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自己肯定感を高める、意外なチャンスとは?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ただくま みほ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「どうせ、私なんか」
 
これは私が10年ほど前、毎日のようにつぶやいていた言葉だ。
 
当時の私は自分で自分を認める力がしっかりしていなかった。
自分を認める、ということを人から認められるところに頼っていた。
 
誰かから褒められると、とても嬉しい。
例えば「○○賞」などと、賞を取ることがあったりしたら、ものすごくわかりやすくて嬉しい。
 
でも賞というのは毎日もらえるわけでもない。
人からも毎日褒められるとも限らない。
 
すると、自分を認めるということを人に頼っていると、褒められない日は物足りないものになってしまう。
それよりも、何気ない毎日の中で自分で自分を認めていけたら、つまり自分で自分に○をつけることができたら、それってカンタンに楽しい毎日を作っていける。
 
私はたぶん一般的な方々より失敗の多い人間だと思う。忘れ物をしたり、うっかり落とし物をしたりすることもよくある。財布を忘れたことをスーパーに着いてから思い出し、子どもと「財布を忘れて、愉快なサザ~エさん」と歌いながら帰ったこともある。
 
以前はそんな時、自分を責めていた。
「何やってんの!バカじゃないの!」
「やっぱり私はダメだ」
「どうせ私なんて」
 
今思い出し、こうして書いてみると本当に自分自身にひどいことを言っていたと思う。こんなこと、友達が同じことしても絶対に口にしないし、そもそも思わないのに。大事な自分自身にこんなひどいことを言うなんて。
 
失敗した自分にこう声をかけていると、どんどん落ち込んでくる。いろんな事に対してどんどん自分のヤル気を削ぐようなことになってくる。失敗しないよう、できる範囲のことしかやろうとしなくなり、チャレンジするなんてとんでもなくなる。やりたいことがあっても「どうせ私なんて、また失敗するし……」と思い、どんどん人生がつまらなくなっていった。
 
でもある時からこれを改めた。
「このままでは毎日がきつすぎる、生きるのがきつすぎる」と思ったのだ。
そこで自分を責めることを少しずつ手放していく事にした。
 
私がそそっかしいところのある人間であるということは変わらない。なので、「ついうっかり」はやっぱり起きてしまう。そこで、大事なことは失敗したという事実にどういう意味づけをするか、だと思った。
 
今は忘れ物が判明した時はまずこんな風に自分に声をかけている。
「今気づけて良かった!」
「気づけた私、最高!」
 
失敗した自分自身に対してこんな風に言うなんて、以前の私なら「甘っちょろい!」と怒りそうな言葉だ。
 
でも、忘れ物という失敗をして、その後はどのみち「この後どうするか」を考えなければいけないのである。忘れ物に気がついた瞬間に、「バカな自分!」と声をかけるのと、「気づいて良かった!」と声をかけるの、どちらの言葉の方が、自分の脳が喜んでこの失敗後の処理を考えるだろうか。どちらの方がより良い対処法が出るだろうか。
 
私はやはり「気づいて良かった!」と自分に声をかける方がいいと思う。自分自身にまず○をつけることによって気持ちを落ち着かせてから、失敗に対してどうリカバリーするか、ということを考えるようにしている。
 
そうすればたとえ失敗したとしても、脳がそこからのより良いリカバリー案を出してくれると思う。それに、失敗したとしても気持ちを引きずらず次の行動をしていくことができるので、仕事にしても子育てにしても気持ち的に余裕を持っていられる。結果、失敗を責めるよりも理想的なパフォーマンスができると思う。
 
同じことが起きたとしても、自分にかける言葉次第で、失敗という出発地点からより良い道を進めると思うのである。
大事なことは失敗したという事実に対してどういう意味づけをするかということだと考える。
 
それから、今後に向けてこの失敗から「次はどうしたらいいかな」と考えたらいいと思う。失敗そのものに落ち込んだり、自分自身を責めていても、次への明るいエネルギーは生まれにくい。失敗そのものは単なる事実なので、それをもとに「次は違う方法でやってみる」などと考えたら良いと思う。
 
「失敗は成功のもと」ということわざがある。
エジソンも「失敗ではない。うまくいかない一万通りの方法を発見したのだ」という言葉を残している。
 
大事なことは、失敗をしないようにすることや、失敗を責めることではなく、もし失敗をしてしまったとしても「自分は大丈夫」と思える心の状態なのではないだろうか。それは自己肯定感の高い状態だと思う。
 
とすると、人から褒められることももちろん嬉しいけれど、自己肯定感を高めたかったらむしろ失敗した時はチャンスなのだと思う。そんな時こそ自分に〇がつけられたら、どんどん強い自分になっていける。
 
「自分は〇」と思えるのと、そうでないの、どちらが楽しい人生だろうか。もちろん、「自分は〇」の方だ。
であれば、たとえ失敗したとしても「起きた事実に対してどう解釈したらハッピーかな?」と自分自身に聞いてみたい。そうすれば、どんな失敗をしたとしてもおのずと答えは見えてくるのではないかと思う。
 
失敗なんか怖くない。本当に怖いのは失敗をする自分を嫌いになってしまうことだ。生きることが嫌になってしまうことだ。
 
今日も私は失敗してしまう自分に〇をつけ続ける。命ある限り、人生はハッピーな方がいいので。
 
 
 
 
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2020-02-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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