カラオケ女子力は高校生の時に磨かれる
記事:たにこにーさま(ライティング・ゼミ)
僕はカラオケが好きです。
高校時代、浪人時代、大学時代、よくカラオケに行きました。高校生の頃は毎週カラオケに行って、大学生の頃は、19時から飲み始めて、22時に新宿のカラオケでオールナイト。ちょっと仮眠して、8時から17時まで三鷹のカラオケでひたすら歌うということをしていた記憶があります。
恋人とカラオケに行くとなると、それはもう、気合入ります。「カラオケで女を落としてみせる」と今更考えるとあり得ないことを考えながら、前日から声の調子を確認して、当日は声帯が狭くなったり、ダメージを蓄積しないよう、極力しゃべらず、お酒も飲まず……と調整に調整を重ねて、カラオケボックスという戦場に臨むわけです。
我ながら恥ずかしいですが……。
最初は歌えなかったミュージシャン(アーティストと書くのが嫌い)の歌が突然歌えたり、ビブラートをなんとなく会得したりしたのは、高校時代、大学時代に経験した、あまり意味のないけど、その時はなんとなくうれしい出来事の一つだったように思えます。
私はカラオケに行くと、まず適当に歌える歌を入れます。
それも一番に。
ただ歌いたいわけではないのです。今、このカラオケの機械がどのような設定になっているのかをチェックしたいのです。ミュージックとボイスのバランスはどうなのか、エフェクトバランスの調整、マイクエコー機能のバランス調整等、検証することがたくさんあります。従って、みんなが歌いやすい(と勝手に思っている)バランスに調整するために僕がまず先陣を切ります。
また、マイクをどこに置くのか、そしてリモコンは何台あって、どこにあればバランスよくみんなが歌えるのか、なんてことを考えたりします。あと、できたら、自分が一番扉側に行くようにします。店員さんがドリンクを持ってきたとき、僕がさっさと受け取りたいからです。
なぜ、さっさと受け取りたいかと言いますと、カラオケという密室で、ある程度気の許した仲間がいるという両条件の下で歌を歌おうという人も居ますから、とつぜん、密室空間が奪われ、第三者が入ってくるという、ドリンクを持ってくる店員さんは早くいなくなってほしいから、さっさとこちらで受け取りたいと思っています。
また、歌を歌う時も、その時のコミュニティに合わせて、ジャンルを変えたりします。僕はアニソンやミスチルが好きなのですが、アニソンカラオケでミスチル歌っても「?」になるだけだし、逆もまたしかり。
こうやって書いていると、カラオケを楽しみに行っているんだか、接待に行っているんだかよくわからなくなりますね。
僕はどうやら、見た目と違い、そこそこいろんな歌を歌いこなせているようです。自慢ですが、女の子が泣いてくれたこともあります。気持ちを込めるのが好きなので、その気持ちに共鳴してくれたからだと思います。
そんな中で、「おっ」っと思う女子を見つけることがあります。
それは、さっきのような気配りができたり、自分の歌の時にさりげなくキーを調整したり。(歌い終わったら、さっさと消すというスキルも持ち合わせているパターンも)
そして何より、歌がうまいし、マイクの持ち方も可愛い。
そんなカラオケ気配りスト(今思いついた役職)で歌がうまい子は大体高校時代をいかに過ごしたかで決まることがたにこにーリサーチで判明しました。
1.高校時代リア充グループに所属しておらず、仲間とカラオケでアニソン歌ってた派
僕はどちらかといえば、こちらに属するタイプです。ひたすら、アニソンを歌ったりしてました。そして、仲間なので、遠慮なくミスチルやコブクロを歌っていたこともここに告白しておきましょう。女子高生の場合は、単純に遊び場として渋谷で! ではなくて、地元のカラオケ(大宮・池袋らへんでしょうか)でオタク仲間とカラオケです。彼女たちは学校のルールをしっかりと守り、スカートを短くするのに四苦八苦することはありません。だって、ルールを守っているのだから。
2.高校時代リア充グループに所属していて、渋谷でカラオケ! 派
こちらは高校時代の僕にとって、恐怖の対象であり、一方できらり輝く高校生活を謳歌している羨望のコミュニティ。なぜか女子高校に所属していることが多いのが特徴です。女子は洋服を買うという資金力もなく、かといって、渋谷で遊びたいという欲求があるからでしょう。比較的安価なカラオケに向かうのだと思います。ゲームセンターは彼氏と行って、クレーンゲームで一喜一憂する場所でありました。(当時は!)
彼女たちはスカートを『seventeen』や『PINKY』女子の憧れ、ミニスカートの代わりに、制服のスカートを短くすることに時間を費やします。そして、それは校則違反ですので、学校終わりに、駅のトイレで、スカートの上部を折り曲げて、ミニスカートにする子もいます。(無視して、学校でやっている子もいます)
上記のグループは一見、相対するように見えますが、共通しているのは、このコミュニティで生きていかないと孤独になる、ということでしょうか。特に高校時代はコミュニティの幅が狭く、同じ高校の仲間と過ごせる場所=自分の生きる世界であると言っても過言ではありません。
だからこそ、その世界を守るために必死に自分の立ち位置を探します。
カラオケはその中で、役割を示す場所のキープレイスとなるかと思います。
気を遣って、歌いやすい環境を作る役割を無意識的に分配し、歌ってる感じが少ない子が居れば、さりげなくリモコンを渡したりする。
また、その時のコミュニティの雰囲気に合わせて、歌を変えたりする。1のグループではその当時にはやっているアニソンを歌う、2のグループでは、流行りのグループの歌を歌うだけでなく、友達がへこんでいたら、慰める歌を歌うなど。
そして彼女たちはそのスキルを膨大なカラオケタイムで磨いていくのです。高校生は資本力の関係から、遠出はできないし、ショッピングなんてレアケース。年に2度あればいいくらい。いや、むしろそんなことはお金を出してくれる親と一緒に行くほうが圧倒的に多いのです。
彼女たちは彼女たちの事情(家がお金持ち、バイトをしている等)によって、支出できる金額も違いますが、家、学校の次の居場所であるカラオケボックスは比較的安価であり、個々の資本的事情をクリアすることができる学生の居場所なのだと思います。
場合によっては歌うこともなく、雑談がメインの時もあるでしょうが、大体歌います。そして、歌唱力が磨かれていく。
気が利くし、歌がうまいなぁという人は大体この2つのグループに所属しています。カラオケ女子力は高校生で磨かれているのです。
そんな意味があるのか、ないのかわからないスキルではありますが、もしかしたら接待やデートの時に役立つかもしれません。無論、一般的にカラオケに行く人はそれなりのスキルを持っていると思いますが、彼女たちが3年間必死に磨いてきたそのスキルは一長一短で手に入れられるわけではありません。
そんな時、ぜひ、そういう女子を見つけて、彼女たちの言動を見ましょう。
タイミングやさりげない仕草。そして歌い方。あー、これがカラオケ女子力なのかと分析しましょう。
最後に大事なことを2点。
1点目:このスキルが役に立つとは限らないです
2点目:そのスキルを持っている女子に高校時代、どこのグループに所属しているか聞くのは止めましょう。もしかしたら、黒歴史を暴いてしまうかもしれません。
上記の注意点を留意して、カラオケ女子と素敵なカラオケライフを!
(※本リサーチはたにこにーの経験と感覚と思いつきとカラオケへの偏愛で構成されていますので、ご注意を…ということを書くの忘れてました)
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