高卒のわたしが大手企業で働く理由
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記事:豊中真見(ライティング・ゼミ日曜コース)
わたしは賞与をもらったことが一度もない。
高卒のわたしは15年も働いているのだが一度もそんな待遇の勤務先には出会えなかった。正社員として去年の暮れに勤務していたこともあったのだが、業務実績に応じて賞与を出すといった会社であった。
現在33歳のわたしは正規雇用にこだわることもなく、すっぱり正社員を捨て「派遣社員」として勤務することを選んだ。
わたしの場合は写真撮影の仕事をしたいという目的もある。
そのため正社員で企業に属していると自由に動くことができない、拘束される、副業禁止というルールが嫌だった。そんなしがらみから解放される最善な方法として「派遣社員」が最適だった。
学歴のないアラサーからすると正社員=安定といったイメージにはなかなか結びつかない。正社員になっても、みなし残業込みの月給だったりするため派遣社員として残業したほうがよっぽど月給が高かったりしてしまう。
その上、定時になったらスルリと帰宅しても怒られることもない。仕事さえ終わっていれば定時を過ぎて居残りしていると残業代がかかってしまうため企業側もササっと帰宅してくれたほうが良いとさえ考えているようにも感じる。
ただし交通費が出ない、雇用がいつまで続くかわからない。というデメリットも、もちろんある。
そんなデメリットを差し引いても大手企業で働けることは派遣社員の最大のメリットだと断言できる。
高卒のわたしからすると派遣社員として大手企業で勤務できるのはディズニーランドにある「ファストパス・チケット」を手に入れたようなものである。
高学歴の人たちが多く働いている大手企業で働くのであれば、本来ならば わたしは「大学を卒業する」ことをまずしないといけないように思う。それもある程度の偏差値の大学を……考えただけでも学費や勉強期間など険しい道程が待っている。
けれどもパソコンのスキルを身につけマイクロソフトのMOSを取得するだけで大手企業へ事務として潜り込みことができる。その上、派遣社員の事務の求人は沢山あるので自分の興味のある業界、好きな業種の企業を選ぶことまで出来てしまう。
わたしの場合は広告代理店で働いている。写真に少しでも関われる業界がいいと思って広告代理店を選んだ。以前、人生の先輩方から好きな業界に潜り込んだ方が絶対にいいと教えてもらったのだが、まさにその通りであった。
広告代理店で派遣社員として働くことは本当にわたしにとって都合のいい環境だと思う。直接、制作に携わったり撮影現場に行くことはないのだけれど、世に出る前の入稿素材を仕事としてチェックすることが出来る。自分の知らなった分野の最新情報を知ることが出来たり、マーケティングの考え方なんかも学ぶことが出来たりもする。職場には常に新しいことに挑戦しようとする勉強熱心な人が多い為、刺激をもらうことだって出来る。勉強嫌いだったわたしですら周りで飛び交うマーケティング用語をググって、会話を少しでも理解したいと考えるようになった。
そして誰もが知っている企業がクライアントであることが多いため、自分がほんの少しでも関わった広告をふと街中で目にすると嬉しいし、また頑張ろう!ってやる気も出てくる。
そして今一番テンションが上がっているのは社内にライブラリーがあることだ。
様々な種類の雑誌が多く集められておりバックナンバーもちゃんと収納されている。派遣社員のわたしでもお昼休憩などで立ち寄ることが可能なので本当に幸せな場所を見つけたと思っている。
副業に関しても自由である。副業申請を出し許可をもらっているため、週末は堂々と撮影の仕事が出来るし、平日であっても都合を聞いてもらい撮影で休みをもらったりもしている。
忙しい時はこちらも遅くまで残業しているため、こちらの都合で休みをもらいたい時も融通を聞いてもらえる。本当に有難い環境だ。
総務省統計局が発表している2017年7月〜9月期の労働力調査でも非正規の雇用形態についた主な理由として男女共に「自分の都合のよい時間に働きたいから」が最も多いとされており前年に比べて増加している。
わたしの周りでも複数社で業務委託をしているという話やフリーランスで働いているとう人をよく聞くようになってきた。都心を中心に自分に合った働き方をしたいという人が増えてきているのだ。
生活費のベースとなる職場がひとつあり、月にある程度決まった金額を稼ぐことができる「派遣社員」が、わたしにぴったりな働き方だと実感している。
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