ゼミ文字起こしテキストを特別に公開!こんなに読めちゃうメルマガ「プラチナノート」、いちど体感あれ。《天狼院プラチナノート》
天狼院スタッフの海鈴です。
イベントで最高ランクとなる「天狼院のゼミ」。
「あー、それ、ゼミ生しか内容が聞けないやつね」
……いえいえ。それが、違うんですよ。
ここだけの話、ゼミ生じゃなくても、講義内容を得ることができるんです。
「プラチナノート」って、ご存知ですか?
天狼院の発行する有料メルマガなんですが、これ、なんと、ゼミ講義内容をテキスト版でお届けしているんです。
ゼミに参加してる方だけの特典でしょ? と思いきや、ですよ。
参加していない方でも購読することができるんです!!
秘伝のタレも削らず、リアル講義を分かりやすいようにして配信しています。
本来なら月10,000円でしか聞けない内容。
「ライティング・ゼミ」「起業ゼミ」だけでなく、「法学ゼミ」や1日店長イベントも文字起こしして配信します。
それが、なんと月1,000円で読めちゃうんです。
編集部としても、読み応えバツグンだなーと毎回うんうん頷きながら配信してるくらいです。
これは秘めておくにはもったいなさすぎる!!!
ということでトクベツに、サンプル号を公開しちゃいます!
起業家でもある天狼院書店店主・三浦による
「天狼院起業ゼミ」本屋で学ぶ「超シンプル起業術」
~起業に必要なことはすべて本屋が教えてくれた~《女子大生ななみの起業ノート》
の第1講を特別にお見せしちゃいます!
本来は、この約3倍の量です。たったの1000円で、これだけ読めてしまいます。
読まない方が損になるくらいの内容です。
ふとしたひとときのお供に、どうぞお楽しみくださいませ。
◼︎天狼院「起業ゼミ」第1講
本屋で学ぶ「超シンプル起業術」LIVE(講義)編~60分~:《はじめに》「銃声なき戦場」へようこそ〜あなたの「自由」は何ですか?〜
《一章》 アントレプレナーシップ?起業家の適正?《精神編》【前編】
《二章》 「最強のビジネス書棚を作ろう」《テーマ別》~45分~:アントレプレナーシップ編
三浦:それでは、起業ゼミ、始めていきたいと思います。
スタッフ七生(以下、七生):マネージャーの七生(ななみ)です。よろしくお願いいたします。
三浦:七生のお父さんも起業家です。
彼女は、経営学部っていう、起業家がどんどん出る特殊なところで学んでいます。けど、学術的なところだけじゃなくて、実践の、リアルなところから学んでいくっていうのをやりたいっていうことで、いろいろ勉強しているということです。
本にゼミの講義内容をまとめる時は、僕が七生に教えるっていう定になるのかな。
これから3月までやっていくっていう形になってくるんですけれども、皆さん、今日、カリキュラムは見てきてくれましたよね?
