後回しは借金と同じ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:山口(ライティング・ゼミ4月コース)
午前10時。太陽が出ていて天気は良い。外に出ないのがもったいない気持ちになりながら家でzoomミーティング。
「ちゃんと振り返りした?」
パソコンのカメラ越しに聞かれた。相手は半年に一度のペースで話を聞いてもらっている女性経営者。優しくまっすぐな目で質問してくるのが印象的な人。
いつも仕事のことからプライベートのことなど色々と相談している。自分じゃわかってる様で気づいてないことなどを客観的でシンプルにフィードバックをくれるのが心地よくありがたい。
ただ、今回なぜ開口一番そんな事を聞かれているのか一瞬わからず、頭の中をグルグル高速回転させているとふと思い出した。そういえば前回
「この半年どうするの?」と聞かれ
「1か月に一度、目標達成のためにちゃんと振り返りの時間を取ります」
って威勢よく宣言したんだった。今の今まですっかり忘れてたけど……。
一応、宣言してから2回ぐらいは振り返りの時間を持った気はする。たぶん。そして、今期が始まる時に作った経営計画との差を埋めるためにどうするか頭を悩ませ、行動計画を修正し、新たな気持ちで新しい月を過ごし始めたような記憶はある。
だが振り返りのことはいつの間にか頭の中からすっかり消えさっていた。全くもって思い出すことがないぐらいに。
もともと宣言した時には、ビジョン実現のために、いつもとは違う誰にも邪魔されない場所で、計画と現状のズレを修正するためのアイディアを出して、優先順位を付けながら実行していく。そしてまた1か月後に振り返って改善。って意気込んでいたはず。
なのになぜ消え去ってしまったんだろう……。
一応いつもクライアントには
「目標達成のコツは忘れないこと!」
なんて偉そうなことを言っている。それなのに、自分自身はすっかり忘れていた。なんとも情けない。
確かにやる気はあった。でも今思えば、そのやる気に頼ったのがまずかったのかもしれない。
やる気の有無にかかわらず、やらなければならない事はどうせやらなければならない。だからやる気よりも、むしろその時間をちゃんと確保できるかどうかの方が重要なのに。
せっかくやる気はあっても忘れてしまっては何の意味もない。貴重なやる気の無駄遣いになってしまうだけ。
わかっていたはずなのに、なぜか自分だけは大丈夫という謎の自信があったんだろう。そしてこの結果。
何だか「人は1年でできる事を過大評価しすぎる。そして10年でできる事を過小評価しすぎる」っていう世界№1コーチと称されるアンソニー・ロビンスの言葉が頭をちらつく。
この振り返りという小さなことの積み重ねがきっと10年後に驚くような大きな違いを生み出すことになるんだろう。
だが、今のままだとまた半年後も同じことになってしまいそう。
そういえば以前誰かに、「おもいっきり忘れてもいいようにちゃんとスケジュール帳にすぐ入れておきなよ」ってアドバイスもらったことがあったな。
まあそのアドバイスのことも今の今まで忘れてたけど。
結局、「zoomが終わったら手帳に書き込もう」とか「キリがついたらやろう」などと何だかんだ先送りした結果、スケジュールに入れ忘れている。だからこんな事になるんだ。
さほど緊急性がないけど重要なことこそ、そのための時間を死守しなければならないのに。
誰かがテレビで「明日やろうは馬鹿野郎!」と言っていたけど本当にそうだな。
後回しにして良いことなんてない! 先送りしてしまうと何だかだんだん面倒に感じてくる。「忙しいから仕方ない」とやらないでいい言い訳も考えてしまう。そしてそれを正当化しようとしてしまう。取り組むための最初の一歩のハードルがどんどん上がっていく。
まるで雪だるま式に借金が増えていくかのように、どんどん自分の中で時間を取り戻すのが難しくなっていく。
それなのに今もまた懲りずに、この文章を書き終わったらスケジュール帳に書き込もうなんて考え、スケジュールに入れるのを後回しにしようとしている。とりあえず一旦手を止めて書き込んでおかねば。じゃないとこのまま忘れてしまう。
今の延長線上にない未来を掴むためには自分自身で変化を作っていくしかない。そのちょっとしたコツは先送りしないこと。
きっと後回しは未来の自分に借金をするのと同じ。その利子は高い。取り返すには今よりも労力を要する。先送りにせずにすぐに手を付けていこう。
あなたはすぐにやれていますか?明日やろうは馬鹿野郎だ。
***
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