女はみんな、チャンスの順番を待っている
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記事:宅野美穂(ライティング・ゼミ日曜コース)
私はモテない。
いや、本当のところはモテているのかもしれない。
男友達もいるし、嬉しいことに自分を気に入ってくれる男性もいるようだし、別に男に興味がないわけでもない。
だけど、いわゆる「タイプ」の男性に選ばれたことは、1度もない。
そういう男性の恋愛対象には、どうもならないらしい。
贅沢な悩みなのかもしれない。
選り好みしなければ、10年早く結婚して、子供を産んで、幸せな家庭を築いていたかもしれない。
でも、現実はそうではない。
今の私は、独身を拗らせたアラフォー。
1番なりたくなかった、世間一般でいう「負け組」なのである。
そんな拗らせライフを過ごしていた時、1冊の本に出会った。
能町みね子さんの『くすぶれ!モテない系』というイラストエッセイである。
「モテない系」というキーワードに衝撃を受けた。
「拗らせ女子」でもなく、「負け組」でもなく、「モテない系」。
容姿が悪いわけじゃない。
恋愛経験もゼロじゃない。
だけど、なぜかモテないオーラが滲み出ている。
まさに、今の自分じゃないか!
なんとなく抱えていた心のモヤモヤを晴らすきっかけになるかもしれない。
そう、直感した。
本には、とにかく「モテない系」の生態がこれでもかというくらいに描かれている。
好きな音楽を例を挙げてみると、以下のようなことが書いてある。
モテ系:ミスチル、aiko
モテない系:アジカン、CHARA
誤解のないように言っておくと、アジカンやCHARAさんをディスっているわけではない。
ただ、確かにモテない系は一般女子が好きそうな分かりやすいアーティストには手を出さない。
私が好きなアーティスト?
ポルノグラフィティである。
一昔前ならモテ系に入っていたかもしれないが、今はちょっとコアな部類になりつつあるような気がする。
今、モテそうな女子が聴くアーティストって、back numberとかRADWIMPSでしょ?
今のポルノに手を出す女子って、それなりに音楽好きな人な気がする。
そんなこんなで、私はどうも一般女子とは違うらしい。
それが長年の悩みだったのだが、「モテない系」という概念を知ったことで逆に安心した。
どういうことかというと、女子社会における自分の立ち位置を理解できたからだ。
本には、こんなことも書いてある。
女子社会のヒエラルキーにおける頂点は「モテ系」である。
彼女たちは、何よりも恋愛が最優先、常にキラキラしている女子のこと。
その下が「一般地味層」と「負け犬」。
「一般地味層」は容姿も仕事も趣味も普通、それなりに良い人を捕まえて結婚し、無難な人生を歩む女子。
「負け犬」は35歳以上の独身、仕事と結婚したような女子。
その下が、「モテない系」である。
分かりやすくいうと、恋愛よりも趣味が優先、趣味のために仕事をする女子のことである。
ここまでが、女子社会におけるヒエラルキーの「圏内」である。
ちなみに、身だしなみを一切気にしない、完全に女を捨てた圏外も残念ながら存在するようだ。
私はまだその一線は超えていないので、ギリギリ圏内にいるらしい。
じゃあ、女子社会の最下層にいる「モテない系」は、何を目指せば良いのか?
私はその答えを「48グループ選抜総選挙」に見た。
Yahoo!ニュースを見ていたところ、こんな記事を見つけた。
「選挙速報1位はNGT48の荻野由佳!」
「誰よ?」というのが正直な感想だった。
というわけで、彼女について調べてみた。
すると、荻野さんはかなりの苦労人らしい。
AKB48のオーディションに落ち、バイトAKBに受かって活動するものの契約満了、その後の第2回ドラフト会議でNGT48に合格。
故郷の埼玉から新潟へ引っ越し、NGT48のメンバーとして活動するも、なかなか芽が出ず。
昨年の選抜総選挙も95位だったそうだ。
そんな彼女が速報とはいえ、HKT48の指原莉乃さん、AKB48の渡辺麻友さん、SKE48の松井珠理奈さんなど、各グループのエース級を抑えて1位を獲得したのである。
これって凄いことなんじゃないか?
ネットでは、「不正じゃないか?」という声もあがっているが、ネガティブな内容でも話題になれば名前が売れる。
今回の件で、日本中に「荻野由佳」という名前が知られたのではないだろうか。
AKB48の曲にもあるが、彼女に「チャンスの順番」が回ってきたのだ。
選抜総選挙では、300人近くメンバーがいる中で、圏内に入れるのは80人。
これって、10代、20代の若い子にしてみたら、ものすごい厳しい現実だと思う。
それでも、圏外や下位のメンバーは、少しでも上位を目指して、選抜や神7を目指して日々努力を重ねているのだろう。
これを、女子社会に当てはめるなら、最下層にいる「モテない系」は下位メンバー、最上位にいる「モテ系」は神7。
「モテない系」でも荻野さんのようにチャンスの順番が来るかもしれないし、報われずに圏外に落ちるかもしれない。
だけど、努力次第で神7を目指せるかもしれない。
私は、「神7」と「圏外」、どちらを目指すのか?
そりゃあ、人生、少しでも上を目指したいに決まっている。
少しでも「モテ系」という名の神7に近づくため、女子は日々努力を重ねている。
女子は誰でも、いくつになっても、キラキラした世界に憧れているのだ。
そして、やはり、男の人は必死で頑張る女子に興味を持つのだろう。
それまで、あまり興味がなかった「48グループ選抜総選挙」。
荻野さんが1位を獲るのか?
エース級が巻き返すのか?
陰で努力を重ねていた誰かが陽の目を見るのか?
今年は、ちょっと注目してみたい。
彼女たちが描くドラマから、女子社会のヒエラルキーを勝ち抜くヒントを得られるかもしれない。
女はみんな、チャンスの順番を待っているのである。
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