今日は、「アントレプレナーシップ」起業家精神というところから始めていきたいと思います。
というのも、説明会のようなキックオフイベントを福岡で一回、東京で一回、計2回くらいやってきたんです。その中で「皆さんどういうやつをやりたいですか?」というのを集計した結果、『はじめに?銃声なき戦場へようこそ? あなたの自由はなんですか?』という重要なところから始めまして、まずは、アントレプレナーシップに関して2回に分けてやります。起業家としての適性・精神編から入っていこうと思います。本当に基本中の基本ですね。
第2章でマーケティング、第3章でマネジメント、第4章でローンチということで。
ゼミには起業されたい方もいらっしゃったと思うんですけれども、実をいうと僕、行政書士の資格を持っていまして、定款とか全て自分で書いているんですね。あと、途中までは、税理士さんに頼まず確定申告とかまでやっていました。実は、全てのことができてしまう。会社が小さいうちは、一つのやり方として参考になる部分はあるのかな。
増資の手続きも、この前自分でやりました。法務局の人に相談しながら株主総会とかもやって、書類もまた出して、登記するっていう手続きもあるんですね。その手続きについては、これ4章なので、実際のゼミでは3月とかですかね。
最後の方は、事業計画書の書き方。事業計画書と言ってもぼんやりとしているやつじゃなくて、銀行からどうお金を借りるかっていうところまでをやっていきたいと思います。ここにも書いてあるんですけど、「エクセルではなく、ナンバーズで管理せよ」みたいな。ナンバーズだと、ものすごくきれいに作れるので。銀行の方たちはエクセルで作られた資料はもう見慣れているので、ナンバーズで資料を作って持っていくと結構ビビられるんですよね。現実的に、僕は融資は銀行の方から100%受けていたりするので、最後の方には現実的に技術的な方でもやっていきたいと思っております。
講義の内容は、だいたい60分LIVEとしてやります。集中力ってそれくらいしか続かないと思うので。あとは毎回『最強のビジネス書棚を作ろう』っていうのを皆さんと一緒にやります。
皆さん気づかれたかわからないですけど、うち、これでも本屋なので。あんまり本屋じゃないって言われるんですけど。でも、起業家がやっている本屋ってあんまりないと思います、正直。大体どの書店もビジネス書棚っていうのは、起業とは程遠いアルバイトの方々が棚を管理していたりするので、実践的にどういったところが使えるのかわかっていないところがある。
僕らとしては、色々読んでいる中から本当に使える本をセレクトして、種類こそは少ないけれど「日本一起業に使えるビジネス書棚」を構築したいと思います。
今日だったら「アントレプレナーシップ」について、こういうのがいいんじゃないかなっていうのを皆さんにあげていってもらいながら、こういうのを勉強しましたっていうのを共有して、棚作りに反映させていこうと思います。「それ私・僕も読んだよ! よかったよ!」っていうのがあったらもう即発注をかけます。それで、次回来る頃には、もう購入していただけるようにしておきます。絶版だったり、返品不可ってやつ以外は。
そういう形でやっていきたいと思います。
銃声なき戦場へようこそ!
三浦:ということなんですけれども、もうこれ本になることを想定して、もうすでに目次のような形にしちゃいました。
「はじめに~銃声なき戦場へようこそ~ あなたの自由はなんですか」ということで、もう最早これ目次です。というのも、知らない方もいるかもしれないんですけど、僕ビジネス書の編集とかもやっているので、こういうのももうお手の物といえばお手の物なので。
ということで、まず目次を立てます。これは構成っていうのですが、構成を立ててからだいたい著者の方と話を進めてもらって、それを僕ら編集者がまとめるということですね。本を作る作業と全く同じやり方でやる。
今回はストーリーの形でやるので、ビジネスを教えている、みたいな感じでやります。悩みをそのまま解消するというような感じでやっていきたいと思います。では、改めまして、よろしくお願いいたします。
七生:よろしくお願いいたします。
三浦:「銃声なき戦場へようこそ」ということで。僕、いつも「銃声なき戦場」と言うんですけれども、ビジネスの世界は、はっきり言って、リアルで、やばい。リセットボタンがない。なので、結構本気モードでやらないと。戦争だと思わなければ、勝ちぬけない。これが多分アントレプレナーシップにおいて多分一番重要な部分になってくると思います。
例えば、大学とかで模擬店とかやる場合、色々あるとは思うんですけれども、死なないんですよね、売れないところで。食べていけなくなるわけではない。だって彼らには仕送りがありますから。大丈夫でしょ?
七生:大丈夫ですね。
三浦:それが潰れたとしてもなんでもないんですけれども、例えば僕らの事業は、潰れたらみんな路頭に迷う、みたいな。本当にリアルな戦争なので、あまりオススメしない。
七生:オススメしない……?
三浦:うん。僕も10回くらい会社潰しそうになっているので。だからあまりオススメしない。
例えば、まったく違うのはサラリーマン。普通に定期的に給料もらってる人。そういう人はとりあえず、毎月25日だったり、決まった日に給料入ってくるから、銀行に行けば、毎月多い少ないこそあれ確実にお金が入ってきますね。
しかし、これが途絶えます。いきなりなくなります。はじめに創業資金として300万とか用意する。僕も2009年に起業したので、今7年生です、起業家として。でもこの間にも10回くらい潰しそうになっています。僕の場合は、後ろ盾とか全くないです。自分で貯めた100万円から始まって、それ以外は、今で言う所の日本政策金融公庫、政府の機関ですね。昔は、国民生活金融公庫って言ったかな、確か。そこから創業資金として借り立てて、300万円の元手から始めました。けど半年くらいで溶けるようになくなりました。泣きそうになる。本当に。なので、やめたほうがいいよっていうのをまず言いたいのね。
七生:起業するのを?
