土浦【1/26(日)】ディケンズ朗読読書会 課題本:『ドクター・マリゴールド』(幻戯書房)
こんにちは、天狼院書店プレイアトレ土浦店スタッフの湯浅です。
1月26日(日)16時〜17時30分に「ディケンズ朗読読書会」を開催します。
ここで言うディケンズとは、イギリスの作家チャールズ・ディケンズのこと。小説『クリスマス・キャロル』や『デイヴィッド・コパフィールド』の作者として、その作品名とともに名前をご存知の方も多いのではないでしょうか?
ではディケンズが作家としてではなく朗読者として、上記の作品を聴衆を集めて朗読していたことはご存知だったでしょうか?
恥ずかしながら、ぼくは約1年前まで朗読者としてのディケンズについては何も知りませんでした。いえ、告白するとディケンズの小説をひと作品だって読んだことはありませんでした。
知ったのは、2019年2月のことです。きっかけは、劇作家藤沢文翁さんが脚本・演出を担当されたプレミアム音楽朗読劇『ヴォイサリオン IV ミスター・プリズナー」の東京公演を観たことでした。キャストが山寺宏一、林原めぐみ、上川隆也の3名という、豪華な声優と俳優の共演によるオリジナル音楽朗読劇でした。
登場人物のひとりに上川隆也演じるチャールズ・ディケンズがいるのですが、なぜ朗読劇の登場人物にディケンズがいるのかが気になって観劇後に調べたところ、ディケンズが40代以降、自作の朗読を重視し、41歳から1870年に58歳で亡くなるまで聴衆を前に定期的に公開朗読を行なっていたことが分かりました。
さらにその朗読が、ディケンズの生命を削るほどの熱演だったということを知るにつれ、徐々に小説家としてよりもまず朗読者としてのチャールズ・ディケンズに興味を持つようになったのです。
『ヴォイサリオン IV ミスター・プリズナー」におけるディケンズは、歴史上の人物として創造の物語を史実に紐づける役割を担っていて、劇中では朗読者としての一面は描かれていません。
しかしながらディケンズの生涯を知るうちに、現代の朗読劇の登場人物にディケンズを配置する藤沢作品の奥深さを実感し、ひとり感服していました。
こうして藤沢文翁さんの朗読劇をきっかけに、朗読者としてのディケンズを知って以来、個人的に現在手に入れることのできるディケンズの公開朗読台本を買い集めては、趣味のひとつとして好奇心の赴くまま、本の解説などを通じて朗読者ディケンズへの理解を深めてきました。
実際にいろいろな本にあたってディケンズの朗読について調べていくと、その朗読は作家がちょっとした余興で、サロンなどの人前で自作を朗読をしたというレベルではなく、イギリスをはじめアメリカへ巡業の旅に出かけるほど規模も回数も多く、時には2,000人程の聴衆を前に朗読をおこなったということがわかりました。
大英図書館主任のエリザベス・ジェイムズの著書によるとディケンズの晩年、1867年11月にボストンで公演が開催された時には、朗読会の最初の4回はディケンズが当地に到着するまえに完売し、チケットを買う行列のなかには、最長12時間並んだ人もいたということです。
そのようにして、ぼくはこれまであくまで文学好きの趣味のひとつとしてディケンズの朗読に親しんできたのですが、2019年12月に今回の「ディケンズ朗読読書会」を実現させてくれた本、チャールズ・ディケンズ著『ドクター・マリゴールド 朗読小説傑作選』が幻戯書房様から〈ルリユール叢書〉の一冊として出版されました。
編訳者の井原慶一郎さんによれば、収録されている朗読台本版の「クリスマス・キャロル」や「デイヴィッド・コパフィールド」など5作品は、ディケンズの公開朗読でも実演回数が多かったベスト5であるそうです。
〈ルリユール叢書〉は装丁が美しいだけでなく、内容も朗読台本のほかに詳細な年表と当時の朗読がどのように開催されたかがわかる解説が付されていて、ディケンズの公開朗読について知ることができる最新にして最上の一冊だとぼくは思います。
さらに今回の「ディケンズ朗読読書会」では、幻戯書房様のご好意で、実際に本書を朗読する許可をいただきました。読書会の主催者としては、これは本当にありがたいことであって、嬉しく、心から感謝いたします。ですから、参加者で声を出して本文を読み、実際に朗読を体験しながら読書会を楽しむことができます。
第一回目では、『クリスマス・キャロル』の全4節を朗読する予定です。参加者みんなで1節ごとを交代で朗読しながら、小休止も兼ねたおしゃべりで感想や気づきを交換できればと考えております。
