運がいいことは最も運が悪いのかもしれない
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記事:吉見紳太朗(ライティング・ゼミ平日コース)
「運がいい」
生きていく中で、度々ある「ああ運が良かった」というできごと。
「約束の時間に遅れたら、相手も約束の時間に遅れていた」
「テスト勉強をしていなかったら、テストがなくなった」
「連絡していなかったけど、問題がなかった」
「あとちょっと前にいたら、自転車とぶつかっていた」
など、小さいことから大きい事まで様々である。
「運がいい」ことは、悪いことではなく良いことである。と思っている人は大勢いるのではないだろうか。何より僕はそう思っていた。
僕にとって、このような運がいいことはいままでの人生の中で沢山あった。
その中でも、最も運がいいなと、感じていたことは中学生・高校生時代の「コミュニケーションを自分から取らなくても、他の人からコミュニケーションを取りにきてくれる」ことだった。
当時、僕が通っていた中学校は、近隣の小学校から生徒が通う公立の中学校だった。
そのため、クラスの2~3割は既に小学校の6年間で知った中が多い。既に知っている中なので、コミュニケーションには困らなかった。他の小学校からきた人達とも、同じ小学校からきた人達繋がりで知り合いになっていた。
また、小学生のころから続けていたスポーツクラブに僕は通っていた。
中学校でも、そのスポーツの部活に入部した。小学生の頃のチームメイトが多くいたし、対戦相手で知っている人もいた。部活の先輩にも同じスポーツクラブの人がいた。そのため、元々知っている人といることが多かったが、その人繋がりで他の知らない人と仲良くなっていった。
この時、僕は自分から人と仲良くなる為の行動をしなくてもよかった。元々知っている周りの人が、知らない人と仲良くなることで、僕もその後で仲良くなっていた。
これは、高校でもそうだった。
僕は、中学校近くの公立高校に入学した。そこでも、クラスの4分の1が同じ中学校出身者だった。
つまり、自分からコミュニケーション取る必要はあまりなかった。中学生の頃から知り合いが他の人達と仲良くなり、その後で僕も知り合いになり仲良くなっていた。
高校の部活でも中学生の時と同じだった。
そうして、僕は初対面の人との関係構築を他人がやってくれる運のいい人生を送ってきた。
どこかに出かけるのも、遊びに行くのも、学校行事も他の人が誘ってくれたし、それで満足していた。楽しかったのだから。
しかし、運が本当に良かったのだろうか?
このことは、大学に入学したときに感じたことだ。
高校を卒業した後、僕は浪人生活を過ごした後に大学に入学した。
周りには、同世代の人は少なかった。当然知り合いなんていなかった。
今までのように、周りから勝ってにコミュニケーションが生まれることはなかった。
大学では、自分からコミュニケーションを取りに行かないといけなかった。
「そうか、自分からコミュニケーション取らないといけないか。よし、取りにいこう! どうやって……?」
結局、僕は元々知り合いがいるコミュニティでなければ、コミュニケーションが取れないようになっていた。
初めて会った人と、その場限りではない関係を自分から行動するやり方がわからなかった。
そもそも、どうしたらいいのかわからない。関係を構築してないをするの?
えっ、俺なにもしたくないよ?
本当にわからなかった。
もちろん、孤独を楽しむ方法もある。
けど、大学を卒業し社会人となったいまそうはいっていられない。
社会にでてわかった。自分から他人とコミュニケーションが取れる人の強さを
結局のところ、僕は「運のいい」と思っていた中学校・高校生活を過ごすなかで、
他人とのコミュニケーションをどのようして築いていくのかを、学ぶ機会を失ってしまっていた。
他の人は、この時期に上手く行ったり行かなかったりを繰り返しながら、他人とのコミュニケーションの取り方を知らず知らずのうちに身につけるのだろう。
しかし、僕は取らなかった。周りからとってくれるからと現状に甘んじていた。
その結果がこれである。
結局のところ、
僕の成長する機会を奪うといことに置いて、
運がいいと思っていたことは、運が悪いことだった。
ただ、いまも、運が悪かった自分がコミュニケーションを取れないのは運が悪かったで済ませていいわけではない。
遅くなったけど、自分からコミュニケーションを取りにいこうと思う。
そして、今後「あっ、運がいい」と感じたときには、本当に運がいいのか考えるようにしよう。もしかしたら、自分が成長するための機会が奪われているのかもしれない。
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