三浦:起業を。安定した収入があるのであれば、僕はもうそれでもいいと思っているのね。無理して起業したところで、勝ち残れるとも限らないのね。それに、いろんな説もあるよね。5年生存率10%以下とか。いろんな指標がありますよね。1年生き残るのは3割しかいない。3年生き残るのは1割しかいない、とか。
あとね、実質的に潰れているのとかもあると、どちらにせよ、ほとんどの起業は失敗する。僕の友達とかも起業いた人とかもいるんだけど、ほとんどの人が失敗している。とりあえず、生き残るのが難しい。僕なんかは、嘘じゃなくて、月480時間くらい働いています。もう、これ労働基準法違反ね。恐ろしいのは、なんか知んないけど、社長には適応されないんですよね、労働基準法。最初にネガティブなことばっかり言っちゃいますね。社長っていうのは本当にいいよ、ってオススメするわけではないので。それでも、どうしても起業したいっていうかわいそうな人たちのためにこの起業ゼミがあるんです。
本当にやめた方がいい例として最初に挙げておくと、こんだけ働いても誰も文句言わない。「社長なんだからしょうがないだろ」みたいな。それから、失業保険に入れません。皆さんご存知かもしれませんが、旧商法、今でいう会社法っていうのがあるんですが、勉強してみると、会社は有限責任なはずらしいんですね。会社っていうのは、法人格なのね。天狼院書店の運営会社は、東京プライズエージェンシーっていうんですけれども、法人なのね。だから、僕、三浦っていうような個人とは違うの。法人格っていう、人みたいなものなんだよね。あと、有限責任。昔の会社法でいうと、有限会社とか知ってる?
七生:はい。
三浦:あれって300万円の資本金から始められて。1000万円の資本金とか色々な条件があったりするんだけれども、その条件が揃わないと、株式会社にはならないんだよね。でも、実質的に、小さい会社は、銀行行った時に連帯保証をさせられるの。
有限責任ていうのはどういうことかというと、会社がいくら潰れたところで、こっちには降りかかりませんよっていうことだったんですよね。ね、弁護士さん、そうですよね?
弁護士:そうですね。でも最近やらなくなってきたっていう。
三浦:そうそう。欧米でも人質みたいなことがあったり、日本では最近自殺者が増えているっていうことがあったり。だから、法律で禁じようっていうことになっているんだ。
けど、この前の福岡天狼院のオープンだったりとかは、僕が連帯保証。借金は、こっちが被りますよっていうことになっているんです。だから、連帯して保証しますっていうことですよね。
ただ、株式会社の話になると、この潰れた部分は、個人資産まで行かないはずなんだよ。で、もう1回言うと、誰からも文句言われない。ね、恐ろしい。無限に働ける。あと、失業保険がおりません。もう、社長、最悪だよね。本当に社長、かわいそう。だから、頑張るじゃん、社長。で、頑張って儲けたら今度、30%?40%くらい持っていかれちゃう、税金で。
あなたにとっての
「自由」とはなんですか?
三浦:それでも僕ら、こうやって生き抜いてきているわけで。起業すると即わかるんだけど「あ、これ戦場だった」って気づくんだよね。
たとえば、前に、マトリックスっていう映画があったんだけれども、ご覧になった方いらっしゃいますか? マトリックス的なリアルな幻想世界があったとして、マトリックスは「幻想」の世界だったんですよね。共同幻想みたいな。ちょうどそれが、会社員として働くこと、みたいな。
で、「リアル」世界は、幻想なんかではなく、なんかよくわかんないやつと戦っているんだよね。起業がそれで。完全に戦場だったっていうことが、起業した途端にわかっちゃうんだよね。
不幸なのは、戦場じゃん。もう戦うことに慣れているんだよね。だから社員を雇った途端に「有給ください」っていう訳わかんない事言い出すんだよね。有給だって? おかしい! 休みをくださいとか、それ以上もう働けませんとか、ボーナスはどれくらい? みたいな。だって僕らは、何も言われないんだよ。保険も下りないし。ひどくない?