初めての開催となりますので、実際に会を開きながら内容を調整をしていければと思います。そして、この読書会は毎月開催できればと考えています。
黙読に慣れた方には、声に出して本を読むことは抵抗があるかもしれません。しかしながら声を出し、耳で物語を聴くことには、黙読の精読とは別の精緻さで作品世界を味わうことができるメリットがあるとぼくは思います。
英米文学が好きな方、古典を愛読されている方、あるいは演技に興味のあるとかライティングに興味のある方にも文章のリズムを体感するよい機会になると思います。ひとりでする読書のその先の体験として、みんなでディケンズ作品の朗読を楽しみましょう。ご参加お待ちしております。
課題本:『ドクター・マリゴールド 朗読小説傑作選』チャールズディケンズ著、井原慶一郎編訳(幻戯書房, 2019年) 価格3,200円+税
(ご参加の際には、課題本をご持参ください。プレイアトレ土浦店にも在庫がございます)
《天狼院書店とは》
天狼院書店は、「READING LIFEの提供」をコンセプトとした、次世代型書店です。「本だけでなく、その先の体験も一緒に提供する」ことを指針に、2013年9月26日、東京・池袋に一号店がオープンいたしました。
その後、福岡、京都、土浦に出店し、2019年10月現在、全国に6店舗+1スタジオがございます。
お客様が求める有益な情報が「本」であり、その情報を最適な形で提供するのが次世代の「本屋」の役割である、と定義をしています。
紙媒体の本はもちろん、著者の方をお呼びするトークイベント、スキルを伸ばすための講座やゼミ、同じ趣味嗜好を持った仲間が集う部活や読書会も、「有益な情報」を得るための「本」なのです。
どのような形であれ、みなさまに「READING LIFE」を提案するのが、我々の仕事です。【概要】ディケンズ朗読読書会
日時:2020年1月26日(日)16:00〜17:30(受付開始:15:30)
参加費 一般 :1,100円
高校生以下:550円課題本:『ドクター・マリゴールド 朗読小説傑作選』チャールズディケンズ著、井原慶一郎編訳(幻戯書房, 2019年) 価格3,200円+税
(ご参加の際には、課題本をご持参ください。プレイアトレ土浦店にも在庫がございます)定員:10名
*天狼院プラチナクラス会員・ファイナルクラブ会員の方は半額でご参加いただけます。
天狼院ファイナルクラブ会員についてはこちら会場:天狼院書店プレイアトレ土浦店
【参加方法】下記3ついずれかの方法でお申し込みください。
①チケットをご購入いただく
<
②お電話でのご予約:天狼院書店プレイアトレ土浦店(029-897-3325)受付時間:10:00~22:00
③メールでのご予約:お問い合わせフォーム より、件名に「1/13土浦村上春樹ファナティック読書会予約」とご記入の上、お名前とご連絡先をお送りください
・勧誘、営業活動を目的とされる方の参加は、固くお断りいたします。勧誘、営業目的で参加されている事が発覚した場合、以降のイベントへの参加をお断りさせていただき、もしくは退室していただく事があります(その場合でも、参加費の返金はいたしません)ので、ご了承ください。
・有料無料問わず、講師、参加者への他のイベント、セミナー、グループ、店、企業、その他への勧誘は固く禁じます。また、勧誘を見かけた場合はスタッフまでご一報ください。ただし、天狼院書店が許可した場合は、この限りではありません。
・最小敢行人数4名様(万が一中止の場合、前日までにお知らせ致します)。
・本イベントの内容の著作権は、天狼院書店に帰属します。本イベントの内容を他で利用することを、あらゆる面で、固く禁じます。
・会およびコミュニティーの運営に支障をきたすと判断した場合、任意かつ一方的に、退会をしていただく場合がございます。
▼ほかにも、天狼院書店「プレイアトレ土浦店」では続々イベント開催します!
http://tenro-in.com/event/113472
【天狼院書店へのお問い合わせ】
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TEL:029-897-3325(営業時間7:30〜22:00)
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2階
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