「やりたくないことを、どうしてもやりたくない人へ」
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:進藤雄介(ライティング・ゼミ平日コース)
私は自動車免許を持っていない。
社会人になってすぐに失効したので
無免許歴は15年になる。
免許を失効した理由は、
更新をしなかったからだ。
このことを人に言うと
「え、なんで?」
と必ず聞かれる。
私はしっかりしているように見えるらしく
何か特別な理由があって
免許更新しなかったんじゃないかという
ニュアンスを含んで聞かれるのだ。
しかし、更新しなかったのは
入院していたとか、記憶喪失になっていたなどの
やむを得ない理由があったわけではない。
ただただ、免許の更新が面倒に感じて
どうしようもなくやりたくなかっただけなのだ。
たしかに当時は、テレビのADをしていて
寝る時間は毎日3~4時間、
家に帰るのも週1回という生活だった。
しかし、そういう生活だとしても、
なんとしてでも免許更新をする人のほうが多いだろう。
なぜなら、しておかないと
あとでもっと面倒なことになるからだ。
(実際、いまとても面倒なことになっている。)
当時の私は、寝る時間を優先した。
何度か通知のハガキが来ていたが
面倒に感じて全て無視した。
やりたくないことがある時は
徹底的にダメ人間になるのだ。
私は、そんな自分のことを
とてもダメな人間だと思った。
逆に、「やりたい!」と思ったことは
どんなに辛くても、周囲にやめろと言われてもやってきた。
中学生の頃は競馬の騎手を目指した。
トレーニングセンターに弟子入りをして
週末と長期休みは泊りがけで修行をしに行っていたし、
ハードな減量も経験した。
大学から始めた競技用ヨットは
本気で日本一になることを目指して
雪の日でも、指の皮がむけても練習した。
やりたいことは
もうどうなってもいいと思えるくらい
集中して、結果も出してきた。
だから、自分のことを
天才なんじゃないかと思ったこともあった。
ダメ人間モードと天才モードのギャップがありすぎて
自分のことがわからなくなって悩んだ時期もある。
でも、生きていくなかで
対処法をいくつか身につけた。
その中でも、私にとって強力な効果を
発揮した2つの方法をご紹介しようと思う。
私と同じように
「やりたくないことがどうしてもできない人」の
お役に立てたら嬉しい。
1つ目の方法は、自分がやらないと
どうしようもない場合に使う。
それは、「人を巻き込む」ことだ。
私の場合は、経費精算や、確定申告、書類提出などが
どうしようもなくやりたくない。
会社員時代は、経費精算が本当にやりたくなかったので
お金を払ってでも人にお願いしたかった。
やりたくなさすぎて、
経費の請求をしなかったことは何度もある。
1人ではできない。
できる気がしない。
だから、仕事仲間や家族を巻き込む。
経費精算であれば、
数字を読み上げてもらって、私が入力したり
一緒に経費精算をする時間を設けたりして
イベント化する。
これだけでも全然進み方が違う。
もう1つの方法は、やりたくないことを
「自分ではやらない」という選択ができる際に使う。
できれば、いつもこちらを選択したい。
それは、「人に依頼する」だ。
これは、普通な感じがするかもしれないが、
私にとっては深い気づきだった。
私がどうしようもなくやりたくないことは
他の人にとっても
どうしようもなくやりたくないことだと思っていた。
だから、人に頼むなんて
嫌がられるからダメだと思っていた。
しかし、私がどうしようもなくやりたくないことを
やりたくないと「思っていない」人がいるのだ。
このことを知った時は
本当にビックリした。
たとえば、私にとって確定申告は
どうしようもなくやりたくないが
ある人にとっては、特に苦にならない。
むしろ得意だったり好きだったりする。
逆も然りで、
ある人にとって営業は
どうしようもなくやりたくないが
私はとっては、特に苦にならないのだ。
むしろ得意だったり好きだったりする。
であれば、
「やりたくないこと(苦手なこと)」と「得意なこと」を
交換してしまえばいい。
私は、自分の苦手なことを
やってくれる人とチームを組んで
仕事をするようになった。
チームメンバー同士が、
苦手と得意を補い合い、
すごい力を発揮することがわかった。
チームを組むうえで、大事なことは
自分が何が得意で何が苦手かを
ハッキリしておくこと。
特に、やりたくないこと(苦手なこと)を
人に伝えておくことは、とても重要だ。
そうしないと、
お互いを補い合うチームメンバーかどうかがわからないし、やりたくないことをやっていても生産性は低い。
だから、もしあなたが
自分がどうしようもなくやりたくないことは
思い切って人に伝えたほうがいい。
伝えておくと、あなたがやりたくないことが
あなたに依頼される確率はかなり低くなる。
自分のダメさをさらけ出しまくったほうがいい。
それが自分だけではなく
周りの人のためになる。
私も、もっと自分のダメさを
さらけ出していこう。
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