fbpx
メディアグランプリ

50男のミュージカル ラヴ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
記事:浅野純也 (ライティング・ゼミ平日コース)
 
「レ・ミゼラブル」15回以上、
「オペラ座の怪人」約10回、
「シカゴ」「ミスサイゴン」「レント」「オリバー」5~10回
「美女と野獣」「ウィキッド」「マチルダ」3~4回
その他多数 1~2回
 
上記は何かと言うと、今まで私が見たミュージカルである。50男がミュージカルと言っても誰も信じない。いや、それ以前に話題がかみ合わない。だから普段はこの話題は封印している。
 
時々、ミュージカルを観た話をすると、話を振ってくる人がいる。
「へぇー、あまりイメージじゃないねぇ」
「他には、どんなの見るの?」
「有名な人とか出てるの?今度はどんなの行くの?」
 
それに対して、答える。
「いやいや、僕は好きでいつも一人で見に行くんですよ」
「最近、お気に入りはマチルダですよ! 日本じゃやらないですよ、絶対!」
「今度、1997年にウエストエンドでシカゴが再演した時、初演の主役だったルーシー・ヘンシャルが日本に来るんですよ。彼女のロキシーは最高ですよ!」
 
ここまで話をして、「しまった」と思う。聞いている相手は、私が何を言っているかわからずに呆然とするのである。ここで私も気づいて話題を変える。その前に相手が変える方が多い。そんな思いをいくつかしてから、できるだけミュージカルの話題はしないようにしている。
 
数年前に知り合った、不動産会社に勤務している女性がミュージカル好きであった。私がミュージカル好きと知って、色々話しかけてきた。私も知っているミュージカルを相手も知っている。私は、自分の知っていることを話した。相手も切り返し、話した。
 
「何か、かみ合わないぞ?」
 
私は、何か違和感を感じた。やはり、かみ合ってない。どうやら同じミュージカルでも彼女の観ているのは、最近のものである。当然、役者も最近の人である。極めつけは、日本だけであった。
 
実は、私が観た有名なミュージカルは、20年以上前になるがロンドンで観ていた。一年ほど、住んでいたからである。日本に戻ってからも、ブロードウェイから来た話題のミュージカルを中心に行っており、日本の劇団のものは、そんなに詳しく知らないのである。
 
そう話すと、何か本場のミュージカルしか興味ないように言って、嫌な奴に思える。そうかもしれない。客観的に見ると、確かにそう見える。でも、私にも言い分がある。
 
ミュージカルを好きになったのは、出張でニューヨークに行った時に「キャッツ」に連れていってもらったことがきっかけである。その時に、有名な「メモリー」のパートで私は身体が震えるのを感じた。と同時に隣に座っていた同行のおじさんがつぶやいた。
 
「身体が震えるね、こりゃ、すごいわ!」
 
私が感じていることと、同じことを感じている人がいるとわかった時から、ミュージカルの凄さに魅了され、私はミュージカルのとりこになった。それから少しして、ロンドンに住むことになったので、色々なミュージカルを観ることになった。日本に比べて安いのと、英語の勉強も兼ねていたので、映画とミュージカルはよく通った。
 
これが海外のミュージカルを日本でも観る理由である。でも、日本のミュージカルがレベルが低いから観ないのかというと、そんなことは全くない。日本でも、好きなミージカル俳優もいるし、素晴らしいミュージカルもたくさんある。
 
では、なぜ海外物中心なのかというと、家族も友人もがミュージカルに興味ないので、いつも一人で行く。もし日本のミュージカルまで行くと、自身の性分から考えて、きっと年に何度も行きたくなるに違いない。一人で、楽しんでばかりいてはいけないと、自分の中で多少罪悪感を持っている。だから、あまりのめり込まないようにしている。
 
通常、観に行くのは、一年に1~2回しか行かない。今年は、興味あるのが多く、4回予定している。更に来年分も2回分のチケットは既に購入している。好きな日本の俳優や海外の俳優が出ているものがあるので、つい購入してしまった。
 
今後も興味を持って、観ていきたい。海外のものだけでなく、日本のミュージカルも増やしていきたい。家族や友人は、ミュージカルに全く興味ないが、たまには、一緒に行ければとも思う。よく観てはいても、深くミュージカルを理解しているわけではないので、時々、軽く楽しめればと思う。50男の持つ、あまり人には言えない楽しみは、そんなひっそりとした楽しみである。誰にも干渉されないように。
 
でも、見に行った後は、いつも娘の声が聞こえる。
 
「お母さ~ん、またお父さん、ミュージカル行ったよ。だって、見たことないTシャツで胸に「MATILDA MUSICAL」って、書いてあるもん。あっCDもあるよ!」
 
その次に見る妻の顔は……、 まともに、見れないのでわからない!
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】
天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。



2018-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事