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「京都天狼院」物語

1月27日を迎えるのが、僕は怖くて怖くて仕方がない。《京都天狼院グランド・オープン》


天狼院書店店主の三浦でございます。

1月26日(木)、今は22時54分。

正直、僕は今、怖くて怖くて、仕方がありません。
もし、できるのであれば、ここから逃げ出したいとさえ思っています。

明日、1月27日(金)、いよいよ、天狼院が京都の職人さんとともに総力をあげて創り上げた、天狼院書店「京都天狼院」がオープンいたします。

これまで、僕は東京天狼院、福岡天狼院、スタジオ天狼院と様々な店をオープンさせて来ましたが、これほど恐怖を覚えたことはありませんでした。そして、オープンの前日に、こうして、文章を書いたということもなかったと思います。

もちろん、今日も徹夜で作業し、オープンの時間を迎えようと思っているので、決して余裕だから書いているというわけではありません。どうしても、今、この瞬間に感じていることを、「事」が起きる前に書いておかなければ気がすまないのです。

「事」が起きてから、

「最初から、僕はそうなると思っていたんだよ」

と、余裕綽々で言うのは、なんだか、遅出しジャンケンのように卑怯なことのような気がして、まだ、何事も始まっていない今の段階で、今、僕が率直に思っていることを記してしまおうと思っています。

有り体に言ってしまえば、京都天狼院にかかった費用は、当初予算よりも現段階ですら2,100万円以上オーバーしております。
オープンしてからも、オーバーし続けるだろうと思います。

ジブリ映画の名作『紅の豚』の主人公ポルコ・ロッソが、自信の飛空艇を修理に出した際に、設計士のフィオの様々なアイデアを実現させるために、製作費用がかさみ、「尻の毛まで抜かれて鼻血も出ねえや」とぼやいた、まるであのシーンのように、僕の元には幾重にも重ねられた追加の請求書が突きつけられました。

東京では、会計顧問が資金調達に奔走してくれていて、それにも関わらず、前線の京都に本陣を構える僕は、まるで湯水の如くに京都天狼院に資金と労力を注入しています。
それは、冗談ではなく、このまま、会社と天狼院全体が傾いても少しもおかしくはない状況です。

天狼院のような小さな小さな中小企業にとって、500万円の予算オーバーすら、死活問題となります。
それが、2,100万円以上のオーバーとなれば、ちょっと次元が違っています。

それにも関わらず、僕ばかりではなく、会計顧問、法務顧問の先生方、そして、天狼院のスタッフたちが、大きなリスクをかえりみずに、僕の無謀ともいえる規模の投資に対して、全力で支援してくれているのは、暗黙裡に「事」の大きさを理解しているからです。

おそらく、それは、合理的な思考のレベルではない。

もっと奥底の、本能とも直感とも言うべきレベルで、天狼院に関わるすべての人は、「事」が尋常ではないことを、感知しているのです。

あるいは、それは稚拙にも「やばい」という言葉で表現されるかもしれません。
けれども、いくら「やばい、やばい」と言っても、僕らはつねに伝えきれないもどかしさを抱えていました。

これから起きる「事」が、「やばい」という言葉を遥かに超えているからです。

さて、何がおきているのかと、僕は自分でも不思議なくらいに冷静に考えます。

今回、京都天狼院を創り上げる際に、一切の妥協をしませんでした。

自分たちで、何とかやって、安く済ませるというような、そういった中途半端な構築方法を最初から捨てていました。

ともかく、いいものを創ろうと一丸となって取り組みました。

それなので、京都の本物中の本物の職人さんたちと建築家の先生に依頼しました。
僕は、京都という街とその職人さんたちを、信じました。そして、彼らに天狼院の命運を託しました。

彼らが創り上げた京都天狼院という「器」は、世界都市京都にふさわしく、際限のないほどに美しいものに仕上がりました。
その超絶技巧によって創り上げらた「京都天狼院」という作品は、僕らの手に余るくらいにあまりに燦然として光り輝いていたのです。

僕らは、引き渡しを受けた際に、気が抜けたように呆然としてしまいました。

最初に感じたのは、恐怖でした。
とてつもないものを、創り上げてしまった。

そのときにも、僕らが感じた恐怖というものは、まるでかぐや姫を見つけた翁のような心境だったのか知れません。
手に余るくらいにまばゆい何事かを胸に抱くとき、おそらく、人が感じるのは喜びではなく、恐怖なのでしょう。

ただし、その段階で京都天狼院は器、すなわち、「ハード」に過ぎませんでした。

たとえば、ファミコンがドラクエやスーパーマリオなどのソフトがなければ機能しないように、いくら優れたハードがあったとしても、優れた「ソフト」がなければ機能しない。

そして、その「ソフト」が担うのが、我々、天狼院ということになります。

京都天狼院という「コンテンツ」をいかに構築していくのか?

