コミュニケーションはあの世界的有名ネズミに学べ！
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
記事：Maki （ライティング・ゼミ４月コース）
社会生活を送る上で欠かせないとされる
コミュニケーション能力。
一般的には
「相手とスムーズに意思疎通を図れる力のこと」
と、定義されることが多いこのスキル。
経団連によるアンケートでは、新卒採用の選考において重要視する要素の一位に１６年連続で選ばれているそうです。仕事だけでなく、恋愛でもコミュ力があるとモテる！ なんて話も聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
コミュニケーションは、そんな仕事や恋愛だけでなく、あらゆる場面で必要とされるだけに、多くの人の悩みの種でもあります。
でも実は、いかなる場面でも引く手あまたな、誰もが知ってるコミュ力オバケがいるんです！
それは……
ミッキーマウス。
え？ ミッキーしゃべんないじゃん。
と思ったアナタ。そうなんです。コミュニケーションのスキルという側面から見ると、そもそもコミュニケーションがなりたってないとも言えるんです。
コミュニケーションスキルを大枠に分類すると
伝えるスキル
聴くスキル
読み解くスキル
の３つが挙げられます。
もう少し具体的に説明されている場合だと、伝わる言葉を使いましょうだったり、傾聴しましょうだったり、5W1Hを意識しましょうだったりと、言葉は違えど大体そんな内容が書かれているかと思います。ですが、ミッキーマウスは話せないので「伝わる言葉」が使えてないですから完全にスキル不足。
それなのになぜミッキーマウスがコミュ力オバケなのか。
ディズニーランドにはミッキーマウスが住む家があり、私たちをゲストとしてお家に招待してくれます。そこでミッキーと会えるわけですが、正直その時間は１分そこそこ。その６０秒ほどの時間で、彼はコミュニケーション力を惜しみなく発揮して、ゲストをつぎつぎと虜にしていきます。
まず、お部屋の扉を開くと、満面の笑顔でかけ寄ってきて、あなたに会えたことの喜びと歓迎の意を全身で表してくれます。そして手を取ってお部屋の中へとエスコート。夏であれば暑かったのではないかと手で一生懸命あおいでくれ、冬であれば寒かったねと言って手をさすって温めてくれます。そんな気遣いを目一杯見せてくれた後は、私たちゲストの話を目を見てうんうん、とうなずきながら、時には笑ったり驚いたりしながら一生懸命聞いてくれます。嬉しい話なら一緒に手を叩いて喜んでくれますし、悩み事であれば一緒に悩んでがんばるポーズで励ましてくれます。写真撮影をするときは、ゲストのリクエストに応えて可愛い仕草からキザな仕草まで自由自在に七変化。ゲストを喜ばせることに全神経を注ぎます。そして最後は玄関までお見送り。手がちぎれてしまうんじゃないかと思うくらい、扉が閉まりきる瞬間まで笑顔で手を振りながら訪問してくれたことへの感謝を伝えてくれます。
一般的に、コミュニケーションは言語そのものだけで伝わる情報は７％、残り９３％は非言語と言われています。ミッキーマウスはその９３％をフルに活かし、さらに傾聴の姿勢をしっかりとって相手の意図を汲みに行ってるのです。そうすると、人は自分を分かってもらえてる、受け入れてもらえてる、認めてもらえてる、という安心感を自然に持てるので、もっとこの人と話したいな、もっと聞いてもらいたいなと思えるわけです。そしてミッキーマウスの場合、相手を楽しませることが自分の喜び。なので、相手は自然と彼を好きになっていくわけです。
コミュニケーションの語源は、ラテン語のコミュニス（Communis）からきており、「共有する」や「分かち合う」という意味があります。具体的には、意思、感情、思考を共有し、相互に理解しあうこと、おなじになること。
「共有」して「理解しあう」ということは、相手の理解はもちろんですが、自分自身についての理解も必要である、ということ。ミッキーマウスは自分がエンターテイナーであるという自己理解をしています。その上で、ゲストのことをしっかりと理解しようと関わりを深めているのです。
２人でいる６０秒を最高に価値が高い時間にしようという意思、安心感があって楽しいという感情、それをどうすれば実現できるかという思考を持ってゲストと関わりを深めていく。その関わり方こそがコミュニケーションの本質ではないでしょうか。
基本的スキルを身につけることは大切です。ただ、それ以上に大切なのは、コミュニケーションを通じて何を創造し、どのような価値を生み出したいのかという意図であると考えます。
ミッキーマウスは自分と関わるすべての人たちに、安心安全とハピネス、そして夢の世界を創り心から喜んでもらうという、しっかりした意図を持っているからこそ、指折りのコミュニケーターとして長年にわたり老若男女にモテ続け、世界を席巻しているのではないでしょうか。
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