敷居の低い街ゴルフのすすめ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:山口 幸美(ライティング・ゼミ日曜コース)
「ゴルフってお金かかるでしょ?」
ゴルフをやりますと言うと、そう聞かれることがよくある。
その答えは、Yesでもあり、Noでもある。
私がゴルフを始めたのは、今から5年前。
元々ゴルフに対してあまり良いイメージはなかった。
小さい頃、日曜日の夕方に父親がテレビでよくゴルフトーナメントを見ていた。
「あーつまんない。番組変えてほしいんだけどな」
植え付けられたイメージは、長い、つまらない、おじさんくさい、だった。さらに大人になるとお金がかかりそう、敷居が高い、というイメージがプラスされた。
そんな私がゴルフを始めた理由は、運動不足解消とストレス発散のためだった。
それだけの理由なら他のスポーツでも良さそうだが、私はかなりの運動音痴だ。仲間と一緒にスポーツを楽しみたいが、集団スポーツでは迷惑をかけてしまう。
数名で楽しむが、成績は個人。練習も一人でコツコツやることができる。そう考えるとゴルフは私に合ったスポーツのように思えてきた。
以前から職場の人たちに勧められていたこともあり、私はゴルフを始める決意をした。
道具やウェアを揃え、レッスンに通い、休みの日には車で郊外にあるコースに行き仲間とゴルフを楽しんだ。
コースに行くのは2、3か月に一度、道具やウェアも最低金額で揃えたが、それでも私にとってはかなり痛い出費だった。
「ゴルフってお金かかるでしょ?」
答えは、まちがいなくYesだ。
しかしゴルフを始めて5年たった今、私が楽しんでいるのは、たいしてお金のかからない「街ゴルフ」だ。
「あー最近運動不足だなー」と感じたら、街中にあるゴルフ練習場、いわゆる打ちっぱなしに通っている。
ゴルフをやらない人からすると、なかなか足を踏み入れにくい場所に感じるかもしれないが、雰囲気は静かなバッティングセンターだ。
しかしバッティングセンターとゴルフ練習場には大きな違いがある。バッティングセンターであれば、わいわい盛り上がる集団の横で、女性1人、黙々とボールを打っていようものなら「あの人失恋したのかな……可哀想……」となりかねないが、練習場は1人で来ることが当たり前だ。若い女性の姿も多くみかける。また練習場では大声で騒ぐことがNGなので、数人で来ていても静かに黙々と練習している人がほとんどだ。
私はいつも一言も喋らず、ひたすら100球以上のボールを打ち続け、ストレス発散して帰っている。それは失恋していても、していなくても変わらない。
ゴルフを始めようとしたとき、最もお金がかかるのが道具とウェアだ。
コースに行くとなれば、襟のついたシャツやゴルフシューズ、そしてゴルフクラブ一式をそろえる必要がある。
しかし練習場では服装に制限はない。靴もスニーカーでOKだ。
私はいつもTシャツに短パン、まるでふらっとコンビニに行くかのような服装で通っているし、平日の夜であればスーツに革靴で来ている人もいるほどだ。
道具についても、練習場ではゴルフクラブがレンタルできるため、高い道具を買いそろえる必要もない。
街ゴルフは初期費用をかけずに楽しむことができるのだ。
さらに街ゴルフを楽しむだけなら、わざわざ高額なレッスンに通う必要もない。
ゴルフクラブの握り方、ボールの打ち方は、初心者向けの動画がYouTubeに数多くアップされている。
初心者だから下手で恥ずかしい……と思うかもしれないが、練習場には初心者から上級者まで、様々な人がいることが日常だ。いちいち初心者のスイングを見て「なんて下手くそなの。ぷぷ」と笑ってくるような人はいないので安心してほしい。
ちなみにゴルフのスイングは腕だけでなく、肩、お腹周り、下半身の筋肉を使う。私はポッコリ出ていた下腹が引っ込み、さらに猫背や肩こりも解消された。
ゆるーく続けた街ゴルフで、私は思わぬ副産物を手に入れた。
もしかすると練習を続けていくうちに「私の華麗なスイングを披露したい! でもコースにいくのはちょっと……」という気持ちが芽生えてくるかもしれない。
そんな時におすすめなのが、ゴルフバーやスポーツ施設に設置されているシミュレーションゴルフだ。
シミュレーションゴルフは、目の前のスクリーンに映し出されたゴルフコースの映像に向かってボールを打ち、ゴルフコースを回る疑似体験ができる機械だ。
ボールの飛ぶ方向がリアルに再現され、飛距離も測定されるので、街中で仲間と一緒にコースを回る感覚を体験することができる。これも街ゴルフの楽しみ方のひとつだ。
屋外でプレーができ、密を避けることができるスポーツとして、ゴルフの人気が高まっているという。
確かに気心知れた仲間たちと自然に囲まれたコースを回るのは、爽快感と非日常を味わえる最高の時間だ。若者から年配の方まで、年代問わず一緒に楽しめるというのも大きな魅力だ。
しかし、ゴルフ特有のルールやマナー、郊外にあるコースへの移動、経済的な負担を考えると、その敷居は決して低くはない。
まずは気軽に楽しめる街ゴルフで、ゴルフのいろはに触れてみてはいかがだろうか。
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