クリエーターとは、不思議なもので、関連する職人が超絶技巧を魅せると、それに触発されて、自分もハイパークリエイティブを実現しなければならないと、無意識的なレベルで感じるようになります。

僕らに起きたことは、まさにそれで、これだけ素晴らしい「器」を創ってもらったからには、最高の「コンテンツ」を創り上げて行こうと考えました。あるいは、それは明確に「考えた」ということではなく、やはり、潜在意識のレベルで強く想起したということなのかもしれません。
ともあれ、僕ら天狼院は、京都天狼院が今後の展開における主戦場になるという直感的な確信のもと、京都の前線にいるスタッフはもちろんのこと、遠く離れた東京や福岡のスタッフさえも、一丸となって、この戦いに挑みました。

たしかに、年若い天狼院は、熟達した京都の職人さんたちと比べるべくもありませんが、思えば、京都を舞台とした明治維新は、二十代の若い志士たちが中心となって「事」を成しました。

あるいは吉田松陰が長州に興り、松下村塾の門下生たちが明治以降の日本を壮大に創り上げたことを思えば、決して、僕らができないことはない。

もしかして、それは、この京都という街が成させるものなのかもしれない。

人が無意識的に自らを戒めて雁字搦めにしてしまう、ある種のリミッターの尽くを粉砕してしまう力を、この世界中が憧れる京都は秘めているのかもしれません。

そうとでも考えなければ、今から、京都天狼院が成そうとしている「事」を、僕は説明ができないような気がしてならないのです。

僕は、これまで、あえて京都天狼院の中身を見せて来ませんでした。
京都天狼院から始まる新しいカフェメニューも、庭の全容も、あえて見せてきませんでした。

マーケティングも、大げさなことをしたことはなく、京都天狼院という「コンテンツ」を創り上げることに、この一年間、専念して来ました。

これは、時代の流れが、映画『シン・ゴジラ』から大きく変わったからです。

マーケティングに比重をおかなければならない時代は過ぎ去り、コンテンツの質を上昇することに専念して、ハイパーコンテンツを創ることができれば、お客様が発信者となって、大いにそのサービスやコンテンツを広めてくれる時代になりました。

つまり、マーケティングにおける、コンテンツ至上主義の時代が、本格的に始まったのです。

その流れのただ中で、京都天狼院は産声を上げることになります。

おそらく、僕は京都天狼院について、過剰なほどに言うことはないでしょう。

それは、自分たちが創り上げた京都天狼院という「コンテンツ」が優れていると信じているからです。

京都天狼院を訪れるお客様が、発信してくれると信じてくれるからです。

僕が恐れているのは、そのお客様による拡散力です。

その力は、広告で計り知ることができる「費用対効果」という概念を遥かに超えて、日本のみならず世界中に拡散され続け、この小さな京都天狼院という「器」に多くのお客様を呼び寄せることになる――僕は、まさに、それを恐れているのです。

それは、オープン後すぐにではないかも知れません。
けれども、間違いなく、季節をまたがないレンジにおいて、京都天狼院には、日本中、いや、世界中からお客様が訪れるようになるだろうと思います。

僕らは、もちろん、全力でもてなしますが、キャパシティーを超えたニーズが到来した場合、ひとりひとりのお客様に十全に対応できるか、僕は正直、心配でなりません。

ただ、こうも思うのです。

様々な苦しい局面をくぐり抜けて来た、今の天狼院のスタッフならば、これに対応することができるだろうと。
まさに、若くして時代を担うようになった、明治維新の志士たちのように、天狼院の若いスタッフたちは、時代の風に乗って躍動するだろうと僕は思うのです。

まもなく、時計は0時を越えようとしています。

運命の始まりとなる、1月27日が、始まろうとしています。

京都天狼院で、いったい、何が起きるのか?
それは、世界に対して、どう影響していくことになるのか?
「事」とは、何なのか、ぜひ、皆様自身の目で、確かめてください。

そして、京都天狼院を「体験」してください。

スタッフ一同、皆様のお越しを、心からお待ちしております。

どうぞよろしくお願いします。

 

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN

〒605-0805
京都府京都市東山区博多町112-5

TEL 075-708-3930 FAX 075-708-3931
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