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タイトル:半径5キロ圏内になるハピネス

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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渕脇真希(ライティングゼミ、7月通信限定講座)
 
 
『はあー、またぁ~?』
 
コロナの影響で私の住んでいる地域の自粛期間がまた延長しました。
 
私が今、住んでいるのはオーストラリアのメルボルンです。
 
先週のニュースで最低でも9月27日までロックダウンが延長することが発表され、出た言葉はため息まじりの冒頭の『はぁーまたぁ~?』という言葉でした。
 
もう、いつから半径5キロ以内から出ていないんだろう、、、
 
『半径5キロ以内』というのは、メルボルンにいる私達が今、許可されている行動範囲の距離です。
 
食料品などの日用品の買い出しなどは許可されていますが、買い物に行ってもいいのは
『半径5キロ以内の範囲だけ』なのです。
 
違反してしまったらもちろん罰金です。
 
集団が集まる公園で遊ぶことも禁止されていますし、ジョギングなどのエクササイズも時間が1時間以内と決められています。
 
もちろん、子ども達も同じ状況で学校もオンライン授業に変わったので友達に会ってハグすることも出来ません。
 
想像するだけで窮屈だと思いませんか?
 
こんな窮屈な状況の中で、あえて今日のテーマは『半径5キロ圏内にあるハピネス』にしました。
 
あなたは、普段、どのくらいの範囲で行動しているか意識したことがありますか?
 
私は、このロックダウンを経験するまでは、自分の行動範囲について考えたことがありませんでした。
 
半径5キロ以内の暮らしには何があるのか。
 
どんなことができるのか。
 
想像できますか?
 
もし、あなたが東京都内に住んでいるとすれば、池袋駅を起点とした時に、1キロ圏内は
目白駅や東池袋、2キロ圏内では板橋駅があります。
 
1キロ以内はだいたい大人の足で歩いて10分以内くらい。
 
近くのコンビニは余裕で行けますね。
 
半径5キロとなるとどうでしょう。
 
歩いて50分くらいまでが半径5キロ以内と考えてみると分かりやすいですね。
 
人にもよりますが、歩いて1時間以内かなら、遅くまで飲んでいて終電を見逃してもまだ歩いて帰れる範囲かも知れません。
 
たまにならいいけど、歩いて1時間の範囲内での暮らしを永遠に続けることは出来ますか。
 
ロックダウンで色んな制限がされた当時、私はとても窮屈に感じていました。
 
大好きなカフェに行けないとか
 
電車で1時間かかるけど日本語の本が置いてある図書館に行けないとか
 
ウィンドウショッピングをしたり、子どもが暇している時に連れて行く大きなショッピングセンターに行けないとか
 
私はいつも楽しみを外の世界で探していました。
 
きっと、楽しみは自分から離れた外の世界にあるんだと思っていたんです。
 
楽しみや幸せは、どこかに出かけなければ得ることの出来ない感情と心のどこかで勘違いをしていたんですね。
 
それは、若い子が自分探しをするために海外へ飛び出していくのと似ているのかも知れません。
 
日本は窮屈で嫌!
 
オーストラリアに行けば『自分のやりたいことが見つかる』と思ってきました。
 
自分探しをしている若者達に実際、メルボルンでたくさん出会いました。
 
でも、自分探しをしに海外に出てきても自分は見つかりません。
 
私が、外の世界に楽しみや喜びを探していたのも似たような感覚なのかもしれません。
 
自粛で外の世界を見ることが出来ないとなると、向き合うのは内の世界です。
 
つまり自分の世界
 
私はこの自粛中に嫌というほど自分と向き合うことになりました。
 
『自分の好きなことって何だったんだろう』ということを必死でまずは思い出しました。
 
子育てをしていると、本当に自分のことが置き去りにされることがあるんです。
 
自分が好きだったことを忘れてしまう感覚は子どもの時にお気に入りだったぬいぐるみを
どこかに忘れてしまい、そのまま、ぬいぐるみ自体の存在さえも忘れてしまう。
 
そんな感覚に近いかも知れません。
 
私はこの自粛期間に、自分の好きなこと、やりたいことを意識するようにしました。
 
私は自然が好き
 
絵を描くのが好き
 
というのを思い出しました。
 
そして、実際に娘とオンラインで絵の描き方のクラスを受けてみたりもしました。
 
スペイン語に、英語のサブタイトルで説明してくれる先生の説明を見ながら絵を描くのですが、右脳、左脳、両方使いながら学べるのはなかなか楽しいです。
 
気づいたら、娘よりも私の方が白い紙に絵具を塗っていく行為に夢中になっていました。
 
また別の日には、どうせ、外に出かけることが出来ないのならもっと花や野菜を植えて家庭菜園を広げたいということを主人に伝え、ビニールハウスをネットで注文してもらいました。
 
ビニールハウスの中には『どんな野菜を植えようか』と家族で話したり、絵を描いて設計図を作りました。
 
めちゃくちゃ楽しいじゃん!
 
まだ届いていませんが、ビニールハウスの中にたくさんの野菜が実っているのを想像するだけで楽しくなります。
 
毎朝、青いトマトが少しずつ赤くなるのを子どもと見ながら、自然の恵みに感謝するなんて、なんて素敵なことでしょう。
 
半径5キロにいるのは自分と、自分の家族
 
半径5キロ圏内で出来ることは、好きなこと
 
半径5キロ圏内にもハピネスはあります。
 
あなたにとって半径5キロ圏内はどんな世界ですか?
 
ぜひ、半径5キロ圏内にあるハピネスを探してみてください。
 
きっと、毎日の暮らしの見え方がいつもと違って見えるはずです。
 
さあ!半径5キロ圏内のHappiness 探してみよう。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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