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メディアグランプリ

アイディアとトイレの在処の相関関係


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:森山 寛昭(ライティングゼミ日曜コース)

 
 
すがすがしい朝だ。
こんな日は、洗濯が終わったらウォーキングでもするか……。
 
私の自宅から最寄りの福岡大濠公園までは、距離にしておよそ徒歩15分前後。
歩道に関していえば、途中に坂もなく、人の往来が激しいというでもない。
信号は多いが、歩くにはうってつけのコースである。
公園を一周しても往復たった4キロなら誰もが気軽にウォーキングできるコースが、私には地獄のロードになる。
理由はたったひとつ、「トイレ問題」である。
 
実は私は、小学校2年生の頃から自律神経失調症に悩まされ続けている。
いろいろな症状を持っているのだが、なかでもひどいのは下痢である。
多いときは日に5回、トイレに座らなければならない。
しかもこの症状は時間と場所を選ばない。
で、私がこれを止めることは絶対にできない。
もよおしてしまうと最後、最長でも1分しか我慢できないので半径数十メートル以内にトイレがないときは大変なことになってしまう。
少しでも長距離を出歩くことがありそうなら、恥ずかしながら、下着が汚れないように女性用生理用品をあてがって外出することさえある。
私にとっては、このようなリスクを背負って出かけなければならないウォーキングは一大決心なのだ。
 
そんな私が必ずウォーキングの際に習慣として行っていることは、
「トイレの在処を徹底的に把握すること」
 
幸い、公園と自宅の間には主要な幹線道路が何本もまたがっているので、コンビニや飲食店、商業ビルなどがそれに沿って林立している。
なので、ウォーキングコースを定めたら、一番トイレを借りやすいコンビニから始まって、飲食店、商業ビルの順に距離と所要時間をスマホを見ながら、まず頭に叩き込む。
飲食店においては、トイレだけを借りられるか? 何かオーダーする必要があるのか?
商業ビルにいたっては、エントランスが一般開放されているか? 営業時間は?
これらを現地に赴いてリサーチしたうえで実際借りられるか試してみる、というフィールドワークを重ねていくのである。
公園内でもそれは言うに及ばず。
おかげさまで、この作業が功を奏して今のところとんでもない事態には至っていない。
 
実は、私にとってのアイディアとはトイレの在処を把握するのと全く同じである。
つまり、情報の集約とあてはめこそ問題解決の突破口なのである。
職業柄、私は法律問題を扱うことがあるが、これらは9割がた過去に同じ、あるいは似た事例があって、判例という情報をあてはめて解決できることが多い。
一見難解で異なって見える問題でも、それを細分化していくと、いくつもの事例が絡んでいることが明らかになってくる。
そこで、個別に対処法を当てはめていくとすんなり答えが導けることもある。
こういう一連の発想がアイディアだと思うのだ。
決してアクロバティックなものでも、ましてや無から生まれるものでもない。
地道な経験で得られた知識をつぎはぎして使うという、不格好なものなのである。
 
だが、そうやって情報を集めて万全の準備をしたと思っていても、解決できないあとの1割の事例というのは確かにある。
例えば、私の「トイレ問題」でいえば、あらかじめリサーチしておいたコンビニや公園のトイレに紙がなかったときのような。
想定の範囲外のことが生じたときはどうすればよいか?
 
あるトーク番組で芸人さんのひとりが言っていた。
彼は便意をもよおしたが、近くにトイレがない! 散々我慢した挙句、
「やっと公園のトイレにたどり着いたんですけどね。紙が切れてるんですわ。でも、我慢できへん。仕方がないから、とりあえずしました」
で、その後どうしたか?
「トイレットペーパーが切れてても、たいてい芯はほったらかしでしょ? で、とりあえず芯を薄くはがしてクシャクシャと手でもんで、柔らかくしてからそれで拭きました」
本当は、こういうのをアイディアと呼ぶのかもしれない。
実は、私にも同じ経験があるのだが、芯を使ってお尻を拭くというこの行為も、そもそも芯の材質が紙だと知っているからできた行為である。
アイディアとはやはり、情報の蓄積に裏打ちされたものなのだ。
必ず自分の頭の中のどこかに解決の糸口は眠っている。
あとはそれをいかにして引き出してこられるかだけだ。
 
最近コンビニや公園のトイレにも、ウォシュレットが導入されているところが徐々に増えてきたおかげで、私は芯を利用してお尻を拭く必要がなくなり、大変感謝している。
だがそれでも、私は頭の片隅にトイレットペーパーの芯を持っているつもりで今日もウォーキングに出かける。
 
その前に、ちゃんとポケットティッシュを持ち歩けよ!
おっしゃる通り、スマホと財布に加えて、ポケットティッシュは私のウォーキングの携行必需品としていつも懐に入っております。
いざとなったら、お札も紙ですし、ね。
 
そんな能天気なことを考えながら歩いていると……おや? ない。
おやおや、ここにもない!
いつもの休憩場所に灰皿が、ない!
 
新たな問題発生である。それは「灰皿問題」……。
 
 
***

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2017-06-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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