なのに、従業員はものすごく法律に守られている。手厚い。ものすごく手厚く守られているんですけれども、社長は誰にも守られていないんです。社長守るための法律ってあるんですかね?
弁護士:中小と下請け法なんていう、大企業相手にしている法律なんかはあるんですけれどもね。
三浦:でも、それとはね? ほら、自分で起業したんだから自分でなんとかしろ、みたいな。とんでもなく、結構シビアな世界なんです。ほら、もうやめてきたくなってきたよね?
七生:それが月末とかっていうやつですか?
三浦:あ、月末! もう起業してる人はわかっているとは思うんですけれども。僕いつか、『月末を殺したい』みたいな記事を書いていたんです。
普通のサラリーマンと違うのは、月末の観念。サラリーマンは、月末になれば「やったー! 月末ラッキー! おっほー!」ってなるんだけれども、中小企業で大変な時の社長、うちみたいなところは、もう月末は青くなってるんで。もう先月、僕寝てないよね?
スタッフ山中(以下、山中):かけずり回ってましたよね?
三浦:そう! かけずり回ってる! で、月末の合言葉は「月末は、頭をさげるためにある」みたいな。自分に言い聞かせながら、何とか金を調達しなければならないこととかある。僕10回くらい潰しそうになっているからね。ほら、な? やめたくなってきただろ?
これね、僕よく従業員にもいうんですけれども、自分の思い描く自由によって起業するかどうかを決めた方がいい。自分の自由がどこにあるのか。
たとえば、アフターファイブの時間友達と遊びたいとか、麻雀をしたいとか、できるだけ働く時間を短く、シンプルにしたいというのならば、公務員とかになればいいんですよね。たとえば、親孝行のために就職考えるのであれば、天狼院より、トヨタの方がいいじゃん。その方が親は安心するでしょ?
だから、自分にとっての自由が何か。自分にとっての自由がどこにあるのか。
もしかしたら働くことに自由がないかもしれないんだよね。もし、働くことに自由がないのだとしたら、自分にとっての自由は何かって考える必要があるっていうことで。自分にとっての自由です。あんまりこういう概念聞いたことないかとは思うんですけれども、フランス革命的な自由でもなくて、自分にとっての自由のことなんですよね。たとえば、未来に関して期待感を感じるか、みたいな。そういうところでいうと、自分にとっての幸せ、かな。自分にとっての幸せはなんだろうっていうふうに考えた時に、みんな違うんだよ。みんなが革命家になる必要はなくて。だから全員が起業家になる必要はないんだよ。自分にとっての自由が起業によってしか得られないんだったら、しょうがない、起業するしかないんだよ。だからその人たちには「戦場へようこそ」ということになる。
七生:なるほど。
アントレプレナーシップの第一歩
「成功回避の心理」を振り払おう
三浦:今までこんなマイナスなことばっかり言ってたけど、起業するといいです。とっても。
何がいいって、みんな自分の言うこと聞いてくれる。すべて自分で決断できる。僕の場合って、決断早いよね?
僕の場合、1日のスケジュールの中にアポが9件とか入ることがあるんだけど、そうすると一件のアポが、30分とか、長くて1時間と言うことになるので。それで、ほとんど大きい決断を直感的にしなければならなくなる。
ただし、僕がほとんどの支配権というか、決断権を握っている。株式の全体の80%を握っていることになる。となると、ほぼ絶対権があるので、僕一人で株主総会とか、すべてのことが完結してしまうので、僕の決断が解決してしまうことになる。なので、シンプルに決められていく。もしかして今、大企業におられる方は、上司のハンコ、そのまた上司のハンコがないと決断できないかもしれないんですけれども、僕の場合はトントントンと、僕がオッケーって言えば、オッケーになる。僕の場合は、嘘は言わないから、やるって言ったことはやる。
山中:そうですよね。
三浦:今度オーケストラ作ります。
会場:(笑い声)
三浦:そう、そういう風にみんな笑うんだけどね、僕は本気なんですよ。僕が言ったらもう会社の決定なんで。
七生:名前ももう決めてましたよね?
