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最短距離で幸せな結婚をするために、まずは決めておくべき結婚の5条件


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:あさみ(ライティング・ゼミ 平日コース)

 

「結婚相手に求める条件を、これだけは譲れないという5つにしぼるなら?」

これは、結婚できないこじらせアラサーのわたしたちが、女子会でよく話題にしていたネタ。

 

相手もいないわたし。相手はいても結婚にふみきれない友達。そろそろ30歳の足音が近づき、周りを見渡してなんとなく焦る時期。女子会の話題は自然と「結婚」がテーマになることが多かった。

 

中でもよく話題にのぼったのが「結婚相手に求める条件」。自分のことを棚にあげ「優しくて、面白くて、料理ができて、仕事ができて、それからそれから…」となっては理想の相手なんて一生現れないだろう。奇跡的に出会えたとしても、そんな好条件の相手にはすでに彼女や奥さんがいるに決まっている。これではいつまでたっても結婚できないじゃないか……!

「結婚相手に求める条件を絶対に譲れない5つに絞れば、グダグダする時間を短縮して結婚にたどり着けんじゃない?」これが、何時間ものグダグダした女子会を繰り返したわたしたちがたどり着いた結論だ。

 

モヤモヤアラサー女子のたわごとをまとめるとこんな感じ。

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最短距離で幸せな結婚をするために「結婚の5条件」を決めるべし。

ただし、以下のルールに従うこと。

 

■ルール1.客観的にジャッジができる条件であること

NG例)優しい・気遣いができる

OK例)風邪をひいたときにおかゆをつくってくれる

 

「優しい」と一言で言っても、何を「優しい」と感じるかは人によってまったく違ったりもする。例えば、「結婚指輪をサプライズでくれる彼」。友人は胸キュンらしいが、わたしはそれが好みの指輪でなかったらイヤなので、はっきりいってちょっと困る。自分がどんな人を「優しい」と感じるのか具体的にイメージしてみる……。そうすると、理想の結婚相手の人物像はどんどん具体的になってきて出会いも探しやすいし、誰でも客観的に判断できる条件を決めれば「この人条件に合うはずなのに何か違う気もするんだよなあ~」というありがちな遠回りも解消できるはず!

 

 

■ルール2.5つの条件を並べたときに当てはまる人が5割くらいはいそうなこと

NG例)年収3000万円以上・ハーフ・AKB48ファン・身長190cm以上・料理上手

 

条件を5つに絞っても5つ並べたときに「そんな人どにいるの?」となってしまっては理想の結婚相手とは出会えない。“出会いがない!”と嘆いていたわたし。そりゃそうだ、だってわたしの理想の人、この世にほとんどいなかったんだもの。現実に出会える条件を見直すって大事だ。

 

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この2つのルールをふまえて、わたしが考えに考えてたどり着いた結婚相手に求める譲れない5条件はこれだ。

 

条件1.日本人男性

条件2.身長が165cm以上

条件3.年上

条件4.車の運転が得意

条件5.わたしが街中で鼻歌を歌っても怒らず合いの手を入れてくれる

 

この5条件を決めて周囲に公言をしてから数か月後、この条件にぴったり合う人とお付き合いをすることになり、そしてその1年後、結婚することになった。

 

彼はもともと知っていた取引先の人だった。5条件を公言したおかげで、共通の知り合いから「あの人当てはまるのでは?」と推薦状が届き、私自身も「なるほど当てはまる」と迷わずアプローチをする運びとなる。知人のナイスアシストもあり、運よく、トントン拍子でコトが進んだというわけだ。

 

かくしてわたしは自分自身の体験から、結婚に悩める後輩たちにドヤ顔でこの「5条件決め」を勧めていった。

結婚とは「愛」でも「運命」でもなく「条件」なのだよ。好きだとか愛しているだとかに惑わされてはいけないよ、と。

 

 

ところが、結婚4年目のわたしに、この持論を大きく覆す事件が起こる。

 

夫が脳梗塞で倒れたのだ。

 

幸い命に別状はなく、日常生活が送れないような大きな後遺症はなかった。しかし夫は左半分の視野を一生失うこととなった。

 

わたしは0歳の娘を抱えながら、夫の目となり、日常生活や仕事、メンタル面のサポートをする生活が始まった。再発防止のために食生活の改善は必須で、1日3食の献立にも手が抜けない。

これまで年上の夫に甘えてワガママ放題だったわたしが、突然、家事・育児に加え夫のサポートを一手に引き受けることとなったのだ。

 

今はわたしが頑張るときだと思うけれど、やっぱりつらいときもある。未来を考えて心細くなるときもある。

くじけそうなとき、わたしはいつも愛を誓った日のことを思い出す。

「あなたは、健やかなるときも、病めるときも、この者を夫とし愛することを誓いますか?」

結婚式の日、わたしは多くの人の前で「はい、誓います」と確かに答えた。決まりきった愛の言葉に、陳腐だなと思いながらも。

 

病気は、わたしの結婚の5条件のうち、3つをあっけなくなく奪ってしまった。

条件3.……夫は確かに年上だけど、これまでのように甘えてばかりもいられない。

条件4.……目が不自由で車の運転もできない。

条件5.……今の彼はわたしののんきな鼻歌に合いの手をいれる余裕もない。

だけど「では離婚しましょう」とならないのは、ぶっちゃけると、夫のことが好きだからだ。好きじゃなきゃ、やってられないことはたくさんある。きっと病気以外でもこれから長い人生、好きじゃなきゃ支えあえないことがなくさんあるんだろう。好きとか愛とか、そんなのバカにしていたのに。陳腐だと思っていた愛の言葉に、今わたしは支えられている。

 

やっぱり結婚とは「愛」なんだと思う。

 

女子会で結婚の5条件をウダウダと議論しているときは、「病めるとき」という前提はまったく思い浮かばなかった。自分だってこの先どうなるかわからないクセに。ただただ目の前の自分の幸せをワガママに考えていただけだった。それで結婚をわかったような気になっていた。結婚評論家のように語っていた自分が恥ずかしい。わたしはなんて浅はかでコドモだったのだろう。自分にとって都合の良い条件ばかりを考え、どんなときも、お互いに支えあって暮らしていくことの意味なんてぜんぜん考えていなかったのだ。

 

5条件があったから夫と巡り合えたのだから、条件を決めたことがすべて間違っていたとは思わなない。だけど、5条件のルールに1つつけ加えたい。

 

■ルール1.客観的にジャッジができる内容であること

■ルール2.5つの条件を並べたときに、人口の5割くらいはいるイメージがもてること

■ルール3.病めるとき、または何らかのアクシデントで5条件の何かが欠けてしまったとき、それでも長い人生を一緒に生きる覚悟ができる「愛」があること。

 

今、目の前に結婚に焦っている後輩がいれば、わたしはドヤ顔でいうだろう。

結婚は「条件」だけがすべてじゃない。やっぱり「愛」が前提だよ。

夫の病気が、結婚を何にもわかっていなかった大バカ者のわたしに、大切なことを教えてくれたのだから。

 

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2017-09-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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