引きこもりのその先に
記事:聡苑(ライティング・ゼミ)
「これから私の人生どうなるんだろう······」
19歳の私は博多湾を臨む海岸に座ったまま動けなくなっていた。
祖父母の家から海辺までは徒歩1分と身近で、夏休み·冬休みと祖父母の家に遊びに行くといつも遊びに行っていた海岸だった。
博多湾は内海で海は穏やか。目の前に広い砂浜が広がる。春は潮干狩り、夏は海水浴。秋は父と海岸から釣りをし、冬でも海岸を歩くだけでただただ楽しかった。兄弟や従兄弟だけでは危ないと、いつも祖父母や両親と一緒に来ていた思い出の海岸。何がなくてもただただ眺めているだけで落ち着くのは小さい頃からの思い出が詰った海岸だった。
遠くには福岡ドーム。キラキラと光る福岡タワーが見えるのに、私の目の前は真っ暗だった。晴れているのに曇天の様な薄暗い風景。
兆候はあった。小さい頃から人と一緒にいるより、一人でいる方が落ち着く。友達という友達もいる様でいないし、あまり群れない。学生時代何が一番嫌だったかと言うと、グループ分け。
学生時代って体育の時間や何かと2人組、3人組とグループに分けられる時ありましたよね。余り1でどこのグループにも入れなくて、1人余る子っていませんでした?
それが私でした。
新学期まず一番に考えた事はこのクラスが割る2、割る3をした時に余り1にならないかどうかをいの一番に考えるような子でした。高校を卒業し、19、20歳の頃って女性で一番輝いている時期じゃないですか?何もしなくても若いというだけでちやほやされたり。身体もピチピチしているし。
私も実家から通える地元の短大に入学して半年。突然学校に行けなくなりました。最初は行けても遅刻して行ったり、遅れて行ったりとしても、ある日突然電源が切れたように動けなくなりました。両親には学校行って来ると言っても本屋やスーパーで時間を潰して学校に行ったふりをしたり。そうすると単位が足りなくなり、進級出来ないと両親に連絡が行きますよね。学校に行っていると思っていた娘が行っていない。両親も驚きますよね。そうなって家族会議が祖父母の家で開かれていたのです。
等の本人は居場所が無く、家の中にもいられず、とりあえず海岸でボーっとするしかなかったのです。
それから私は引きこもりの生活が始まりました。
何故私がライティング·ゼミに参加したのだろうと思うと、ゼミという響きに憧れていたのだと思います。本当は大学に行きたかったけど、三人兄弟の長女で金銭的に難しいと言われ、大学=ゼミという公式が私の中にずっとあったのです。何するかよく分からないし、今後も知る事もないだろうけど、ゼミという響きにはもう私が経験する事が出来ないであろう憧れの響きがありました。
ゼミに参加し始めて約1ヶ月半。ハマっています。昨日も大雪でゼミを福岡で受講できず、30日に通信で受けようかなと思っていたら、なんとその日のうちに音声がアップロードされていました。今朝起きてイヤホンで聞きながら昨日行われた授業を聞き、自分の知識を最新版にアップロード。三浦さんが言われていた常日頃からライティングの目を持つという事を気にしていると、ちょっとした言葉でも気になって、最近では仕事中でもABC ABC······ACは出来たけどBが無い!! と色々頭で考えています。後ゼミ参加者の方々がレベルアップして、明確な意図を持って書いてあるのを見て刺激を受けたり。実際に会った事はなくても、天狼院というキーワードで繋がっているのを感じると刺激になります。今迄は一つのテーマで考えていたのが、一つ、二つとネタのタネが出て来て、どっちを書こうかとか、これじゃ弱いかなと悩んだりと。
大人になって新しい事を始めようとすると自分から飛び込んでいかないと難しいかなと思います。其の中でもお互い刺激をしあい、インスピレーションを呼び起こす関係は珍しいと思います。
人生を変えたい、なんとかしたいと思ったら、まず誰から習うかという事が本当に大事だとこのライティング·ゼミを受けて改めて感じます。その周りにいる人達も自ずと違っているのではないかと思います。
週一本のライティングでも、人生の筋トレかもしれません。寒くて外に出たくなくてめんどくさくてもやめたくても、ただただタンタンと進めていく。そうする事で振り返った時に大きな力になっているのかもしれない。その時はわからなくても、三浦さんを信じて、自分を信じて、一歩一歩進んで行くのです。何事もまず知るか、知らないか。それを自分にも出来るを信じるか、信じないか。それをやるか、やらないか。
突き詰めていけば、とてもシンプルなものに行き着くのかもしれない。
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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