書くことを通して自分を理解し好きになるという冒険について。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【2月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:奈々(ライティング・ゼミ ライトコース)
確か2年前の今頃だ。ふとした時に「私はこんな感じでこの先ずっと過ごしていくのかな」と漠然と考えるようになっていた。そしてその度に言葉にできない何とも言えない気持ちになっていた。
気の迷い? ただの気まぐれ? もしかしてだいぶ早い中年の危機?
それでもその気持ちはなかなか消えず、次第に無視するにはあまりにも大きくなり、自分でもどう向き合ったらいいのかわからなかった。控えめに言ってもお手上げだった。十分に幸せで、十分に自由で、十分に満たされているはずなのに、これ以上何が望みなんだろう。それに30歳を過ぎて「自分の気持がわからない」なんていう中学生みたいなことで悩むだなんて!
私が天狼院書店のライティング・ゼミの文字をウェブで目にしたのはそんな時だった。
試しにクリックすると、そこには本気が溢れていた。本気で作家になりたい人や、業務で必要な為に本気でライティングを学ばなくてはいけない人に向けたゼミといった雰囲気だった。何気ない気持ちでそのページを開いた私は、思わずそっとページを閉じた。
私、読むことは好きでも、書くことなんて久しくしていない。それに本気で何かに取り組むには、あまりに時間も気力もない。もっと言えば、そういった障害を乗り越えてまで取り組みたい程には今ライティングに興味がない! そんな数ヶ月に渡る冒険をする気分では全くないのだ。
そんなわたしが今回このライティング・ゼミライトコースに通う気になったのは、例の言葉にできない何とも言えない気持ちを今も消化できていないからだ。相も変わらず、十分に幸せだし、十分に自由で、十分満たされているはずなのに、久しく続くこの気持ちは何なんだろう。その答えをきっと誰も教えてはくれないし、もちろんいきなり空から答えが降ってくるなんてこともなさそう。
そう、結局この気持ちが何であるかを知るためには、もっと自分と向き合い理解しなくてはいけないんだろう。わかりきっていたことを、ようやく受け入れる。そしてその時、書くことはきっと役に立つ、そんな気持ちでこのゼミへの参加を決めた。
小さい頃は、読むのも書くのも大好きな子だった。両親が読書好きなこともあって家には本が溢れていたし、毎日日記を書くことは物心ついた時からの親との約束だった。ピアノやお華の練習はサボっても読書は欠かさない。日記については、ダミー日記と呼んでいた親が読む為の日記と、その時流行っていた友達との交換日記以外に、鍵付きの日記帳をお小遣いで買ってきて密かに自分の気持ちを書き連ねたりお気に入りの文章を書き写したりしていた。大家族で育った私にとって、鍵付きの日記帳は大袈裟じゃなく秘密基地のようなものだったし、読むことと書くことは共にライフワークと言っても過言じゃないほどだった。
それがここ最近は日々の生活に忙殺され、日記はただスケジュールの管理とその日の出来事を記録する為のものとなった。もしかしたら小さな頃に想像していた大人になりきれていない自分と向き合いたくなかったのかもしれないし、変わり映えのしない日々を書き留めるのが面倒になったのかもしれない。とにかく書くこと自体に嫌気が差したわけではなかったが、通勤時にビジネス書を読むぐらいしか活字に触れることのない生活を送っていた。
そんな私が今回ライティングを学ぶ。「自分を変える習慣」だとか「今すぐ生まれ変わる○の方法」といった巷にあふれている本のような即効性をライティング・ゼミに求めているわけではない。書く機会(=自分とより向き合う機会)が増えるだけで十分だし、おまけに小さい頃好きだった書くことにもう1回じっくり向き合うという意味も持つ。
初めてのゼミの日は、恐ろしく緊張していた。老若男女、本業で忙しい大人達が集まり、真剣に講師の声に聞き入る様子を見ていたら「時間がない」とか「若いうちに」なんて言葉は阿呆らしくなった。そして楽しい時間はなんてものはいくらでも作れるのだなとも思った。
でも毎週のように課題があるなんて、はっきり言って未知の世界に足を踏み入れてしまった感しかない。自分のことを書くなんてきっとつまらないし、すごく恐ろしいとも思う。何もかもが怖い。けど、わくわくする。
早速課題に取り組む。書いては消し、書いては消す、を何回か繰返した後、既に集中力の途切れた、というか最初からろくに集中できていない私は、早速休憩に入る。
「あー、でもいざ書こうと思うと何にも書けない。書く技術だけ学べれば別にそこまで必死にならなくても問題ないんじゃない?」そんなことを思ったら、ふと自分の着ている部屋着の文字が目に止まる。まるで私の気持ちを知っているかのように、こう応援してくれていた。「Just do it!」
とりあえず言い訳はやめて、このライティング・ゼミという冒険をなんとか乗り切りたいと思う。第一目標は、書くことを通して自分をより理解して好きになること、第二の目標は課題を毎回提出すること! 乗り切った先に見える景色を楽しみに、とにかく書き続けてみようと思う。
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