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私の仕事は伝えること


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ニシバタ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「他のお客様ではこのような使い方をしております」
 
これは私がお客さんに向けてよく使う言葉だ。
今、私は簡単に言うと、ロボットを売る仕事をしている。
大きな工場や物流倉庫で動いている荷物を運ぶロボット。ちなみにAGV(Automated Guided Vehicle)無人搬送車という。
 
ロボットを売る仕事というと、すごく頭が良い理系の仕事のイメージがあるが、私が担当している仕事はそこまで専門的な知識は必要ない。企画書を作り、各支店の営業さんと一緒にお客さんの所へ行ってロボットの説明するなど営業サポートが中心である。
 
私は今の会社に新卒で入り、最初は企画・広報の部署でデザイナーとして働いていた。
2年ほど前にロボットを売る部署が新設された際に、企画書や提案書が作れて、数字にも強い人間が必要だと言う理由で今の部署へ異動となった……
 
元々、人前で話すことは嫌いではないので、この仕事は性分にあっていると今は思っている。しかし、異動の当初は取り扱うロボットのことをよく理解できていないどころか、ロボットが本社にしかないので、なかなか実物を見る機会もなかった。そんな状態で、資料作りや営業のサポートがスタートした。
 
3ヶ月ほど経つと、ロボットを見られる機会が増え、性能や機能など徐々に理解は高まっていったが、イマイチ営業さんや客先の反応がよくない。
丁寧にロボットの機能やスペックなどを説明するのだが、
「どんな先に売りに行けば良いか分からない」
「どのように使うかイメージできない」という言葉が飛んできた。
 
何故、丁寧に説明しているのに理解してくれないのだろう……
こんなに便利なロボットなのに使ってくれないのだろう……
新設の部署のため、ノウハウを持っている上司もおらず、悩みの時期が続いた。
 
ドタバタでの異動だったため、異動後しばらくしても、前の部署での仕事も並行していたこともあり、デザイン部署での企画書に触れる機会があった。その中で、ある企画書を見た時に気付きがあった。
 
その企画書は、従来とは違う場所でPRイベントを行うアイディアを提案するものだった。いつもと違う場所でイベントを行うので、クライアントにイメージを伝えるため、手描きのスケッチが何枚も入った企画書だった。
イメージをスケッチで表現。つまり、視覚的に共有してクライアントにアイディアを伝えたのだ。
デザイン部署にいた時はすぐに写真やスケッチなどで視覚的に随時、お客さんとイメージを共有し、商談を進めていた。
 
この「イメージを共有する」という行為が、ロボットを売る仕事になった途端、欠けてしまい、ロボットの性能や機能の話ばかりお客さんに伝えていた。
このような状態では、「よく分からない」と言われても仕方がなかった。
 
冷静になって、日常生活でも思い返してみると、色々な場面でイメージをしている。
特に何か購入する時には買った後、使う際のイメージをしていることは多いと思う。
服であれば、既に持っている服とどう合わせよう? どこへ着て行こう? と想像、イメージしないだろうか。
 
仕事上でも、想像してもらうキッカケを作れば良いのだと思い出し、まず簡単なイメージを持ってもらえる「事例」を通じて説明するのが効果的だと分かった。
 
そのこともあり、私はよく「他のお客様ではこのような使い方をしております」というセリフと共に他社の導入事例のイラストを見せる。
 
相手に情報を伝える時には、適切なイメージを考え、伝え方も工夫する必要がある。
例えば、店がどこにあるかを道案内するのであれば、地図を描いて渡すか、スマホで位置情報を送れば良い。口頭で伝えると忘れたり、道に迷うかもしれない。
何か大きさを伝える時は何mm単位まで詳細に図面で伝えるべき時と、だいたいの大きさを手や指の幅で表して伝えた方が良い時もある。
 
このように情報や物事において適した伝え方があると言うことに仕事をしていくうちに気付くことができた。
 
どのように伝えるか。どのようにイメージを共有するか。
このことを意識することで、仕事上だけでなく、日常でも誰かに考えを伝える時に役立ち、「よく分からない」という声は少なくなった。
肝心の売上という数字の部分はまだまだ苦戦中だが、少しずつ成果は出てきている。
この調子で上手く「伝える」ことで、お客さんの共感を得て、数字に繋げていきたいと思う。

 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-11-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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