
 
くしゃみをした時に「んにゃ?」と心配そうに見つめられると、自らこよりを鼻に突っ込んでもう一度くしゃみをしてやろうかという考えが頭をよぎる。
 
朝目覚めた時、横で鼻をぷーぷー慣らしながら寝ている姿を見ると、こちらも一緒に二度寝をしてもいいのではないかという錯覚に陥る。
 
仕事に出かける時、警戒心ゼロで気持ちよさそうにお腹を天に向けて寝ている姿を見ると、そのもふもふのお腹に顔をうずめてこのまま窒息しても構わないとさえ思う。
 
というわけで、猫と一緒に暮らすことを私はお勧めしない。
毎朝仕事に遅刻する危険性が高まるし、最悪の場合命を失う。
 
それでもあなたは、猫と一緒に暮らしたいと思うだろうか。
 
***

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2017-05-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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