メディアグランプリ

ライティングを習っている理由を教えてもらった様な映画


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山田THX将治(ライティング・ゼミ書塾)
 
今年に入って、天狼院では新しく多くのゼミが開設された。
特に、ライティング系のゼミは既存のコースに加えて、初めて天狼院に来て下さったお客さん向きの“ライティング・ゼミ ライトコース”や、少し目的を絞った“取材ライティング・ゼミ”の新設があった。また、現在でもライティングを学んでいる方用に、“スピードライティング”なる特別講座も有った。
春以降には、ライティング・ゼミの卒業生が出版した書籍を使って、その卒業生が教える“語彙力”に関する講座も出来るそうだ。
これ全て、‘お客様のニーズを先取りする’ことを基本理念にしている天狼院ならではのことだと感じる。
 
その一方で、それらの講座に足繁く通い、誰よりも楽しんでいるのが、この私であるとの自覚もある。もしかして、私が望んでいる講座が次々に開催されることが、うれしくて仕方がないのかも知れない。
残る問題は、講座やゼミを受けるだけでなく、もっとライティングの実力を上げなければ、この恩に報いることにはならない。
まだ、道半ばである。
 
周りの友人やライティング以外の天狼院の仲間達からは、半ば呆れられて見られているのかも知れない。
「山田は、何を考えてそんなにゼミに通っているのか」と。
 
無神経な私にも、虫よりは少しばかりの良心が有る。筈だと、思うし、信じたい。
そんなことを考えながら、『あなたの旅立ち、綴ります』という映画を観る為に、銀座の映画館へ向かった。
銀座という場所柄、上品な感じで私よりも年長の方々と多くすれ違った。
殆どの方が、どこか満足気な人生を送っている様に感じたものだ。
 
『あなたの旅立ち、綴ります』は、LAに住むビジネスで成功し何不自由なく暮す老婦人(シャーリー・マクレーンが好演)の訃報記事を、生前に当の本人から依頼された若い新聞記者(アマンダ・セレフライト)との物語だ。
訃報記事を生前に頼む感覚は、日本で例えるなら‘生前葬’に近い感覚だと思って頂きたい。
その依頼者である老婦人の評判が、常識的で好評ならば何のドラマには成らない。シャーリー演じる御婦人の評判は、それとはまったくの正反対で、エビデンスを積み上げていくと、とんでもない訃報記事となってしまう。
そこでどうするのか、というところでドラマとなってくる。
 
映画の中で、若い記者は盛んに依頼人の関係者を取材する。
今、天狼院で受けている“取材ライティング・ゼミ”のお手本みたいだ。
芳しく無い評価(婦人の)を聞き、苦心しながら記事をまとめようとするところ等、ライティング・ゼミの我々と一緒だと感じる。
婦人から指定された期日が迫り、焦って一気に記事を書くところも、“スピードライティング”の手法が生きるのではと、受講生なら考えることだろう。
映画を観ながら私は、
「これって、もしかして、私の為に作られたのか」
なんて、自己満足に浸ってしまったりした。
 
映画の後半でその老婦人は、このままでは良い“訃報記事”を書いてもらえないと悟ることになる。
一方、記者は何とか良い形の“訃報記事”を書かんとして、依頼者の老婦人に‘善意の行動’を依頼する。
素直に依頼を聞き入れた婦人と、婦人に信用された最初の人間となった記者との間に、‘真の友情’めいたものが芽生える。
 
映画を観終えて、私は一人考えてみた。
自分は何故、書くことを求めたのかを。
映画を観たり本を読んだりすることは、登場人物の人生を覗く様なものだろう。
そして時には、その人生を見習いたくもなるだろう。
その上、出来ることならば、そうしたコンテンツを一度は、自分で作り綴ってみたいからだろう。
 
そして一つの答えも出た。
自分の人生で、もし何かの“証(あかし)”を残せたなら、残った友人知人達は、いかなる評価を下すのだろう。
‘好評’でも‘不評’でも気にはならない。ただ、“無視”されることだけは避けたいと思った。
自分で書き綴った記事が、誰かの記憶の片隅にでも残れば、それだけで満足出来るのではと考えた。
記憶に在るということは、“無視”では在り得ないからだ。
 
これからも、無駄になっても兎に角、書き続けよう。
そう、強く心に誓った。
 
そして、もう一つ。
自分の“訃報記事”は、自分で綴って残そうかとも考えている。
 
だって、流石に死ぬ迄には、今より少しは筆力が上がっていることだろうし、取材をせずに済むことだしね。
また、勝手に良いエビデンスだけを書き綴っても、誰にも文句は言われないと思うしね。
それに、“スピードライティング”の手法を取れば、息を引き取る寸前に書き始められるしね。
 
うん、そうすることにしよう。
 
映画『あなたの旅立ち、綴ります』。
ライティングをしている方、学んでいる方に是非ご覧頂きたい映画です。
 
背中を押してくれることだけは、私が保証致します。
 
 
 
***

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2018-03-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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