三浦:ああ、そう! で、名前なんだっけ?
七生:天狼院フィルハーモニーオーケストラ。
三浦:そうだ。それを東京芸術劇場でやりたい。福岡公演とかもやりたいね。あと、今劇団の方も別チームで動いてくれているんだよね。このゼミの案件とかもだいたい僕がオッケーって出せばそれで決まり。
ワンピース的にいうと、船長になれる。なので、いろんな仲間とか集まってきていて、戦いに出れるっていうメリットがある。
……ごめんなんか僕だけしゃべって。七生、なんで起業したいの? ところで。
七生:なんで? え、なんでだろう。でも小さい頃から、起業っていうかそういうことは考えていましたね。
三浦:お父さんが起業家だから?
七生:そうなのかな? でもなんか小学校の卒業文集ではもう、私は会社をやりたいっていうようなことを書いていたんですよね。何を思っていたかわからないんですけど。
三浦:すげー。僕小学校の時、新幹線の運転手だからね。
七生:えー、そうなんですか? なんか意外な感じが。
三浦:あと、百姓。お父さんが百姓だったから。だから僕は、百姓か新幹線の運転手。
七生:今、本屋ですよね?
三浦:今、本屋。本屋っていうか起業家。でも起業、っていうのはやっぱお父さんの影響とかあるのかな? 小学校の時から起業とかって考えていた人いますか? 小学校の時から社長やるって決めていた人います?
七生:いない、かな?
三浦:やっぱいないよな。
七生:私は会社をやりたくて、それも大きい会社をやりたくて、なんていうすっごい生意気なことを書いていたんですけど、今になってすごく恥ずかしいです。
三浦:でも今もなんかそういう感じだよね? あんまり物怖じしない感じでやってるよね?
七生:んー、でもそうかも。
三浦:だからなんかね、適正とかはあると思う。サラブレッド的というか。これはちょっと項目には入れてないですけど、ものすごい重要な論点があって。僕もこれ最初のうちは苦しんでいたのね。「成功回避の心理」。僕が違う本を編集している時に使った言葉なんだけども、「成功回避の心理」がものすごく多くの日本人にすりこまれていると思っているんですよね。七生みたいなのは、めずらしい種類なんだよ。
たとえば、総理大臣とか、大臣とかが次々に出る家系。あれはもうお父さんとかが外務大臣だったり、お兄ちゃんが総理大臣だから「あぁ俺もいけるわ」って思う。もし周りが東大行ってたら、自分もいける、ってなる。そういうのが当たり前になっているので、成功に対してビビらないのね。
ところが、僕ら百姓の出。あの、僕、東北の農村の生まれなので、周りはもう下手すると地平線が見えそうな。だから福岡なんて大都会だよ、もう。正直、天神とかなんてありえないほど都会だよ。僕なんて本当に、普通に集落から集落へチャリンコで行くときに地吹雪とかにあったり。
七生:地吹雪ってなんですか?
三浦:雪降ってないのに、かぜで雪がわーって降る。
七生:えー? そうなんだ。
三浦:そう、そうだって。山脈まで30キロくらい離れていて、そこにはなんにもないから、ずーと田んぼなわけだよ。すごい雪つもってくるとわーって来るわけね。そういうところを言ってんのね。だからその集落の掟が、すべてで、村八分とか聞いたことある?
七生:あ、聞いたことあります。
三浦:たぶんどこの田舎とか都市でもあると思うんですけど、村っていうのが構築される。そうすると、優れてないのと優れているものは、両方同じくらい悪いのね。村にとって。いじめの対象になるもん。たとえば、勉強できすぎるとか。
七生:できすぎてもだめ?
三浦:できすぎても気持ちが悪い。できなすぎるといじめの対象。あいつまたできないって。普通が一番いい、みたいな。日本社会に結構あるよね。出てくると叩く、みたいな。
七生:でもそれ、多いですよね。
三浦:多い多い。
七生:出る杭を打つみたいな?
