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マッチングアプリは、千本ノック


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記事:ムックブック(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
私は、婚活のためマッチングアプリを使い始めた、アラフォー独身貴族です。過去に仲人サービスでお見合いもしました。合コンもセッティングしてもらいました。でもうまくいかず、行き着いたのがマッチングアプリでした(もちろん有料会員です)。
 
結論から言います。マッチングアプリは、“自己アピール”の千本ノックです。数を重ねて、技術を身につける猛特訓の場です。
 
出会い系アプリ、婚活アプリ、呼ばれ方は沢山ありますが、マッチングアプリで統一します。世代によりイメージは悪いでしょう。しかし4~5年前のYouTuberの状況を考えてください。悪かったけれど、今は小学生のなりたい職業ナンバーワンです。時代や人に受け入れられれば、イメージは変わります。
 
アプリをダウンロードして最初にすることは、プロフィールの入力です。いきなり、私はつまずきました。使えるプロフィール写真が、全然ありませんでした。自分だけ写っているスナップショットは皆無。ここでつまずかない人は、とっくに結婚できているはずと勝手に恨むくらいでした。SNSやスマホのフォルダを漁り、他人をトリミングでカットし、何とか1枚ひねり出しました。
 
次は、自己紹介文の入力です。「趣味は読書」と書いたら、5文字で終わってしまいました。戸惑う私に、運営は参考になる他の男性ユーザーのプロフィール閲覧を勧めてきます。「公認会計士」「医者」「弁護士」「年収1,000万」などなど、スペックの高い方が大勢いました。再び心が折れそうになりましたが、見様見真似をしてプロフィール文を作成しました。入力完了です。
 
ここからがマッチングアプリの本番。女性に「いいね」という、「あなたに興味を持ちました」アピールをしていきます。しかし「足あと」がつき、自分のプロフィールを女性が見ても、何のリアクションも起きません。落ち込みました。
 
運営からは「サブの写真もアップしろ」とメッセージが届きました。プロフィール入力再びです。もう一度、高スペックな方々を参考にしているとき、気づきがありました。高スペックな方々に「いいね」を押すような女性は、そもそも私の好みではなかったのです。真似をしても意味がない。狙いたい相手が違う。誰にアピールをして、どうやって自分の土俵に呼び込んでいくかの戦い方が、私は間違っていたのです。
 
人は、その時々に百点の努力はしていると自己満足しているものです。しかし、相手に百点として見えているのでしょうか? マッチングアプリでは、「いいね」が届かない限り、わかりません。届かないならば、プロフィールを変えて、再び待つしかありません。気になる人がいたら、「いいね」を押してもらえるように準備してから、自分が押す。待っている間は、見てもらえるよう準備する。これでもかこれでもかと「お前は何者だ?」という質問が飛んできて、返していくことが必要なのです。写真でも、自己紹介でも、メッセージでも、きちんと返信=発声ができるかどうか。日ごろトレーニングをしているかどうかで、チャンスが掴めるかどうかが変ってきます。その意味で、マッチングアプリは、“自己アピール”の千本ノックです。
 
ここからは早かったです。私は「ビジネス書から漫画までひたすら読む多読家」というキャラクターで勝負することにしました。「ブックカフェ巡り」というスパイスを加えて、本屋デートに誘いやすい空気も演出。また、あえて好きなジャンル、作家や最近のオススメは隠して、メッセージをもらうとき、相手が質問を作るキッカケにしました。さらに趣味が一つだけだと固い印象になるらしいので、多趣味に見えるよう項目を追加していきました。「アマゾンプライムやネットフリックスで映画やドラマいっき見」「登山」「ラーメン大好き」「博物館・美術館巡り」と、会話のフックになりそうなキーワードを絞り出していきます。この間にも、運営から「こうすべき」のボールがたくさん飛んできます。私は精一杯喰らいつき、満足のいく自己紹介の入力完了にたどり着きました。サブのプロフィール写真も、登山の写真を入れ、自己紹介が嘘ではないというアピールにつなげました。
 
過去に転職活動もしましたが、マッチングアプリの自己紹介も、履歴書も職務履歴書も同じです。他者に興味を持ってもらう、オファーを待つ。自分に来るオファーの数が、自分の市場価値です。仕事面の自己アピール、プライベートの自己アピール、どちらも訓練をしていれば、自分を正しく伝えることが可能です。才能があって最初からできる人もいるかもしれないですが、トレーニングをすれば身につけられることもある。その訓練をどこでやるのか。働いている皆さんだったら、マッチングアプリはいかがでしょうか? もちろんアピールする中身は磨かなければいけませんよ。
 
 
 
 
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2020-02-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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