三浦:そうそうそう。だから僕ら百姓の出は、目立つなって教育されるの。
七生:そうなんだ。
三浦:できるだけ目立つなって。できるだけへりくだれ、と。できるだけ、お金がちょっと入ってきても、入ってないって言えって。とにかく目立ったら終わりだから。目立たない子が1番っていう。
まぁそこまで言われないんだけれども、たぶんその村的な思想があって、小さいころからそれで育つわけだから、成功したらだめっていうのが植え付けられていくんだよね。
出自の問題だったり、ジェンダー系の問題で、ものすごく優秀な女性っていうのが、あまり出世しすぎると周りから、結構疎まれたりするから、あえてできないふりをするとかね。無意識的に。
成功したけりゃ、田舎を捨てろ!
三浦:これって、心理の中で、無意識に組みこまれているから、やっかいで。自分でそれに囚われているってわかってればいいんだけど、もうほとんどの人はわかっていない。なので、たとえばF1で、僕、F1好きなんですけど。いい感じでやってきて、最後の最後のところで、踏み込めば勝てるところで、七生タイプは踏み込めるのね。私勝ってもいいんだもんって。でも、僕なんかみたいな目立っちゃダメな奴は、この踏み込むのを躊躇する。だから、車のスペックの話じゃなくて、最後の底力の問題で、これが邪魔をする。なんなんだろうな、これ。
あのね、今、ようやくなくなったんだよ、僕。
七生:三浦さんが?
三浦:その通り。それね、実家に帰る度にぶり返してた。なんていうか、あのね。いろんな優しい言葉で来るの、これ。「体壊すから、やめなさい」とかね。もう十分だからあなたは頑張ってるからとか。
七生:周りから?
三浦:そうそうそうそう。でもいうことは全部正義なのよ、うん。でもね、成功している人は体壊してもなんでも、踏み込んでるんだよね。そこの、踏み込んでいるかいないかの差でしかなくて。
普通は100パーセントくらいで満足するところを、105パーセントくらいで踏み込んでいるから、だから勝てるの。
踏み込むっていう加減も、成功者の一族っていうか、この成功慣れしている人だと、染み込んでるの。お父さんがうまくやって、例えばそれで、工場がいっぱいできてきたと。そうすると、「あ、工場って増えるんだ」って。
だからね、重要なのは成功回避というやつを、どう振り切るか。自分が成功回避に陥ってないか、っていうのを確認する必要があって。
不幸が自分に生きてるって思いこんでる人は、不幸に生きてるんじゃなくて、自分がそういう結果になりたい。成功したくないんですよ。信じないかもしれないけど、このメンタルブロックがすごく強い。周りの人に言われないと、たぶんこれは気づかない。
そういう人たちはなんか、二分の一で悪いことが起きるんであれば、自分にまず悪いことが起きるはずだって信じている。で、現実、それって起きてしまうんだよね。なので、まずはこれを振り払うことから始めないとだめで。
アーティストで、奈良美智さんっていらっしゃるじゃないですか。『情熱大陸』で前見たときに、あの人、青森生まれかなんかで、成功するまで、田舎を断ち切ろうと思ったって。それ、よくわかるんだよね。自分の出自であるところの、なんか農村的な部分、いや農村が全部悪いとは言わないんだけれども、成功することに関しては、その優しさだったりなんだりっていう、村的な奴っていうのは、重荷になる可能性がある。自分の知らない間に、鎖になってる可能性がある。
七生:田舎にあると?
三浦:田舎のこの風習で、自分は何者でもなかったって思い知る時があって。そうなると、踏み込めなくなる。踏み込むときに「どうせ、こいつには勝てない」っていう勝手な思い込みが発動する。
これを振り切ることがまずアントレプレナーシップの一番大事な第一歩かもしれない。
(つづきは、プラチナノートをご購読ください!)
……けっこう赤裸々でリアルな話も綴られてますね。
そう。ほんとにここでしか聞けないリアルな内容なんですよ。
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ちらっと、覗いてみてください。
きっと周りの見える景色が変わるはず、ですよ。
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天狼院プラチナノート
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